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【宮古島2026】古谷&ひらめが世界見据えた「2連覇」

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ルミナ編集部

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男子総合2連覇の古谷純平。ふたりの愛娘とともにフィニッシュ。「アイアンマンでもこれはできないので貴重です!」(古谷)

40回の節目を迎えた
伝統の一戦。

全日本トライアスロン宮古島大会が4月19日(日)沖縄県宮古島で開催され、1369人の選手が参加。潮流の影響もありスイムでのリタイアが男女合わせて92人、完走率は85%だった。

40回目の節目を迎えた伝統の一戦、第1回優勝者の中山俊行さんや、第4回優勝者・山本光宏さん、男子最多勝利数を誇る宮塚英也さん、女子トップトライアスリートの先駆け山倉紀子さんら歴代チャンピオンたちも見守る中、展開された総合優勝争いを制したのは、古谷純平とひらめこと平柳美月。

男女とも、アイアンマン・シリーズProカテゴリーで世界に挑んでいる前回大会王者が、他を寄せ付けない「横綱相撲」で、大会2連覇を果たした。

写真=小野口健太

女子総合優勝の「ひらめ」こと平柳美月。プロ転向後、初となる宮古島で見事連覇達成

安定感増した2勝目
スイム強化に手ごたえも

女子優勝の平柳(ひらめ)は、ランパートの距離が42kmに戻った今大会、前回大会2位でフルマラソンの持ちタイムでも自身を上回る大西麻代ら、ランニング強者を警戒しつつも、「連覇だけにはこだわらず、前回の自分を上回るパフォーマンスを発揮すること」を目標として掲げ、今回のレースに臨んだ。

レースでは、アイアンマンでの世界挑戦にあたって直面している課題のひとつだったスイムで、直近の取り組みの成果を実感できるパフォーマンスを発揮。泳力に勝る大西や、レース本格復帰プロセスの一環として参戦した上田藍らには先を譲る格好となったものの(スイム5位)強化拠点・アプローチを変えた成果は実感できる納得の結果に。

バイクで大西、上田をとらえて得意のランで確実に勝利を決めた。

得意のバイクではペースを合わせる相手に恵まれなかったものの、ラップ1位で上田藍、大西麻代をかわした

「(大西)麻代さんに勝つには、バイクまでで10分以上の差をつけてランへ移らなければいけないと想定していたのですが、ラン序盤、その差がなかなか把握できず、沿道の方たちが教えてくださる情報にもバラつきがあって、少し焦る場面もあったのですが、焦っても自分が維持できるペースが変わるわけじゃないなと。そこで自分の走りだけに集中するよう切り替えられたのは良かったと思います。

宮古島大会は、世界のトッププロに近しい実力をもつ男子選手もたくさんいて、そうした場(世界を想定した環境)で戦える貴重なレース。連覇や勝利数というよりも、その部分が魅力で毎年出ていきたい国内大会です」(ひらめ)

2位入賞の大西麻代。ロング初参戦だった前回より安定したレース運びができたものの、平柳にはおよばず

貫録感じさせる圧勝
宮古島での密かな目標も

男子優勝の古谷はスイムで、潮流や誘導ミスなどがありつつも2位に約2分の差をつけてバイクへ移行すると、その後はグイグイ差を広げ前回大会同様、終始独走状態をキープ。

もうひとりのプロアスリート寺澤光介に約26分の大差をつけて、危なげなく大会2連覇を果たした。

スイムから先行した古谷(中央・赤いキャップ)。潮流の影響もあり一度コースミスするトラブルも込みでのラップ1位はさすが

ロング本格転向を果たした昨年、12月のアイアンマン西オーストラリア(バッセルトン)で7時間43分というアイアンマン・ディスタンスのアジア最速タイムをマークするなど、大きく躍進した古谷。

その大記録更新後、初の国内凱旋レースとなった今回の宮古島大会では、戦前から「大会2連覇」のミッション達成は大前提としつつ、「このレースに向けたピーキングはせず、直前まで普段どおりのトレーニングで追い込み、ある程度疲労のたまった状態で臨む」と公言していた。

6月には秋のアイアンマン世界選手権挑戦の前哨戦と位置づけているIMケアンズを控えていることもあり、スイム・バイクで6位以下に圧倒的な差をつけ、ランでは負担を最小限に抑えた走りで確実に勝利をつかむというプランで今回のレースに臨んでいた。

前回同様2位に入った寺澤光介。着実なレース運びで古谷にプレッシャーをかけたかったが、ランスタート時で10分超の大差をつけられ完敗

一方で、「誰かに連覇達成が脅かされるような状況になれば、ランでも(事後の負担を度外視して)行くしかない」とも語っていたが、結果的に今回のレースで古谷の連覇を脅かす状況は訪れず、危なげのない勝利という形で、世界挑戦の強化を一歩進めた。

「今週、水曜日までしっかり追い込む練習を入れて、想定よりも若干大きな疲労が残っていたので、少し不安もありましたが、結果的には終始余裕をもってレースを終えることができてホッとしています。

初ロングで、それまで走ったことのない人生最長距離として35㎞のランに臨んだ前回大会を思うと、この一年で格段の進歩。ピーキングを全くしていない状況でこのパフォーマンスが発揮できたことは大きな成長だと感じています。

特にランは(その成長を)実感できました。前回の35㎞はキロ4分10秒ちょっとのアベレージで、ラストはめちゃくちゃ辛くて4分半くらいまで落ちていましたが、今回の42㎞は最後の最後まで抑えて、ほぼキロ4分をキープできました。最初の入りは下りが多いこともあって3分30くらいで入ってしまったので、あわてて少し抑えたくらい」(古谷)

ペースを抑えた安全巡行での勝利を目標としていた今大会、想定どおりのキロ4分ペースでフィニッシュ

オリンピックを頂点とするショートのアジア&日本王者からロングに転向して、さらにもう一段、大きな躍進を遂げた古谷。

自らのアイアンマンでの世界挑戦の延長線上で、自身のロング挑戦の「原点」と位置付ける宮古島大会でも達成したいことがあると語った。

「今年はまずケアンズで表彰台を、10月のコナではトップ20入りを狙っています。再来年のコナで日本人選手としては初の8位入賞という目標を掲げているので、その強化の中でまた宮古島で勝利を重ね、大会史上初の5連覇を達成して、宮古島でも歴史をつくりたいと密かに狙っています」(古谷)

Result
女子上位
順位 氏名 総合タイム
1 平柳 美月 7:32:13
2 大西 麻代 7:39:21
3 宇治 公子 7:58:14
4 Szeto ShiuYanLeanne 8:09:37
5 田中 美沙樹 8:20:03
6 市川 典子 8:25:49
7 SEO HYEKYEONG 8:31:52
8 前田 乙乃 8:33:44

ヒザの故障で昨季もレース出場はなかった上田藍。本格復帰の過程の一環として参戦し、スイム~バイク100㎞過ぎまで先行したが、ラン序盤5km過ぎまででレースを終えた

Result
男子上位
順位 氏名 総合タイム
1 古谷 純平 6:25:10
2 寺澤 光介 6:51:12
3 大倉 拓也 6:54:00
4 渡邉 優介 7:04:25
5 星 大樹  7:05:32
6 前田 能宜 7:06:00
7 梅田 航平 7:11:43
8 大石 一博 7:13:53

エイジ最速の呼び声高い実力者・大倉拓也。今回も寺澤には及ばず、悔しい3位

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