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空力と快適性のハイブリッド・ヘルメット。LAZER/Bullet2.0 AF &Century AF

投稿日:2019年3月19日 更新日:


ルミナ編集部

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レースを変える、決戦アイテムたち。♯01

LAZER/Bullet2.0 AF &Century AF

トライアスリートにもファンの多いベルギーブランド「レイザー」から、トライアスロン決戦仕様としても魅力的なヘルメットが鮮烈デビュー。

レッド

レイザー/バレット2.0アジアンフィット
空力と通気性を調整するエアスライドが2種類付属。マグネットで着脱可能なレンズを標準装備
カラー:マットブラック、レッド、ホワイト
サイズ:M(55~59㎝)、L(58~61㎝)
レンズ標準装備、LEDライト内蔵
価格:27,000円(税抜)

マットブラック

ホワイト

創業100年の老舗レイザー
レースで培った安全性

自転車競技が盛んなベルギーに拠点を置くヘルメットブランド「レイザー(LAZER)」。1919年創業と今年100周年を迎える老舗で、もともとはモーターサイクル用の皮革製アクセサリーの製造からスタートし、1948年に自転車用の革製ヘルメットを販売。そして、自転車用ヘルメットがまだ広く普及する前の1987年に、ベルギーの伝説的選手エディ・メルクスと協力して初のハードシェルヘルメットをリリースした。

その後、レイザーのヘルメットはツール・ド・フランスに出場するトップチームにも長年供給され、その安全性は高く評価されている。

近年はコナ(アイアンマン世界選手権)をはじめ、内外のトライアスロン大会でも、選手が実戦投入するギアのシェア(使用率)ランキングに入っており、トライアスリートにもなじみのある有名ブランドだ。

そのレイザーから2019年モデルとして新たにリリースされたのが、「バレット(Bullet)2.0AF」と「センチュリー(Century)AF」の2モデル。空気抵抗の低減に優れながらも、ベンチレーションによる快適性も重視し、最近人気のいわゆるセミエアロとも呼ばれるカテゴリーに属する。

自身もトライアスリートであるカミハギサイクルの上萩泰司代表はTT(タイムトライアル)用のエアロヘルメットよりも、セミエアロタイプのほうがトライアスロンでメリットがあると唱える。

「耳まで覆うTTエアロヘルメットをトライアスロンで使う人は多いし、私も使ったことはあります。もちろん空力効果は高いですが、快適性はある程度犠牲にしています。通気口が少ないので空気がこもりやすく、周りの音も聞こえにくいというデメリットもあるので、最近はセミエアロタイプが人気を伸ばしています」

乗りながらにして、空気の流入量を変えられる

バレット2.0AFは通気口が少なく、より空気抵抗の削減が期待できるモデル。アジャスタブルベンチレーションと呼ばれるシステムを採用し、ヘルメットの中央部分のエアスライドを前後にスライドさせてベンチレーション量を調整できる。

乗車中にも操作可能な、このエアスライドは、穴あき(=メイン写真)と穴なしの2種類が用意されていて、気候に合わせて選択できる。

「空気の入りを調整できるのはもちろん、夏場はベンチレーションの穴から水を頭にかけることも可能だと思います」

中央のエアスライドを前後にスライドさせることでベンチレーション量を調整可能。レース中の気象条件の変化にも臨機応変に対応できる

上萩さんが注目するのは、標準装備として付属するマグネット着脱式のバイザーシールドだ。カメラにも使われるレンズを採用し、ゆがみの少ないクリアな視界を確保する。

「サングラスの鼻あてや耳が当たる部分にストレスを感じる人、コンタクトレンズを使っている人にはバイザーつきのヘルメットはお勧めで、ここ最近人気が上がっています。機能的レンズのシールド付きで3万円を切る価格は、ヘルメットとサングラスを別々に買うよりもお買い得感もありますね」

マグネットで着脱可能なレンズは、使わないときはヘルメット後部に付けておくこともでき便利

バレット2.0のLEDリアライトはサイズ調整つまみに標準装備されており、ヘルメットを装着したままスイッチをON/OFF操作できる

センチュリーAFは、バレット2.0AFよりもベンチレーション効果が高いモデル。18個の通気口に加え、中央のツイストキャップと呼ばれるカバーの向きを前後で替えるか、または取り外すことで空気の流入量を調整できる。

ブルーブラック

レイザー/センチュリー アジアンフィット
ツイストキャップの向きの変更で通気性・エアロ性能を調整可能。テールライト標準装備で視認性に優れる。
カラー:マットブラック、ホワイト/ブラック、フラッシュイエローブラック、レッドブラック、ブルーブラック
サイズ::S(52~56㎝ ※マットブラック、ホワイト/ブラックのみ)、M(55~59㎝)、L(58~61㎝)
LEDライト内蔵
価格:17,500円(税別)

マットブラック(写真左上)、ホワイト/ブラック(同・右上)、フラッシュイエローブラック(同・左下)、レッドブラック(同・右下)

ツイストキャップの向きを変えることで通気性重視(メイン写真)・空力重視(写真上)と調整可。取り外すこともできる

センチュリーは大型のリアライトを標準装備。視認性が高く、朝晩のトレーニングや通勤ライドも安全に

リアライトはUSB充電式。ヘルメット内側・頭頂部にある電源ユニットを取り外し、付属のケーブルで充電できる

両モデルとも、LEDリアライトを標準装備している。

「これは他ブランドにはない特徴。レースではあまり使わないかもしれませんが、早朝や夜間の練習などでは役に立ちますね」

また、モデル名につく「AF」は、アジアンフィットを意味する。

「レイザーのアジアンフィットモデルは欧州モデルより縦幅を2・8%短く、横幅を3・4%広くしてあり、日本人の頭の形にもよく合います。深めの被り心地も、安心感がありますね」

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カミハギサイクル
上萩泰司
さん



愛知県でプロサイクルショップ4店舗を展開するカミハギサイクル代表。自らもミドル~ロングを中心に国内外のレースに出場しているトライアスリートで、実戦での使用経験を踏まえたアドバイスには定評がある。

Athlete’s Review
「風向きが一変する、コナで使ってみたい」
平谷 隼 選手今季から使い始めたBullet2.0AF。手に持つとエアロヘルメット独特な重厚さを感じるものの、被ってみると、アジアンフィット構造からか重量を感じさせないフィット感の高さ。着用して走ってみるとしっかりとしたエアロ効果を体感できます。前面の通気孔(エアスライド)は、開閉することで通気性・エアロ効果、いずれかをより高められるので便利ですが、さらに開口部のフタが蜂の巣状のタイプ(通気性が高い)と網目のないノーマルタイプに交換できるので、同じアイアンマンでも、比較的気温の低いNZから暑~いコナまで、レース会場の気候に合わせて選択できるのが魅力的です。特にコナのような1時間で風向きが全く変わってしまうようなコースで、臨機応変な対応力があるこのヘルメットを使ってみたいですね。

18歳のときアイアンマン世界選手権(コナ)に最年少出場。大学進学後もライフセービング部に所属しつつ、さらなる飛躍を目指している若き強豪エイジグルーパー。

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