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【パリ2024】日本代表ニナー、小田倉、高橋が意欲語る

投稿日:2024年5月31日 更新日:


ルミナ編集部

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パリオリンピック日本代表候補選手に選ばれ記者会見に臨んだニナー賢治(左)高橋侑子(中)小田倉真(右)の3選手

パリオリンピック・トライアスロン競技
日本代表候補選手 記者会見

パリへの切符は2大会連続の3選手に

いよいよパリオリンピック開幕まで約2カ月となった5月30日、東京・千駄ヶ谷の日本オリンピックスクエアで、トライアスロン競技の日本代表候補選手発表の記者会見が開かれた。

パリ2024の男女個人代表に選ばれたのは、ニナー賢治、小田倉真、高橋侑子の3選手。

冒頭、今回の選考経緯について、あらためて解説したチームJAPAN強化のTOP、山根英紀さん(日本トライアスロン連合 ハイパフォーマンスチームディレクター)は、東京オリンピック後、パリ2024に向けて「入賞を確実な目標として、その先にあるメダル獲得を目指す」という目標を掲げ、World Triathlonのオリンピック・クオリフィケーションランキング(OQR)と、WTCS各戦、昨年パリで開催されたテスト大会などの選考対象レースでの結果に基づき、代表選手選考を行ったと説明。

会見冒頭、選考経緯を説明する山根英紀ハイパフォーマンスチームディレクター(左)と岩城光英 JTU会長(右)

いずれも30代、東京オリンピックも経験している脂の乗り切った3人の代表候補選手について、「(東京の)次のオリンピックでは、絶対に結果を出す! という強い決意と意思をもって、この3年間、戦い抜いた選手たち。女子が1枠ということでリレーへの出場こそかなわなかったものの、この3選手がパリ本番の戦いでベストな戦いをできるよう、ハイパフォーマンスチーム、JTU、トライアスロンファミリー全体で盛り上げていきたい」と想いを語った。

まず、5月に開催されたWTCS横浜で日本勢として過去最高位でもある7位に入り、OQRでも最終的に15位に入ったニナー賢治が最初に選考基準をクリアし、

続いてOQRで日本勢では女子最上位の21位に入った高橋侑子、男子でニナーに次ぐ上位(42位)に入った小田倉が代表入り内定を勝ち取った。

WTCS横浜では7位に入りパリでの上位入賞も期待されるニナー ©Kenta Onoguchi

ニナー賢治(NTT東日本・NTT西日本)
高速展開のパリ。ラン勝負に手ごたえ

WTCS横浜で最終盤までラン3位の好位置を走る積極的な展開を見せ、パリでも勝敗を分ける種目になることは間違いないランパートでの好調ぶりから、上位入賞が期待されるニナー賢治は、自身もパリでの上位争いに手ごたえアリ。

「WTCS横浜は結構、疲れたけれど、嬉しい結果でした。子どものころからオリンピックは私の夢で、Tokyo2020も良いレースになりましたが、まだ(その先に)パリでメダルを獲りたいという目標があったので、Tokyo2020の後も、いつも『何が足りなくて勝てなかったのか』考えながら、練習をしっかりしてきました。

パリのランコースは本当に走りやすくて『速い』コース。昨年のテストイベントで優勝したアレックス・イーは、ランを29分ちょうどくらいで走っています。相当速いスピードの戦いになりそうですが、私もテストイベント後、ランを強化して、WTCS横浜では走りの技術も上がったことが確認できたと思います。

まだ2カ月あるので、これから最後の合宿に入るので、しっかり練習を積んでいきたいと思います。

オリンピックは私にとって最高のレースなので、緊張とか、ほかのことを考えることもあまりない。ただトレーニングしてきたことをしっかり発揮する、それだけです」

得意とする横浜で他選手の落車にからみ、思うような結果が残せなかった小田倉。パリ本選で会心のレースなるか ©Kenta Onoguchi

小田倉真(三井住友海上)
あきらめず、走り抜く姿を見せたい

WTCS横浜、最終戦カリアリともに落車に巻き込まれる波乱含みの戦いを余儀なくされ、苦しみ抜いた上で代表入りを果たした小田倉は、今回のパリがキャリアの集大成になると位置付けた。

「代表内定をいただき、今は嬉しい気持ちと、ホッとした気持ちです。(今回のパリに向けては)苦しいことが多くて、特に最後の5週間は精神的にも苦しい中で、家族、チームメイトの皆さん、監督、スタッフの皆さんら、多くの人に支えられて、何とか踏ん張って、内定をとることができました。

前回は初めてのオリンピックということもあり、会場を見て緊張したり・舞い上がってもいたのですが、今回は前回の経験もあるので平常心で臨めるんじゃないかと思います。そのためのイメージトレーニングもやっていきたいです。

パリのコースについては、スイムは川で流れもあるので、スタートの位置取りも重要になってきそうです。昨年(テストイベント)の記憶も頼りに、良いスタート位置を選びたい。

バイク、ランコースともにフラットで、気温・気候的にもパフォーマンスを発揮しやすそうなコースなので、これから2カ月、そこについていけるよう考えていきたい。

私はほかの選手に比べて、体格も小さいのですが、最後まであきらめずに走りたいですし、どんなアクシデントがあっても走り切りますので、そこを見ていただければと思います」

安定した強さを発揮してきた一方、自国開催のWTCS横浜では48位と不本意な結果に泣いた高橋。パリでのリベンジを誓う ©Kenta Onoguchi

高橋侑子(相互物産)
集大成のパリへ、もう一歩の勇気を。

現在フランスで高地トレーニングを行っているためオンラインで記者会見に参加した高橋は、小田倉同様、このパリ2024を自身のキャリアの集大成と位置付け、これまでの経験をすべて注ぎ込んで最高のレースにしたいと決意を語った。

「まずは素直にホッとした気持ちですが、まだまだ世界との差を実感しているところなので、あと2カ月で何ができるか、ここから一つひとつ(のトレーニング等を)大切にして、パリへ向かっていきたいと思います。ここまで支えていただいた皆さまへの感謝の気持ちで一杯です。

フランスの高地トレーニング合宿先からオンラインで記者会見に参加

トライアスロンはいろいろな環境下でレースが行われますが、その環境によって(実戦での)対応の仕方がまったく変わってくるので、昨年、テストイベントを経験できていることは大きい。

スイムの川の流れは、普段のレースにはあまりない要素なので、そこはひとつ(勝敗を分ける)ポイントになってくると思います。

バイクコースもテクニカルではあるものの、道幅は広くてスピードの出やすいコース。

ランはパリ特有の石畳の個所もあるので、これから本番でどういう風に走るか、工夫していきたいと思います。

チームJAPANのスローガンとして『一歩踏み出す勇気を』というのがあるので、そうした勇気を与えられるようなレースをしたいと思っています」

***
コロナ禍に翻弄された自国開催の東京オリンピック。その日から次なる大舞台に備えてきて、ふたたびここに集結したチームJAPAN3選手の戦いは、どんな結実を見せるのか――パリの決斗は、2カ月後、7月30・31日に花の都で幕を開ける。

▼記者会見の模様は動画でチェック!

※選手回答コメントはほぼ全編にわたりカバーしています。

パリオリンピック
トライアスロン競技

▼男子
7月30日(火)
8:00(日本時間15時)

▼女子
7月31日(水)
8:00(日本時間15時)

▼混合(MIX)リレー
8月5日(月)
8:00(日本時間15時)

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