COLUMN Race Review

IM70.3台湾120%満喫ガイド【ダイジェスト】

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ルミナ編集部

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IRONMAN70.3TAIWAN

日本から参加しやすい台湾の70.3

日本からも近く、海外レースならではの非日常感も味わえるとあって、日本人トライアスリートにも人気のある海外アイアンマン・シリーズレース「アイアンマン70.3台湾」(2023年は10月29日開催)。

その魅力から、参加にあたって不安に感じる点までを、アイアンマン・アジア&オセアニア公式アンバサダー、サム酒井さんに、わかりやすく・詳しく解説していただいたオンラインイベント。その一部をダイジェスト版としてテキストでまとめました。

Zoom録画によるアーカイブ配信映像(YouTube)、ルミナのポッドキャスト「Voice of Lumina」での音声版もありますので、あわせてチェックを!

▶アーカイブ配信動画(YouTube)

▶音声配信(Spotify Podcast)

©Kenta Onoguchi

サム酒井 Sam Sakai
IRONMAN Oceania&Asiaの公式アンバサダー。ケアンズをはじめとするオーストラリア&NZ、マレーシア、フィリピンなど、アジア・パシフィックの各大会に精通し、各地のローカルアスリートとも広く・太いネットワークをもつ。自身、目標とするKONA(アイアンマン世界選手権)への出場歴11回、最高位53位(1998年)という戦績をもつ強豪トライアスリートでもある。1969年、千葉県生まれ。

開催地ケンティンって、どんな所?

Lumina この大会の開催地ケンティン(墾丁)は、2011年から数年間、アイアンマン70.3や、フルディスタンスのアイアンマンが開催されていたこともあり、日本人トライアスリートには比較的なじみの深い開催地だと思いますが、あらためて、どんな所か解説するとしたら?

【ケンティンをめぐる基礎データ】
▼日本との時差 マイナス1時間
▼台湾ドル(TWD) 1TWD=4.4円 ※2023年4月24日時点
▼電源プラグ 日本と同じ
▼10月の最高気温30℃/最低気温24℃(雨の日11日)

Sam ケンティンは1年を通じて暖かく、台湾におけるハワイ、あるいは沖縄とも言われており、台湾国内でも、リゾート地・観光地として休暇を楽しむエリアと位置付けられています。

海岸沿いには、欧米スタイルの、いわゆるリゾートホテルが立ち並びますが、それだけでなくドミトリーのような比較的リーズナブルな宿まで、幅広い宿泊施設があります。

一般的な「台北観光」と聞いて、我々日本人の多くが思い浮かべるような、台湾の日常生活や、それに付随した食や文化を楽しむというよりは、純粋に観光地らしいリゾート感を楽しむエリアと言っていいでしょう。

©Jero Honda

リゾート地らしい雰囲気や、気候的な面では、直近のアイアンマン台湾の開催地ポンフー(澎湖)とも近くて、年/日によって違いはありますが、やはり日本の10月と比べると気温は高いので、「暑さ対策」についても、それなりの準備は必要です。

過去ケンティンでの大会で日本選手向け説明会を行ったときは、毎回「レース当日、ウエットスーツは着れらるかどうか?」が必ず話題になるくらい、水温は24℃とか25℃とか、ウエットスーツ着用の基準と前後するくらい。

オーガナイザーのレニー・リンの優しさ、ホスピタリティに加え、地元・台湾のトライアスリートもスイムが苦手でウエットスーツを着たい人が多いということもあって、基準の水温を超えても、(入賞対象とはならない場合等はあるものの)ウエット着用を認めるといった特例的措置がとられたり、ウエット着用が完全にNGになることはあまりありませんが、

スイムスーツ(※ウエット着用不可の場合の準備。トライスーツやスイムウエアのみでもOK)とウエットスーツ、両方持っているならば、いずれでもいけるように準備しておいて、当日の水温によって使い分ける――という態勢がとれれば安心ですね。

©Jero Honda

ホスピタリティの高い運営の理由

Lumina 大会運営の面で触れないわけにはいかないのは、オーガナイザー、レニーさんのホスピタリティですよね?

