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フェルトの人気エアロロード「AR」がフルモデルチェンジ

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大塚修孝

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外観は似ているが中身は全く新しい「新世代」のAR

文=大塚修孝(Triathlon GEROINMO/トライアスロンMONOジャーナリスト)

フェルトのエアロロード「AR」がモデルチェンジされた。

「ディスクブレーキ世代」となる昨今、ターゲットも見直し、満を持してのフルモデルチェンジだ。前作は、エアロダイナミクスの完成度が高かかったこともあり、5年の開発期間を経ての発表となっている。時代のテーマとなる「ユーザビリティ」(使い勝手の良さ)を強化し、ウィークポイントとなりがちな「快適性」の向上に努めた総合力の高いエアロロードが完成した。

ARシリーズがデビューしたのは、エアロロード黎明期の2009年モデルだった。その後、2014年に第2世代が登場、そして、今回の新型ARへとつながっている。

初代は、トライアスロンBシリーズの流れを汲んだフォルムで人気となった。第2世代は、素材、形状は一新され、新たなエアロロードを完成させた。特にエアロダイナミクスと重量剛性比が高く、注目された。そして今回、外観上は似ているが、その中身は全く新しい「新世代」のARがリリースされたのだ。

そもそも日本国内では、宮古島大会でさえ、トライアスロンバイクの使用比率が50%を少し超える程度。これだけロードバイクが多く使われている中で、トライアスロン寄りとされるエアロロードは、「トライアスロン向きロードバイク」という位置づけになっている。

その中でも「AR」はトライアスリートの間での人気が高い。同じフェルトの人気トライアスロンモデル「IA」のイメージも相まって、国内トライアスロン・シーンでも定番のエアロロードと言えるだろう。

ゼロベースからの開発

さて、今回のモデルチェンジでは、具体的に何がどのように変わったのだろうか。

今回、新型ARの開発に、フェルトは5年の歳月をかけた。ゼロから開発を始め、前作を上回る仕上りを見せている。メーカーは下記の3点を開発ターゲットとしている。

①最高のエアロダイナミクス(AERODYNAMICS

②FR(同社オールランドモデル)並みの反応性、振動吸収性、ハンドリング(PERFORMANCE / RIDE QUALITY

③セッティングの自由度とメインテナンス性(COCKPIT


■AERODYNAMICS

【ロー・ヨーアングルセオリー】
フェルトは、進行方向に対し0度から10度までヨーアングル(YAW ANGLE)の空気抵抗の軽減が重要であると結論付けた。そして、新型ARにおいて、その最適化を図り、前作モデルに対し、9%の空気抵抗軽減に成功している。

【トランケーテッド・エアロフォイル・シェイプ】
翼断面の後端を切り取った形状を採用。CFD解析により、UCIレギュレーション、ロー・ヨーアングル、フレーム剛性のすべてを満たす最適化を行っている。また、ライダーも含めた空気抵抗の最適化を図るため、特徴的なダウンチューブ形状となっている。

【フィッシュリップ・シェイプ・シートチューブ】
新型ARでは、リアホイールの形状に沿ってシートチューブがカットされたようなシルエットとなっている。また、左右方向に膨らむように張り出たデザインは、特許を取得しているオリジナルの形状で、後方のエアフローの改善につながっている。

【シームレススルーアクスル】
スルーアクスルにもこだわりがある。フレームと面一(つらいち=凹凸差がなくフラット)になるよう専用に開発しており、視覚的にも美しく仕上がっている。

また、前後のエンド形状も段差をなくし、同様にエアロ効果を狙うなど、細部にわたる作り込みが見られる。

■PERFORMANCE

【フレーム剛性】
FRシリーズのオールラウンド性とエアロダイナミクスを融合させることに主眼をおいている。単にエアロ効果が高いだけのバイクでは意味がない。よりFRのフィーリングに近づけられるよう、FEA解析とテストライドを繰り返し、剛性バランスに注力したとしている。その結果、以下のようなデータが出ているという。

▼BBペダリング剛性 +14%
▼ヘッドチューブ横剛性 +11%
▼フォーク横剛性 +21%
▼フォークねじれ剛性 +15%

【スクエアードBBシェイプ】
エアロダイナミクス重視のため、チェーンステーを水平方向に張り出した形状とし、BB周辺にはボリュームを出していない。「FRシリーズ」の走りを常に意識し、オールラウンド性の高い走りにつながるペダリング剛性を実現している。

■RIDE QUALITY

【リーフスプリングシートポスト】
シートポストの下端が分割されているため、リーフスプリングのように前後でしなりが変化し、大きく振動を吸収することが可能となった。

また、サドルのレールクランプを反転させることで取付位置を0mmまたは20mmから選ぶことができる

【ダンピング・シートポストスリーブ】
フレームとシートポストの間にプラスチックとラバーを一体成型したスリーブを挟み、ガタ防止とともに快適性上げている。

リーフスプリングシートポストと、このスリーブによって前作AR比で、2倍以上となる+112%の柔軟性を得ている。

■COCKPIT

【セミインテグレーテッド・コックピット】
このシステムにより、エアロダイナミクスとユーザビリティを高次元に融合させることができた。重要なハンドルセッティングにおいて、31.8mm径のすべてのハンドルが使用可能で、角度調整も可能。最大40mmのスペーサーを使用することで高さ調整もできる。

