
>>>IRONMAN 70.3 TAIWAN Review
台湾最南端のリゾート地・ケンティン(墾丁)で開催される「アイアンマン70.3台湾」は、日本からのアクセスも良く、初心者からベテランまで多くのトライアスリートを魅了している。
2026年は11月1日開催で、現在エントリー受付中。
前回大会を見事完走・挑戦した、世代やスタイルの異なる3人に、レースのリアルな感想や滞在中の過ごし方、攻略のアドバイスなどをたっぷりと語ってもらった。
写真=大会事務局提供、本人提供
\初海外レースとしてもオススメ/
アイアンマン70.3台湾(ケンティン)
開催日:2026年11月1日(日)
エントリー締切:9月30日(水)
▶詳細・お申込はこちら

けーごさん
50代/トライアスロン歴23年/アイアンマン完走30回
出場目的:自己ベスト更新、世界選手権スロット獲得。

川口昌子さん
40代/トライアスロン歴10年/アイアンマンフル2回・ハーフ1回
出場目的:完走

中山茂さん
(57歳/トライアスロン歴22年/ロング完走15回)
出場目的:海外レース「お試し」出場(タイムや順位は気にせず楽しむ設定)。
透明度バツグンの海と変化に富んだバイク&ランコース


スイムコース(2025年)
──コースについての印象を教えてください。まずはスイム(1.9km)の感想から。バトルや海のコンディションはいかがでしたか?
けーごさん(以下けーご)■スイムは数人ずつのローリングスタートなので、バトルがほとんどなくて泳ぎやすかったです。水の透明度も高くて、波やうねりもほぼありません。ただ、水温が高いのでウェットスーツは着用不可(ウエット不可)です。
あと、台湾の選手は平泳ぎで泳ぐ人が結構多いので、蹴られないようにだけ注意が必要です。それと、スイムからバイクへのトランジットがホテルの廊下を通る動線になっていて、そこは少し迷いやすいかもしれません。
川口昌子さん(以下川口)■本当に透明度が高くて、宮古島の海を思い出すくらい綺麗でした。前日の試泳ではサンゴやカラフルな魚を眺めながら泳ぐことができて、「明日ここを泳ぐんだ!」とワクワクしたのを覚えています。

前日の川口さんの試泳の様子
事前情報で「台湾の選手は平泳ぎが多い」と聞いてはいたのですが、いざスタートしたら本当に多くてびっくりしました。でも水がすごくクリアなので周囲の動きがよく見えて、平泳ぎの選手を早めに確認して回避できたのは助かりました。
当日は波も穏やかで水温もちょうど良く全体的に泳ぎやすいコンディションでした。
M字型のコース設定で、途中で一度も陸に上がることなく1.9kmを泳ぎ切るレイアウトでした。ブイに書かれた数字を順番に通っていくのですが、私は1カ所間違えて少し余計に泳ぐことになってしまいましたが、それも含めて気持ちの良いコースでした。
中山茂さん(以下中山)■私は勝手が分からず少し後方からのスタートになったんですが、参加者のマナーが良くて、変なバトルは一切ありませんでした。
水の透明度も高くて、あとで仲間から「横からぐいぐい抜いていくのが見えた」と言われたくらい、周りがクリアに見えていました(自分は泳ぐのに必死で仲間に気づいていませんでしたが……笑)。


バイクコース(2025年)
──続いてバイク(90km)です。ロケーションや風の影響はどうでしたか?
中山■まさに風光明媚なコースで、爽やかに走ることができました。多少のアップダウンはありましたが、それほど気にならなかったですね。ただ、風がかなり強くて、時々突風に煽られることがありました。
けーご■平坦ベースで走りやすいコースではあるんですが、強風でハンドルを取られやすいので、DHポジションを取るときは転倒しないように注意が必要です。それと暑いので、こまめな水分・塩分補給が大事だと思います。

川口さんのバイクパート。ケンティンのバイクコースは変化に富んでいて、アップダウンの激しい自然の中から、台湾らしい景色の中を走ることができる
川口■適度なアップダウンはありますが、海岸沿いを走る景色はとにかく最高で、ケンティンの風景を楽しめる気持ちの良いコースです。ただ、風の影響はかなり受けました。
横風でバイクがあおられたときは落車の恐怖を感じましたし、向かい風の区間は脚力の弱い私にはとにかくキツかったです。このコースはアップダウンというより「風への対応」が大きなポイントだと思いました。


