COLUMN

田中敬子の2017年は、飛躍のための「充電期間」

投稿日:2017年3月14日 更新日:


田中敬子

text by:

©Kenta Onoguchi

R2K 沖縄からコナの表彰台を目指す。田中敬子のアイアンマンライフ Vol.23

今シーズンは、飛躍するための「充電期間」

今年のコナを目指して、2016年9月にはアイアンマン・フランスに参戦し、今年のレースプランも考えていましたが、自分自身としっかりと向き合い、コーチとも何度も話し合いをした結果、今年は変化するための1年、初心に戻る1年としました。

トライアスロンを始めて15年、アイアンマンを始めて4年、大好きで続けてきたはずのトライアスロンに疲れてきたのを自分自身で感じ始めていました。もう頑張れないのではないかとも思い始めていました。

こう感じながらも、今すぐに終わるわけにはいかない、まだまだやり残したことがあるという気持ちと、やはりコナに行きたいという気持ち。

このふたつの気持ちをもった状態では練習も思いっきり楽しめていない自分がいたり、前に進めていない状態でした。この状態を一番感じとってくださっていたのが、15年どんな時も一緒に戦ってくれてきた千葉智雄コーチ、千葉ちはるコーチ。

この冬、15年一緒に過ごしてきたからこそ、お互いに本音で話し合いをし、そしてまた、私にはありがたいことにたくさんのアドバイスをくれる先輩もいました。これは私がトライアスロンをやってきた財産です!

2017年コナに向けたIMヴィシー(フランス)では5位入賞。ポイントを獲得した

最後の覚悟を決め、ゴールドコースト&欧州武者修行も

こうして、私はこの1年、最後の覚悟を決め、もう一度コナを真剣に目指す環境づくりをしようと決めました。

まずは環境づくり。沖縄、日本だけに留まるのではなく、もっと世界を見ること。もちろん、沖縄で育ててもらった千葉コーチの理解があってこそ行かせてもらえること。

その世界を考えたときに、やはりゴールドコースト(オーストラリア)でコル(・スチュアート※)コーチに本気の指導をお願いしたいと感じました。今の自分には必要な環境だと感じています。

その後は新たな環境を求め、ヨーロッパ合宿も考えています。

もちろん、この行動すべてがうまくいくかどうかはわかりません。ただ、いろんな先輩のアドバイスは「まず、行動すること!」でした。

現状で楽しめていない環境があれば、自分で変えていくこと、そして、周りに合わすのではなく、自分がやりたいと思うことに正直に!

ただ、この行動によって、迷惑をかけてしまうこともある。だからこそ、この行動に責任を持ち、進むこと!

今の私には迷いはなくなり、残り少ないであろう競技人生を悔いなく終えるため、今年はコナにこだわらず、新たな環境とたくさんの出会いを大切に、初心に戻り、トライアスロンを心から楽しみ、変化の1年にしたいと思っています。

この1年、しっかりと充電し、新たな田中敬子になるための準備期間。新たな田中敬子を楽しみに応援していただけたら、うれしいです。LM

※コル・スチュアート・・・オーストラリア・ゴールドコーストを拠点にトップトライアスリートの育成を手がけてきた名伯楽。息子のマイルズ・スチュアートをはじめ数多くのオリンピアンやトッププロを輩出しており、シドニー・アテネ五輪日本代表の庭田清美も現地に拠点を移して師事している。

IMNZでは、オーバー80の世界王者・稲田弘さんとの対談も実現 ©Kenta Onoguchi

■著者プロフィール
田中敬子(たなか・けいこ)
アイアンマンを主戦場に日本のロングディスタンス・トライアスロンをけん引しているトッププロ。地元・福岡の高校を卒業後、沖縄へ移住。千葉智雄、ちはる夫妻率いるチームゴーヤーに加入し、ITUサーキット(51.5km)で頭角を現す。2013年からは主戦場をIRONMANシリーズに移し、コナ(アイアンマン世界選手権)でのトップ10入りを目指す。「R2K」(Road to Kona)は、雑誌『Triathlon Lumina』に連載されてきたコラムのタイトル。

©Kenta Onoguchi

-COLUMN
-

5 interest


コメント

メールアドレスが公開されることはありません。


スパム対策のため、 日本語が含まれない欧文のみのコメントは投稿できません。


【記事】サイドバー上

記事用jQuery

cloud flash記事バナー

アイアンマンの世界に挑むアスリートたちを支えたVAAM
トライアスロン初挑戦や初心者の質問・心配ごとにLuminaスタッフが答えます!