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【CADEX TRI】 実戦力の証明。

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ルミナ編集部

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CADEX TRI

CADEX TRI
実戦力の証明。

ブルンメンフェルトが駆ってロング世界最強バイクと謳われたCADEX TRI。海外トッププロだけのものでなく、日本のエイジグルーパーたちにも支持されている理由とは?

写真=小野口健太  コメント=若山源二朗、大西祥司


Genjiro Wakayama
トライアスロン歴15年。チームY所属。5×KONA(アイアンマン世界選手権)フィニッシャー。仕事は海外スポーツブランドのマーケティングを経て、現在は不動産会社のCOOを務める。

スピードと実用性を併せもつ
最強王者のバイク

ジャイアントのハイパフォーマンスコンポーネントブランド、カデックスが生み出したトライアスロンバイク「カデックス・トライ」。ようやく日本でもデリバリーが始まり、今年の宮古島でも6台が実戦投入されていた。

コナ出場5回を数える強豪エイジグルーパー若山源二朗さんも、カデックス・トライをチョイスしたひとりだ。「選んだ決め手は、ブルンメンフェルトが2021年のコナで乗っていて、直接本人とも話をして『このバイク速いよ』と言われたからです。実際、触らせてももらったんですが、剛性もしっかりしている印象でした」

CADEX TRI

左右の幅が広く薄いブレード状のフロントフォークは、エアロ性能を究めているのに加え、ハンドリングの安定感も生んでいる

今年3月に納車された後、早速、宮古島とIMフィリピンで実戦投入。「剛性が高いので直線でスピードが出やすく、比較的パワーを抑えてバイクパートを走り切り、ランに脚を残すことができますね。エアロの良さもすごく感じます」

いかにも直線に強そうなイメージの一方で、コーナーやアップダウンはどうなのか? 自分の決戦バイクに選ぶ上では、気になるところだろう。「重量はそれなりにあるので上りは軽いギヤで踏まないといけませんが、コーナーのハンドリングはヘッドチューブのシャフトがしっかり回るのでストレスはありません。安定感も高いので、下りの高速コーナーでも危ないと感じたことはないです」

独特の異形フレームも気に入っているポイントだ。「トップチューブがないので最初はスカスカして違和感もありましたが、ヒザを内側に曲げたりもでき、可動域が広くなる感じ。今となっては快適です」

CADEX TRI

ダウンチューブのストレージ(上部)もハイドレーション(下部)もトッvプチューブがない分、手が届きやすく使いやすい

体積の大きいダウンチューブには、補給食やドリンクのストレージを内蔵。「ダウンチューブのストレージにはジェルが8個ぐらい入るし、ハイドレーションも800㎖ぐらい入ります。トップチューブがないので、ライド中も簡単に手を伸ばして出し入れできます。

細部まで実用的に考えられている。フィリピンは暑かったのですが、このハイドレーションと前後につけたボトルで、心配なく走れました」ホイールはカデックスのバトンタイプの「エアロ4スポーク」をはく。

「バトンホイールは初めて使ってみました。カデックスの65㎜と悩んだんですが、ブルンメンフェルトがバトンを使っていたので同じものにしました。直進性は良いし、回転性能も高い。35㎞/h以上出ると勝手に回っていく感じです。乗り心地も硬くなく、横風に振られることもほぼありません」

このカデックス・トライを相棒に、目指すは6度目のコナだ。「宮古島のときはまだバイクに慣れなかったけど、フィリピンはバイクパートまで2位と悪くなかった。エアロポジションを追求して、乗り込んでいきたいです。今年のコナには出られないのですが、佐渡Bにはこれで参戦します。いつかはコナも走りたいですね」

幅広いフィッティングに対応
スペアパーツも充実

「UCI(国際自転車競技連合)ルールに則らないトライアスロンバイクは、ロード競技のタイムトライアルでは使用できないので、バイクブランドにとっては市場がかなり限定されたカテゴリーになります。最近は多くのブランドがラインアップを合理化しているので、トライアスロンバイクの新製品も少なくなっています。

その点、世界最大の自転車メーカー、ジャイアントが開発したこのカデックス・トライは体力があるメーカーだけに、『うちがやろう!』という気概を感じます」と語るのは、トライアスロンショップ・メイトストーム代表の大西祥司さん。

CADEX TRI

CADEX TRIを多数日本のレースシーンに送り出しているメイストームの大西さん

若山さんをはじめ複数のトライアスリートにカデックス・トライを販売してきた実績がある。トライアスロンバイクに求められるスピードは折り紙付きで、さらにアスリートやショップにとって実用性を高める様々な工夫がこらされている。

「アジアのブランドだけあってサイズはXXSからあり、身長150㎝ぐらいの小柄な人にも合わせられます。V型フレームでトップチューブがないので、またぎやすいという利点もあります。組み立てもしやすいです」

フレーム内蔵のストレージ機構は、容量と扱いやすさを兼ね備えている。「ハイドレーションも従来の他モデルのシステムより使いやすく、ボトルの積載数を減らせます」また、スペアパーツの充実ぶりにも目を見張るものがあるという。

CADEX TRI

付属のシムで対応できる調整幅が大きく、ハイハンズポジションにも対応。ベースハンドルもフラットにできる

「ハンドルの高さや角度を調整するシムは2セットずつ付属していて、フィッティングの幅を広げています。消耗しやすいパッドは3セット、DHバーやベースバーのグリップは2セット。他にリアエンド、ハイドレーションバッグもふたつずつあり、各所のネジも予備が入っています」さらに世界を転戦するトライアスリートにはうれしい付属品も。

「フレームセットは専用のトピーク製トラベルケースに入って梱包され、スタンドも付属しています。このケースだけでも高価なので、フレームセットの価格(税込99万円)に含まれていると考えるとお得。バイクの性能だけでなく、トータルパッケージとしてもよく考えられた製品だと思います」


CADEX TRI FRAMESET
■価格:990,000円(税込・以下同)
■サイズ:XXS、XS、S、M、M/L、L
■重量:4,576g (Mサイズ)
■付属品:CADEX×Topeak-Pakgo(専用バイクケース)
※写真のバイクのカラーは若山さんがメイストームにオーダーしたオリジナル

AERO 4-SPOKE DISC TUBELESS WHEELSYSTEM
■価格:〈前輪〉297,000円、〈後輪〉341,000円
■リム高:〈前〉50㎜ 、〈後〉65㎜
■重量:〈前〉880g、〈後〉1047g

CADEX TRI

ツール・ド・フランスでも実戦投入されている超軽量モデルCADEX MAX 40ホイールシステム」(〈前輪〉264,000円、〈後輪〉330,000円)

山がちなコースや女性に最適
CADEX MAX 40

CADEX史上最軽量ホイールは、リム高40㎜ で前後セット1,249gに抑えられている。「軽さがズバ抜けていて、ハブの回転性能もいい。段差でも跳ねないし、快適性も高いです。山を走りに行くのにいいですね」(若山さん)

「国内だと五島とか皆生、山岳コース向きだけど、この軽さは女性にもいい。ワイドリムなので太いタイヤがはけてコーナーリングを安定させられます。状況によって前40㎜ 、後50㎜ のような使い方もアリ。主張しないデザインなので、他ブランドのフレームとも合わせやすいです」(大西さん)

◎CADEX Tri
https://www.cadex-cycling.com/jp/tri

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