ランコース(2025年)
──最後のラン(21.1km)は、暑さや起伏などどう感じましたか?
川口■スタートして2km過ぎから約2.6kmにわたる上りが始まります。標高約200mまで上がり、傾斜もきつい上に暑さもピークで、歩いている選手もたくさんいました。
私は「絶対歩かない」と決めて傾斜に身体を合わせるようにしながら、スローペースでも走り続けました。登り切った後の下りも急斜面で勝手にスピードが出るので、かなりペースを崩してしまいました。
でもこの時の失敗がすごく良い教訓になって、今年のレースでは補給の内容やタイミングを見直したことで、かなりうまくいくようになりました。コースそのものの厳しさだけではなく、補給の大切さをあらためて実感したランになりました。

「歩かない」と決めた川口さん。きつい上りで一歩一歩確実に進む。カメラマンが構えているところでは笑顔で!
中山■前半、まぁまぁの上りがあって、そこでレニーさん(IM70.3台湾プロデューサー)に抜かれたときに「頑張れ!」って煽られたのは良い思い出です(笑)。
エイドで氷が提供されるなど暑さ対策に配慮したサポートがたくさんあって、ありがたかったです。

写真右下が中山さん。後方中央が、レニー・リンさん
けーご■序盤が上り坂で、中盤が下り坂という構成になっていて、足にこたえます。バイクで飛ばし過ぎるとランがきつくなります。ただ後半は平坦になりますし、沿道の応援も多くなるので完走に向けてモチベーションを切らさずに走れます。
日陰が少ないコースなので、暑さ対策は必須です。実は前回まではランの峠越えが2回あったんですが、今回から1回に変更されたので、かなり走りやすくなりました。

最高のホスピタリティで何度でも行きたくなる
——他の海外レースに出場された方はそのレースと比較して、アイアンマン70.3台湾ならではの良さはどこだと思いますか?
中山■これまでは国内メインだったので、今回は海外レースお試しと考えての出場だったのですが、いろいろと学びと楽しみを得られました。日本からの行きやすさは抜群だと思います。
また、国内レースとの比較になってしまいますが、ケンティンはリゾート地なので、延泊してゆったり楽しむこともできるな、と感じました。
けーご■ロケーションがきれいで運営がしっかりしています。パーティーなどの食事や参加賞が豪華なのもいいですね。日本から行きやすく、コースも走りやすく、ホスピタリティも高いのでオススメです。自分は5回参加していますが何度でも行きたくなる場所です。

川口■今回宿泊したのは大会のオフィシャルホテルでしたが、ロケーションと動線が最高でした。スイム会場はホテルの目の前。
さらにホテル内で選手受付やエキスポが行われ、スイム、トランジション、ゴール、アフターパーティーまで、レースに関わるほとんどのことがこのホテルで完結します。
特に印象的だったのは、スイムアップしたあとにホテルの地下へ入り、そこからホテル内の階段を駆け上がって地上のバイクトランジションへ向かうところです。こんな動線はなかなかないと思うので、名物コースだと言えると思います。

川口さんが宿泊したオフィシャルホテルはフィニッシュエリアでもあるので、選手がプールでクールダウン。中山さん(写真左から二番目)も仲間と一緒に
そしてゴールもホテルなので、レース後はホテルのプールに入り、全身をアイシングしながらビールで乾杯! そのまますぐに部屋へ戻って休めるという、ありがたすぎる環境でした。
ホテルの近くには夜市やコスパの良い飲食店も多く、レース以外の時間も楽しめます。ケンティンに出場するなら、私は絶対にオフィシャルホテルをオススメします!

