安藤さんが「MYRUN」で気に入っているのが、走行中に上下動の幅を計測してくれる機能。フォームの修正に役立つ
INDOOR TRAINING #02
前へ進むフォームへ
上下動の幅の計測機能を役立てる
取材/田中弾 写真/中島健一
「スマートコーチング」を主宰する安藤隼人さんは、トライアスリートの走力向上のために自社スタジオにテクノジムの「MYRUN」を導入している。安藤さんと言えば、“身体の使い方を指導するプロ”。「MYRUN」を使う理由は、「誰もが自分のランのフォームを修正しやすくなるから」と話す。
「『いいな』と感じるのが、走行中の身体の“上下動の幅”を計測できることです。『MYRUN』をiPadとつなげると、iPadの画面に身体の上下動の幅を表すグラフがリアルタイムで表示されます。ランは、地面を蹴った力でいかに効率良く前へ進むかが大切なポイントになりますが、苦手な人は蹴った力を前ではなく上方向に向けてしまうことが多いもの。そのときこの“上下動の幅”の計測機能があると、ランのフォームのブレが自身で認識できるので便利なんです」
一般的に多くの人のランのフォームというのは、自分がトレーニングを繰り返すうちに自然と身につけたもの(身についてしまったもの)と言える。これが理に叶ったベストなものであればいいが、そういう人は少ない。たとえ、研究熱心な人が本やネットで独学していたとしても、いいフォームが実現できているかどうかは自分自身でジャッジしにくい。けれども、「MYRUN」があれば大丈夫というワケだ。
この走行中の上下動の幅の計測機能は、専用アプリ「MYRUN APP」の「ランニング データ フィード バックシステム」に入っている。走行すると、グラフ内のマスが上下に揺れるので視認性も高い。動く幅の割合もパーセンテージで表示する。
なお、上下動の幅を抑えて前へ進むフォームに修正するコツは、ランニングの教則本によくあるように、丹田(ヘソの下あたり)が前へ引っ張られるような感じに走ることだ。
ただ、安藤さんはインドアトレーニングなら、もっと良い方法があると言う。
「丹田が前へ引っ張られるような感じに走るという目的は一緒ですが、アプローチの仕方が変わります。トレッドミルの上でランナーの丹田を手で軽く押さえて、その押さえた力を押し返すように走っていただくんです。人間は触られることでその部分を意識しやすくなるので、前に向かって走る要領をすぐつかめるようになります」
この身体を軽く押さえるやり方は一定の場所を走り続けられるトレッドミルならでは。屋外を走るランナーに行うにはずっと伴奏しなければならないので、とても無理なことだ。自宅でトレッドミルに乗るときは家族にサポートを頼めばいい。
「もしも、ラン中に腕が触れていないと感じたら、背中の肩甲骨の間を軽く押してもらってください。肩が前に出ない人は背筋の引き付けが弱いので、背筋を使う意識を高めましょう。これが結果的に、丹田が前に引っ張られるような走りにつながります」
変化を可視化できるから
走りに自信がもてる
専用アプリである「MYRUN APPP」の「ランニング データ フィード バックシステム」は、“上下動の幅”の計測機能に加えて、“走行ピッチ”、“一歩の幅(ストライド)”の計測機能も付いている。これらは世界初のテクノロジーでもある。
「上下動の幅が少ない、前に進めるフォームに近づいてくると、脚の着地音に変化が現れます。最初はドタドタと鳴っていた着地音がタタタタタッと軽い音になります。この良い状態のままスピードアップできれば、一歩、一歩の路面との接地時間が長いドーン、ドーン、ドーンという蹴り方ではなく、トーン、トーン、トーンと軽快な蹴り方に変わります」
普段、安藤さんはこの着地音の微妙な変化を察知して、『ほら音が変わってきたでしょ。良くなっていますよ」と変化をランナーに伝えるようにしている。そしてさらに「MYRUN」も活用する。
「着地音の変化はわかっても、走っている本人はどこまで良くなっているのかわかりにくいというのが本音だと思います。そこで『MYRUN』のピッチとストライド計測を利用します。
まずフォームが良くなると脚上げがスムーズになってピッチが上がります。ピッチが上がるとストライドは短くなりますが、それは走力がイコールの場合のことで、すでにフォーム変化によって走力は上がっていますからストライドも伸びてきます。それらの数値の向上を画面で確認してもらうんです」
こうすることで、「今、良い状態だから、この感覚を忘れずないようにしよう」とトレーニングに対する高いモチベ―ションが生まれる。“上下動の幅→ピッチ→ストライド”と連鎖反応的に自分のフォームが良くなっていることがわかるので大きな自信ももてるようになる。
「データを可視化してくれるから明快です。『MYRUN』で賢く走力アップをめざしましょう」
ちなみに、安藤さんはランフォーム修正の助けとして、「MYRUN」の横にカメラを置いて、目の前のTVモニターに横から見たフォームも動画でチェックできるようにしている。人によってスペースの都合もあるだろうが取り入れたい工夫のひとつだ。
TVモニターが置けない方は、『MYRUN』に同期させたiPadに動画を送る方法もある。「ランニング データ フィード バックシステム」で各種の数値をチェックしつつ、時おり画面を動画に切り替えれば、より充実した環境に近づけることができる。(>>>次回「心拍計とのペアリングで、より濃密なトレーニングを」)
【商品概要】
MYRUN
500,000円(税抜) ※運搬設置費込(沖縄、離島を除く)
カラー:グレー、ブラック
本体サイズ:長さ1760mm×幅785mm×高さ1260mm
走行面:長さ1430mm×幅500mm
速度:0.8~20km/h
傾斜:0~12%
電源:100V/1500W
本体重量:92kg
耐荷重:140kg
組み立て所要時間:約5分
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問・テクノジム ジャパン TEL0120-576-876
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