
ロス五輪に向けた挑戦の初年度となる今季、新しいTR9を実戦投入する北條選手。レベルUP著しいバイクパートでそのフィット感の高さは大きな利点
SHIMANO
New TR9×Takumi Hojo
文句のつけどころがなかったから、どう進化するのか正直想像できなかった――
世代を代表するスピードスター北條巧が体感した、トライアスロンシューズ「TR9」驚くべき進化の内訳
写真=古谷 勝、小野口健太

防水シンセティックレザーのアッパーは撥水性が高いのに加え、通気性を高める速乾メッシュパネルも採用
SHIMANO TR9
サイズ:36~38、39~43(ハーフサイズあり)、44~48
カラー:ブルー
重量:250g(メンズ・サイズ42)
価格:50,600円(税込)

ほうじょう たくみ
1996年埼玉県生まれ。NTT東日本・NTT西日本所属。高校まで競泳に取り組んだ後、大学時代にトライアスロンを始め、2018・2019年と日本選手権連覇。プロ転向後もWTCSをはじめとする国際舞台で活躍。2023年ヨンド・ワールドトライアスロンカップ(韓国)では自身初・日本人男子としても16年ぶりとなるWC優勝を果たすなど、世代を代表するトッププロのひとり。
トライアスロン・シューズに
ロードモデルのフィット感を
歴代のアイアンマン世界王者、メダリストからエイジまで、世界のトライアスリートに愛用されてきたシマノの人気&定番トライアスロン・シューズ「TR9」。
進境著しいトライアスロン日本代表男子きってのスピードスター北條巧は、昨年大幅アップデートを果たした最新モデルを、この2025年から本格的に実戦投入する。
「昨年、新しいTR9を手にしたのがシーズン途中だったので、本格的にはき始めたのはこのオフからなのですが、すごくフィーリングが良く、今年はこれをはいてレースでのパフォーマンスがどう変わるか? 今から楽しみです」(北條・以下同)
トライアスロンを始めて以来、一貫してシマノのシューズを選んできた彼が、新しいTR9を使ってみてまず驚いたのは、フィット感のさらなる向上。

レース中の微調整を容易にしたBOA®Li2ダイヤル。フィット感の高さはもちろん、ストラップでは難しかった緩める方向にも調整がきく
「実は長年愛用しているTR9の前作がメチャクチャ気に入っていて、これ以上のモノはないんじゃないかと思っていたくらい。ソールの硬さも脚に染むし、すぐ乾くし、軽いし、(トランジション前後で)踏んでもちゃんとつぶれる。
トライアスロン用としては良いところしかないと思うんです。ただ、強いて言えばコーナーの立ち上がりや急加速時などペダリングに強い力がかかるところは、ロードモデルと比べてしまうと、わずかに足が動いて力が逃げるような感じはありました。
TR9はトライアスロン・モデルだから、クイックトランジションのしやすさや通気性なども含めた総合的なメリットを考えれば、そこは仕方ないかと思っていたんです」
しかし、新たに登場したTR9は、北條が満足していたトライアスロン・シューズの完成形をさらに超えてきた。BOAダイヤルを採用して、ロードモデルのハイエンドグレード並みのフィット感を実現。乗りながらでも「締める・緩める」両方向で微調節できる。

クイック&スムーズなトランジションには欠かせないT1クイックストラップ。速乾性で足
首に当たらないよう細身に仕上げている
「力が入る場面のデータをチェックしてみると実際、出力が上がっていました。トライアスロン・シューズ的な使いやすさに、ハイエンドグレードのロードモデルの高性能が加わった感じ」
ハイレベル化が進み、バイクでもロードレース的なスピードの上げ下げが激しくなっているオリンピック戦線のトライアスロン。特に東京五輪以降、ノルウェー勢が全体のバイクのレベルを一段引き上げた感があるという。
その渦中で念願の五輪出場、その先のメダル獲得を狙う北條にとって、信頼を寄せてきたTR9の大幅アップデートは、大きなアドバンテージになる。

超高剛性でしなりもある「STIFFNESS:10」のカーボンソールを採用。水抜けを良くする穴や溝が施され、足元を常にドライに
「2025年のシーズンインは4月、香港でのアジア・スプリント選手権。その後、5月に中国でのワールドカップ、WTCS横浜と続く予定ですが、このTR9をレースで本格的に使うのが楽しみ。
ただ『実戦投入に耐えうる』というより、これをはくことでレースでのパフォーマンスが変わると思うので、どう変わるかが楽しみです」
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シマノ自転車お客様相談窓口
TEL.0120-495-440(通話料無料)
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