Sam 例えば、大会公式イベントのカーボやアワードパーティーがあるのに、それ以外にも、「参加してくれた日本人選手たちにお礼が言いたい」ということで、別の日本人トライアスリート向けのパーティーを催してくれるくらい。

レニー自身が世界中のアイアンマン・シリーズ戦に出ているので、ただ飲む・食べるサービスだけじゃなくて、実際に我々アスリートがレースに参加する上で、どういったことがストレスになるのかをわかっている。

そうしたストレスを感じさせない対応が行き届いているのが、台湾のアイアンマンであり70.3ですね。

アイアンマン70.3台湾

日本人をはじめ、海外選手を歓迎してくれるホスピタリティの高さは、大会主催者レニー・リンさん(写真前列左から2番目)によるところが大きい(サムさん提供写真)

コースプロフィール
レース攻略のポイント

Lumina 今回は、サムさんも走ったことがない新しいコースですので、現地・大会事務局から提供いただいたレースブリーフィング用の資料(仮)をもとに、コースのポイントを教えてください。

レース前日、土曜チェックインもOK
★イベントスケジュール

Sam 金曜日からアスリートチェックインが始まりますが、土曜日でも15時までチェックインできて、ある程度余裕をもってチェックインできるようになっています。

70.3ですのでレース当日は6時からレースが始まって、15時にはレースが終わり、16時から表彰式――という感じで、日曜日中にはすべてが収まるという流れです。

IM70.3台湾の競技説明資料(仮)より(大会事務局提供)

アイアンマン70.3台湾

写真は今回のスイムコースにも近いビーチに設えられていた過去のスイムコース。今回のスイム会場はさらに入江のような地形のビーチとなっており、さらに波や風の影響を受けずに済みそう ©Jero Honda

ウエットスーツは着用できそう!?
★スイム

Sam これはアイアンマンの共通ルールだと思うのですが、水温16℃以下だったら「ウエットスーツ着用必須」、16.9 ~24.5℃は「ウエットスーツ着用推奨」、24.5℃~28.8℃までは「ウエットスーツ着用任意」(※着用してもいいが表彰・世界選手権スロット付与は対象外)、28.8℃以上で完全に「ウエットスーツ着用不可」となるわけですが、まぁ、ケンティンでそこまで水温が上がることは、ほぼないと考えていいでしょう。

IRONMAN70.3TAIWAN

コースはM字型の1ループで、400m泳いでターン、また400m泳いでターン、を繰り返して、折り返し部分を合わせてトータルで1.9㎞になるコースです。一度も上陸しない設定。

スイムアップからトランジションエリアまでは800mと、少し長めです。

以前のケンティンのスイムコースは開けた海岸でしたが、今回は、入江のような地形のエリアでのスイムコースのようですので、以前より荒れにくいと思います。

こちらも以前のスイム会場だが、明るい砂と南国らしい明るい海はほぼ同じはず ©Jero Honda

コース攻略という意味で気になるのは、直線が400mとそれほど長くなく、ターンが多めなので、ある程度密集状態になりやすい個所が多そうな点。

自分の泳ぎに応じて、どういったラインどりをするかは、予めシミュレーションしておいたほうがいいと思います。

初めてのコースなので、実際には当日見てみないとわかりませんが、このマップで見る分には、ターンの部分が割とタイト、狭くて混雑しそうな気もするので、イメージとしては、ターンの際は少し頑張ってでも、その後、自分のリズムで泳げるポジションまでピッチを上げて泳いで、そこから自分が泳ぎやすい巡航ペースにもっていく――という感じがいいかと思います。

©Akihiko Harimoto

海岸沿いのローリングヒル
★バイク経由

Sam バイクコースも以前とは違う、初めてのコースなので、あくまでもコースマップを見つつの推測にはなってしまうのですが、ひたすら海岸線を行って・帰ってくるコースなので、以前の台湾70.3ケンティンのコースのような長い上りはなさそうです。

細かなアップダウンはあると思うのですが、「どフラット」よりは、むしろ走りやすいと思います。

参加者からのQ
風も多少あるということですが、コナのようにディスクホイール禁止?