受付などでは、日本語対応もあり
――運営やボランティアの皆さん、移動動線など、ホスピタリティについてはどう感じましたか?
中山■現地の皆さんに、とても暖かく迎えていただきました。バイクのトラブルがあったのですが、しっかりとサポートしてくれました。特に分かりにくいこともなく、ストレスなくレースに参加できました。
けーご■皆さん親切で親日家が多いので心地良く滞在できました。
川口■歴史のある大会なのでホテルの方もボランティアの方も慣れていて、とても親切でした。
——レース出場で一番印象に残っていることは?
中山■スイム、バイク、ランともリゾート地ならではの景観を楽しめるコースで、想像以上に楽しむことができました。
今回はタイム、順位は気にしない設定で臨んだのですが、エイジ入賞という嬉しい誤算もありました! 次回は、順位を狙っても面白いなと考えています。アフターレース(夜市)も、同行した仲間、現地で知り合ったメンバーと合流して楽しむことができました。
川口■なんといっても、エイジカテゴリーで5位に入り表彰台に立てたことです。ケンティンでは5位まで表彰してもらえるので、表彰台でトロフィーを受け取ることができ、とてもうれしかったです!

エイジ5位で表彰された川口さん。レースの思い出をより濃くしてくれた表彰式
ちなみに今年出場したIRONMAN VIETNAMではエイジ4位だったのですが、表彰は3位までだったので残念ながら表彰台には上がれず……。「ケンティンは5位まで表彰してくれて寛大だったな」と思いました(笑)。
レースを完走できたことはもちろんですが、海外レースで表彰台に立ち、トロフィーを持ち帰ることができたのは、とても良い思い出になっています。
アクセスやアコモデーションもストレスフリー
――日本からのアクセスについてはいかがですか?
けーご■高雄空港から高速バスで2時間半程度なので比較的行きやすいです。ただ、大きいバイクケースは高速バスに載せてくれないので注意が必要。

高雄からは高速バスで移動したけーごさん。大きな荷物を運んでもらうには交渉が必要な場合もあり
中山■日本から高雄へ入って、現地ではウーバーを使って移動しました。高雄は台湾第2の都市だけあって活気を感じられて、初日から夜市を楽しむこともできました。
ウーバー移動はメルセデスのワゴン車(一緒に参加した台湾で働いている友人によると、少し良い車が多い傾向だそうです)で快適でした。

中山さんは高雄からウーバーで移動。大きめの車で安心感があったそう
川口■私は高雄空港から台湾に入り、高雄で1泊したあと、タクシーでケンティンへ向かいました。ふたりで大きめのタクシーを1台利用し、自転車2台も問題なく積むことができました。
高雄からケンティンまでは約2時間、料金は2万円ほどでした。タクシーは高雄で宿泊したホテルの方が手配してくださったのですが、とても親切に対応していただき、特に困ることなくケンティンまで移動できました。
帰りはかなりの弾丸スケジュールで、大会当日のアフターパーティーに参加したあと、夜8時頃にケンティンを出発して高雄へ戻り、1泊。翌朝の早朝便で日本へ帰国しました。
早朝便が安かったのでこのスケジュールにしたのですが、ほとんど観光する時間がなかったのが少し心残りです。他の日本人選手の方々はケンティンの夜市を楽しんだり、大会後に新幹線で台北へ移動して旅行を楽しんだりしていたそうです。
もしまたケンティンに出場する機会があれば、今度は大会前後の日程にもう少し余裕を持たせて、レースだけでなく台湾観光も一緒に楽しめるプランにしたいと思います。

フィニッシュエリアでもあるオフィシャルホテル
——ホテルなど滞在について良かった点や注意点はありますか?
川口■先ほどもお伝えしましたが、とにかく「オフィシャルホテル」がオススメです!
けーご■ケンティンはリゾート地なので会場周辺に多数のホテルがあります。オフィシャルホテルなどのリゾートホテルは高額ですが、1泊5,000円程度のホテルも多数あるので自分の予算に応じて選ぶことができますよ。
中山■今回は民宿を利用しました。言葉(英語)がほとんど通じなかったのですが、ネットですべての手続きが対応できて、煩わしいことは全くなかった上、ご家族で温かく迎え入れてくれました。
近くに夜市、コンビニもあり、諸々、とても快適でした。

