TREK ボントレガーから、安全性を高めた 世界初「WaveCel」搭載のヘルメット
トレック・ジャパンは、サイクリングヘルメットの安全性を飛躍的に高める衝撃吸収技術WaveCel(ウェーブセル)を搭載したヘルメット2モデルを、ボントレガーブランドから発売する。トライアスロンのレースなどで、速度が速ければ速いほど、転倒時の衝撃は高くなる。頭部を打ち付けた場合、大けがは免れない。レースでもトレーニングでは、DHポジションでかっ飛ばすトライスリートはヘルメットを選ぶ際、安全性についても慎重に選択することが必要だ。
WaveCelとは、ヘルメットの内側に設置された全く新しい衝撃吸収技術のことで、世界で初めてこれを搭載した製品となる。
サイクリングヘルメットにおけるプロテクション
一般的なEPSフォーム(発泡スチロール)のヘルメットは、主に頭部に垂直にかかる衝撃を吸収し、頭がい骨骨折を防ぐことを想定して開発されている。しかし、現実的にはサイクリング中に転倒した場合、頭部が斜め方向で地面に衝突し、回転やひねりの力によって、脳が揺さぶられることで、脳震とうや後遺症につながる脳障害を発生する可能性がある。こういったの脳へのダメージの多くは、頭がい骨骨折を伴わず、頭がい骨の内部で発生するよう。
トレックは、このダメージを最小化することこそがサイクリングヘルメットに求められる最も重要な性能だと考え、より安全なヘルメットを提供するため、外部研究機関と連携しながらヘルメットの開発を進めてきた。
WaveCelは頭部にかかる斜めの衝撃を吸収することを目的に開発された。衝撃を受けると、WaveCelのレイヤーが独立して動き、セル構造が変形し潰れた後に、横方向へ滑り、頭部へかかる衝撃を吸収。一般的なサイクリングでの転倒を想定した実験(※)において、軽度の脳障害の発生を1.2%に抑える。
なお、従来のEPSフォームヘルメットにおいては、同条件での実験で、軽度の脳障害の発生が58.2%、WaveCelと同じく斜めの衝撃を吸収するために開発されたスリップライナー「MIPS(ミップス)」を搭載したヘルメットにおいても、34.2%に留まり、WaveCelは他製品と比べ、圧倒的なプロテクションパフォーマンスを提供する。
(※)本実験は、標準的なEPSフォームのヘルメットと、WaveCelを取り付けた同一のヘルメットを、秒速6.2m、斜め45度の衝突で生じるAIS スコア2の怪我(脳震とう~軽度の脳障害)の発生確率を比較。
今回の製品には、世界で初めて、WaveCelが搭載されているが、今後は他スポーツやアクティビティ用ヘルメットにいても、搭載された製品が発売予定だ。
トレック・バイシクル アメリカ本社 ジョン・バーク社長は
「より多くの人にバイクに乗ってもらうためには、ライドをより安全で身近なものにしなければならない。WaveCelは、今までデザインされた中で最も発達したヘルメットテクノロジー。これを搭載したヘルメットこそが、ライドをより安全にし、誰でも楽しめるものにする」
とコメントしている。
ボントレガーWaveCelヘルメット ラインアップ
・エアロダイナミクスや軽量性を重視したハイエンドモデル。
・価格:31,481円(税抜)
・サイズ:S/M、M/L
・カラー:Black, White, Red, Visibility Yellow, Azule, Purple Phase
・日常的なサイクリングを目的としたミドルグレードモデル
・価格:19,444円(税抜)
・サイズ:M、L
・カラー:Black, White, Red, Visibility Yellow
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