Sam ポンフーは風が強いのでディスクホイール禁止でしたので、場合によってはここもディスクホイールの使用を禁止する場合はあると思います。

《大会事務局より回答》10月は風が強いので、基本的にはディスクホイールはNG(使用不可)です。

©Akihiko Harimoto

気持ちよく完走目標なら
前半上りは抑えて後半ペースup
★ラン

Sam ランは海岸線から内陸部に入って、ぐるっと1ループのコースで、まったくの平坦ではなく多少のアップダウンも含む設定になってますね。

1ループということは、追い越されない限り、ほかの選手ともすれ違わないですし、比較的きつく感じるランコースかなぁと。

その日の選手各自のコンディションにもよるとは思いますが、勝負をかけるなら、ほかの選手のペースが上がらないであろう前半の上りでペースを上げて、その勢いで後半どこまで粘れるかーーという戦い方もあるでしょうし、

楽しく・完走目標であれば、前半の上りが多い部分は抑えめで入って、後半下り始めるあたりから、徐々にスピードを上げていく――という感じで走るのがいいのではないかと思います。

アスリート目線の
ケンティン滞在&観光ガイド

王道の「台北ルート」と
工夫次第で便利な「高雄ルート」
★ケンティンへの国内移動

Lumina ケンティンは台湾の南端に位置しますが、日本からのアプローチは?

Sam 日本からは台北経由でケンティンへ移動するのと、高雄から入るルートと、主に2パターンあります。

ひとつは日本から台北(松山空港または桃園)へ入り、そこから高雄へ新幹線またはバスで移動する方法。

オススメは新幹線での移動です。自転車を置けるスペースがあるので、バイクケースに入れた状態で置けます。

アクセス・パターン❶
日本⇒(飛行機 約3時間半)⇒台北〈松山・桃園空港〉⇒(新幹線※ 約2時間)⇒高雄⇒(バス約2時間)⇒墾丁
>>トータル約8時間+トランジションなどで10時間程度

※台湾新幹線〈台北⇔高雄(左営)〉片道TWD1,490(約6,600円)

台湾新幹線の中には梱包したバイクを置けるスペースも(サムさん提供写真)

もうひとつは、日本から高雄へダイレクトに入るパターンです。

アクセス・パターン❷
日本⇒(飛行機 約4時間)⇒高雄⇒(バス 約2時間)⇒墾丁
>>トータル約6時間+トランジションなど

トータルの移動時間としては台北経由より2時間ほど短縮できますが、高雄への便数が限られていたり、高雄から日本への帰国便が朝イチしかないので、帰りのケンティン出発時間が夜中になってしまうといったデメリットもあります。

つまり、レース翌日、高雄からの国際線に乗って、月曜日のうちに帰国するには、レース翌日の早朝3時にはケンティンを出発しなければならないんです。

ただ、レース当日、16時からのアワードパーティーに出た後、高雄に移動して1泊すれば、翌日もう少し出るのが楽にはなる。そういうスケジュールもとれます。

高雄の国際空港から墾丁までレンタカーで移動することも可能です。

写真は過去大会でHQホテルだったYOHOビーチリゾートのもの。ケンティンは海岸沿いに、こうした欧米スタイルのリゾートホテルも立ち並ぶリゾート地 ©Akihiko Harimoto

参加者からのQ
家族で行く予定なのですが、治安は?