大会会場ケンティンも夜市が盛んで外食には困らない。写真=中山さん提供
――現地の治安や雰囲気はいかがですか?
中山■夜、出歩いても、不安を感じることは全くありませんでした。レース後の夜に行ったレース会場および宿泊地近くの夜市は多くの人が集まり、とても活況でした。
けーご■リゾート地なので台北などの都市部に比べてのんびりしている印象です。夜市もあるのでレース以外の滞在も楽しめると思います。私はケンティンに数回行ったことがありますが、怖い思いをしたことは一度もありません。
川口■高雄は都会で交通量も多く、街全体に活気がありました。タクシーのドライバーさんは少しドライな印象でしたが、決して対応が雑というわけではなく、「都会の人」という感じでした。
一方、ケンティンはリゾート地ということもあり、全体的にゆったりとした時間が流れていて、現地の方々もどこか沖縄の人のような、のんびりと温かい雰囲気を感じました。
今回は滞在期間が短かったため、治安について詳しく語れるほどではありませんが、滞在中に不安や怖さを感じることは特にありませんでした。
また、日本人に親切に接してくださる方も多く、海外レースの中でも台湾は日本人にとって比較的訪れやすい場所だと感じました。

ロゴマークにもあしらわれている「大尖山」は、台湾を代表する雄大な山。フィニッシュする選手を見守る
ケンティンでリゾートを満喫し、台北で観光を楽しむ
——レース前後で美味しかったグルメや観光地、地元の人との交流など印象的なことがあれば教えてください。
川口■高雄で1泊した際に訪れたレストランでは、とにかく料理の量が多くて驚きました。メニューには「レギュラー」と「ハーフ」があり、私たちはハーフサイズを選んだのですが、それでも食べ切れずに残してしまうほどでした。
ケンティンではホテル内で食事ができたため、今回はならではのローカルグルメをあまり楽しめなかったのが少し心残りです。次回出場する機会があれば、夜市や地元のお店にも行って、食事ももう少し楽しみたいと思います。
けーご■夜市、麺線、スイーツ類など台湾の食事は日本人の口に合うものが多いです。
中山■夜市が想像以上に賑わっていました。前日も食事に出たのですが、レース当日の夜のほうが多くの人が集まっていました。現地のレストランに入りましたが、地元料理がとても美味しかったです。

女子優勝のチャン・チーウェンさんと。来日した際、一緒に泳いだことがあるという中山さん。プロとの距離が近いのもアイアンマンの魅力のひとつ
——他にオススメのポイントや個人的なエピソードなどあれば教えてください。
けーご■物価が安めで食事も美味しく、治安もいいので、初めて海外に行く方でも比較的不安なく過ごせると思います。ケンティンはとにかく景色が良く夜市もあるのでリゾート気分を満喫できます。
時間があれば高雄周辺のショッピングモールや寺院観光も見ごたえがありますよ。
中山■レース後、新幹線を使って台北へ行きましたが、きっちり観光を楽しんできました。ケンティンでリゾート満喫、台北も予定に組み込んで観光、いろいろな楽しみ方があると思います!
川口■個人的にお伝えしておきたいのは、現金をある程度用意しておくことです。高雄の飲食店やタクシー、ケンティンで利用したレストランなど、現金のみのお店が意外と多くありました。
ショッピングセンターやホテルではもちろんクレジットカードが使えましたが、ローカルなお店では現金しか使えないところもそれなりにある印象でした。
レース遠征ではついカード中心で考えてしまいがちですが、キャッシュは少し余裕をもって準備しておくと安心だと思います。

澄み切ったエメラルドグリーンの海、海岸線を駆け抜ける爽快なバイクコース、そして熱気あふれる南国の雰囲気——圧巻のロケーションと温かいおもてなし、前後の観光など、語りつくせないほどの魅力が詰まった、アイアンマン70.3台湾。
初心者にとっては挑戦しやすく、ベテランアスリートには記録狙いやリゾートを満喫できる、まさに誰もが楽しめる海外アイアンマン。 現在エントリー受付中。今年の11月1日、最高のフィニッシュラインを目指そう!
\現在エントリー受付中/
アイアンマン70.3台湾(ケンティン)
開催日:2026年11月1日(日)
エントリー締切:9月30日(水)
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