
勝つための新定番
ヒートトレーニングクーリング対策
写真=小野口健太

ランで驚異的な追い上げを見せ2位に入ったマシューズは、レース前のプレクーリングとしてドイツの冷却ソリューションブランド「Alphacool」のアイスベストを着用
ヒートトレーニングと
冷却対策のセットが定番化
近年のトライアスロンでは、酷暑との戦いは避けて通れないテーマだ。レース戦略においては、身体を暑さに順応させる「暑熱順化(ヒートトレーニ
ング)」と、物理的に体温上昇を抑える「冷却対策」を両立させることが、勝利や完走のための前提条件となっている。
これは一時的なトレンドではなく、トッププロから高い志をもつエイジグルーパーまで、今や世界標準といえる戦略だ。
まず、攻めの戦略として挙げられるのがヒートトレーニングだ。パフォーマンス低下を防ぐため、深部温度モニタリングセンサー「CORE2」を活用し、科学的根拠に基づいた負荷設定でトレーニングを行う。

マシュー・マーコート(アメリカ)は、PURPOSEのクーリングタオルや、同様の冷却素材で頭を冷やすキャップを着用し、猛暑を克服。2025年アイアンマン・ケアンズで優勝を果たしている
コナで優勝したロブセット他多くのアスリートに欠かせないデバイスとなっている。これにより、高温下でも心拍数の急上昇を抑えつつ、深部体温を可視化しながらレースを進められるようになった。
一方で、蓄積する熱をどう逃がすかという〝守り〞の戦略、つまり冷却対策も進化している。レース前に深部体温を下げるプレクーリングや、競技中に氷や冷却デバイスを用いて積極的に熱を奪うことが欠かせない。

ランでリタイアしたものの、レース後「クーリング対策は全部実行した」と語っていたルーシー・チャールズ・バークレーもCORE2を使用していた。腕と頭に着用しているのはTri-ExcellenceのTriCoreCooling。オランダの会社が開発しているアスリート向けのウエアラブル冷却デバイス
ヒートトレーニングで暑さに負けない身体をつくり、適切な冷却対策でオーバーヒートを防ぐ。この二段構えを徹底することこそが、レースを制するための最低条件と言えそうだ。

Heat Training Methods
ヒートトレーニングの方法
バイクまたはランで、COREを装着しながら、自分のヒートトレーニングゾーンの範囲で45~90分トレーニング。これを週2~3回の頻度で継続して行う。
↓+α
できる人は、初期段階で週6~7日の頻度で集中的にヒートトレーニングを行うと、より身体の暑熱耐性が向上し、暑い環境下でのパフォーマンスの低下を抑えられる。
↓
終わったら必ずクールダウンする。これを無理のない範囲で繰り返しながら、徐々に慣れていくこと。
↓
自分の暑熱対応力やパフォーマンスがどのくらい向上したかは、「暑熱順化スコア」で随時確認できる。
★ヒートトレーニングによる暑熱負荷が蓄積し適応が進むと、スマホアプリに表示される「暑熱順化スコア」(%)が高まる。
↓
慣れてきたら、段階的に時間を伸ばしていき、90分くらいを目安にトレーニングを繰り返す。ただし、時間にこだわって無理に続けないこと。開始後、身体がおかしいと感じたらすぐやめる。自分の身体と対話しながら慣れていくのが、暑熱順化の過程なので、途中でやめる日があっても全く問題ない。無理をしない範囲で繰り返していると、誰でも少しずつ慣れてくる。
↓
通常のトレーニングをCOREを装着して行うことで、その一部をヒートトレーニングとする方法がオススメ。
\注意点/
最初は意気込んで頑張ってしまいがちだが、無理をしていると、そのうち疲労がたまって続けられなくなる。あらゆるトレーニングに言えることだが、あくまで無理のない範囲で繰り返しながら、少しずつ慣れていくのが鉄則。

COREのアプリなら、体温の変動が一目で分かり、他のトレーニング指標と合わせて検証が行える
深部温度モニタリングセンサー

CORE2 48,400円(税込)
カラダの深部温度がわかるモニタリングセンサー。心拍センサーの胸ストラップや専用の腕ストラップに装着すれば、ガーミンなどのマルチスポーツウォッチに深部温度を表示させて、リアルタイムでモニタリングできる。小型・軽量化された最新モデル「CORE2」はストラップへの固定方法が、ベルトを通したホルダーに本体をはめ込む仕様となり、使いやすさも耐久性もUP。



