Sam 台湾の人たちにとっても、家族で行くリゾート地なので、治安は悪くないです。子どもが楽しめる設備やプールがホテルの中に用意されているくらいなので、お子さん連れで訪れても安心して楽しめると思います。

オフィシャルホテル以外にも多様な選択肢あり
★宿泊について

Lumina 宿泊については、オフィシャルホテル以外にも多様な選択肢があるとおっしゃってましたが。

Sam オフィシャルホテル(ハワードビーチリゾート 墾丁)は、ホテルの敷地内にバイクトランジションエリア・チェックイン会場があったりで便利ですが、3泊~しか予約できないようになっているようなので、台北で1泊してケンティンでレース前日~翌日まで2泊、といった動きを考えている場合は、ほかの選択肢をとらないといけません。

オフィシャルホテルはスタート会場に近いですし、宮古島大会で言うと、東急リゾートみたいな位置づけの便利さですが、その宮古島と比べても、メイン会場に近い海沿いにオフィシャルホテル以外のさまざまな宿泊施設がありますので、必ずしもオフィシャルホテル宿泊にこだわる必要はないと思います。

©Kentga Onoguchi

ケンティンでのんびりもいいけど
台北や高雄で延泊もオススメ
★観光面

Lumina 70.3ですので、フルのアイアンマンと比べても観光を楽しむ余地は多そうですが、台湾観光と言えば、やはり「食」でしょうか?

Sam 台湾といえば「夜市」で、各都市にその土地ならではの特色を備えた夜市がありますが、ケンティンも例外ではなく、ここの夜市も有名。海岸線とホテルの間の通りなどは、週末になると夜市が立ちます。

「観光夜市」といっても、台湾ローカルの良い雰囲気が楽しめて、日本のお祭りの屋台のような簡便な感じではなく、どこに行っても、美味しくて、台湾の食事がしっかり楽しめます。

墾丁の観光夜市。台湾ローカルフードがちゃんと味わえる ©Akihiko Harimoto

ご家族や仲間と一緒に、のんびりリゾート地での滞在を楽しみたいということであれば、延泊も含めケンティン周辺だけで楽しむのがオススメ。

台湾ならではのローカルフードや文化などを、もっと満喫したいということであれば、台北や高雄で延泊して、トータルとして台湾を楽しむーーという満足度は上がると思います。

食事に関しては、個人的には、どこの店に入っても「おいしくない」と感じたコトはないくらい、美味しい店が多いです。

観光夜市以外でオススメは、台北や高雄のような街で、地元の人たちが食べているような朝食。おかゆに、蒸したお饅頭のようなもの、油で揚げた揚げパンのようなものなどが付いてたり、そうした朝食はリーズナブルですし、美味しいです。

写真のような温めた豆乳、ちょうど沖縄の「ゆしどう」のような状態になっているものに、中華式の揚げパン(油条)を浸しながら食べるスタイルものもあって、これもすごく美味しかったです。

アイアンマン70.3台湾

サムさんお気に入りの台湾朝食のバリエーションのひとつ。ゆしどうふのような温かい豆乳に中華揚げパン(油条)を浸して食す(サムさん提供写真)

具をオーダーすると、熱々のごはんで包んで作ってくれるおにぎり屋さんみたいなものがあったり。

こういうお店は、一見ごく普通のマンションのような建物の1階にあったりするのですが、個人的には、ガイドブックに載っているようなお店に行かなくても、こうした地元の方が入っているようなお店でローカルフードを楽しむというのがオススメです。

ガイドブックに載らないような、地元の人たちが食べるローカルフードで台湾情緒を満喫する、それがサムさん流の台湾観光(サムさん提供写真)

日本からの参加者全体で
IM70.3台湾・ケンティンを楽しもう!

Lumina 最後に、まだエントリーを迷っている日本のトライアスリートにメッセージを!

Sam 総合的に考えると、日本からも参加しやすい海外アイアンマン・シリーズ戦であることは間違いなく、大会オーガナイザーのレニーさんも、日本人はじめ海外からの参加者にもストレスのないような運営をしてくれている大会です。

また現地で日本からの参加者全体で楽しめるような情報発信もしていきたいと思いますので、ぜひ一緒にアイアンマン70.3台湾、ケンティンを楽しみましょう!

©Akihiko Harimoto

▶エントリー・詳細は
大会公式ページで
https://www.ironman.com/im703-kenting

★レギュラーエントリーは8/31まで!
($350 + 10% Active Fee)

-COLUMN, Race Review

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