【フルカーボン製専用エアロステム】
エアロ形状で一体化、もちろん視覚的にも美しいカーボンステムがセットされる。交換用は、90~140mm。また、ノーマルステムも使用可能で、専用トップカバーによりケーブル内装で使用できる。フェイスプレートはコンピューターマウントが直付可能だ。

【イージーメンテナンス】
「ユーザビリティ」は、現実的な課題で極めて重要だろう。新型ARでは、内装されていない一般型のロードバイク同様にステムの脱着が可能となっているのがポイント。また、ステムを外さず輪行できることも大きなポイントと言えるだろう。

■その他のトピックス

【TeXtremeカーボン】
フレーム素材は、「軽量化」の決定打となる。もちろん、フレームの性格に合わせて、積層も決定し、そこで生まれる剛性も合わせてそのバイクが完成する。ARには、この最高レベルの素材「テクストリームカーボン」を使用することで、理想的な仕上がりとなっている。

【ディスクブレーキ】
単なるディスクブレーキ仕様ではない。そこに複合的に発生するものが速く走るためのディスクブレーキ仕様となっている。インテグレーテッド化、ホイール仕様、ブレーキタイミング、そして、高剛性、低重心など、走りをより極めるためでもあった。

【タイヤクリアランス】
フェルトはワイドタイヤにこだわっている。新型ARのタイヤクリアランスは最大で30mm。ホイール、タイヤのワイド化が進む中、あらゆるコンディションのへの対応の選択肢が広がるフレームの造りは必要不可欠となる。

【チェーンキャッチャー】
チェーンの脱落防止は、フレームをダメージから守り、レースであればタイムロスにつながるリスクへの大きな対策となる。今や、それは「フレームパーツ」となり、スマートかつコンパクトに収まっていることが、機能美と言えるだろう。

●ラインアップ
AR FRD Ultimate DuraAce Di2完成車/1,580,000円
AR FRD Ultimate フレームセット/598,000円
AR Advanced Ultegra Di2完成車(8.26kg)※/798,000円
AR Advanced Ultegra完成車(8.33kg)※/598,000円
AR Advanced フレームセット/298,000円
※重量のサイズは不明
※※価格は税抜

フレーム重量(56サイズ/塗装前):
AR FRD フレーム999g、フォーク399g
AR Advanced フレーム1190g、フォーク450g

●発売
AR Advanced:3月上旬ごろより開始
AR FRD Ultimate:入荷時期現在未定
※詳しくは各販売店に確認のこと。

●ホームページ
https://www.riteway-jp.com/bicycle/felt/ar/

●試乗会スケジュール
(開催日順)

■3月2~8日
ライドワークス
兵庫県芦屋市業平町6-11 1F
http://www.rideworks.jp/

試乗車:
AR アドバンスド Ultegra Di2 サイズ48
AR アドバンスド Ultegra サイズ54

■3月2日~8日
ワイズロードお茶の水 エアロロード・トライアスロン館
東京都千代田区神田小川町1-6-1 1F
http://ysroad.co.jp/ochanomizu/

試乗車:
AR アドバンスド Ultegra Di2 サイズ54
AR アドバンスド Ultegra サイズ51

■3月2~8日
アスロニア
東京都渋谷区千駄ヶ谷一丁目1番24号鳩森八幡神社ビル1F
https://athlonia.com/

試乗車:
AR アドバンスド Ultegra Di2 サイズ51
AR アドバンスド Ultegra サイズ48

■3月9~15日
ワイズロード京都
京都府京都市中京区裏寺町595グランレジェイド京都河原町1F
http://ysroad.co.jp/kyoto/

試乗車:
AR アドバンスド Ultegra Di2 サイズ48
AR アドバンスド Ultegra サイズ54

■3月9~15日
ワイズロード新宿本館
東京都新宿区新宿2-19-1 BYGSビルB1F
http://ysroad.co.jp/shinjuku/

試乗車:
AR アドバンスド Ultegra Di2 サイズ51
AR アドバンスド Ultegra サイズ48

■3月9~15日
ワイズロード横浜
神奈川県横浜市西区桜木町6-31 JKAビル内1F~3F
http://ysroad.co.jp/yokohama/

試乗車:
AR アドバンスド Ultegra Di2 サイズ54
AR アドバンスド Ultegra サイズ51

■3月16~22日
シルベストサイクル
大阪府大阪市北区梅田2-5-25 ハービスプラザB1
http://www.silbest.co.jp/

試乗車:
AR アドバンスド Ultegra Di2 サイズ48
AR アドバンスド Ultegra サイズ54

■3月16~22日
ファーストバイクスインターナショナル
東京都八王子市散田町5-11-3 フローラル散田A号室
http://firstbikes2014.com/

試乗車:
AR アドバンスド Ultegra Di2 サイズ54
AR アドバンスド Ultegra サイズ51

■3月16~22日
クラウンギアーズ
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-12-15佐野ビル1階
https://www.crowngears.com/html/shop/index.html

試乗車:
AR アドバンスド Ultegra Di2 サイズ51
AR アドバンスド Ultegra サイズ48

■3月23~28日
サイクルテラス
千葉県千葉市美浜区豊砂1-6イオンモール幕張新都心アクティブモール1階
http://www.cycleterrace.jp/

試乗車:
AR アドバンスド Ultegra Di2 サイズ51
AR アドバンスド Ultegra サイズ48

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