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注目はキャメロン・ブラウン、鷲津奈緒美の「勝ち方」か? 第34回宮古島大会記者会見

投稿日:2018年4月21日 更新日:


ルミナ編集部

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ストロングマン初参戦となった前回大会で、圧倒的な力の差を見せつけたキャメロン。連覇に向け、いつものごとく淡々と抱負を語る

第34回 全日本トライアスロン宮古島大会《レース前記者会見》

写真/小野口健太

レースシーズンの幕開けにして、国内ロング最高峰の戦いが展開される「全日本トライアスロン宮古島大会」。日曜日(4月22日)のレースを前に招待選手記者会見が開催され、連覇を狙う優勝候補最右翼キャメロン・ブラウン(NZ)、鷲津奈緒美らトップアスリートが、決戦に向けた抱負を語った。

本来のスタイルで連覇を狙うキャメロン。戸原は一矢むくいることができるか?

男子(総合)の優勝候補No1 は、前回王者で、コナ(アイアンマン世界選手権)2位2回、3位2回、地元NZのアイアンマンで前人未踏の通算12勝という、ほかを圧倒する戦績を誇るキャメロン・ブラウン。

「(今年も宮古島に)戻ってこられてファンタスティックな気分。今回は家族も来ているので、みんなで日本食を食べたりして、宮古島を楽しんでいる。もちろんレースもとても楽しみにしている」と、宮古島大会へふたたび戻って来られた喜びを語る一方、この地特有の暑さにも、警戒を怠らない。

「見てのとおりこれだけの強豪がそろっているのでタフなレースにはなると思う。日曜日は晴れてほしいが、暑くなり過ぎず、良い日になればいい」「今回は暑いレースになると思うので、サプリメント、補給などもしっかりとって、スムーズにレースできるようにしていきたい」(いずれも代表質問へのキャメロン・ブラウンの回答)

また、自らのコンディションについては、「NZで、すでに1レースしてきたが(※3月に開催されたアイアンマンNZ=総合3位)、あと2カ月で46歳になるにしては良いレースができたと思っている」と話し、健在ぶりをアピール。そのアイアンマンNZでは、通算13勝目こそ叶わなかったものの、ラン(42.2㎞)は2時間41分55秒で走っている。

前回の宮古島大会では、初めて走るコースで、「暑い中でもランが速い日本人選手」を警戒し、バイクパートから単独で先行する戦略をとったキャメロン。「今回(の宮古島大会)はランを去年より改善したい。前回参加してコースのことはある程度頭に入っているので、ランに余力を残して入れるよう、スイム、バイクをこなしていきたい」とも語り、自らが世界で戦う武器としてきた走り(ラン)で、本領を発揮しての連覇を静かに予告してみせた。

キャメロンの「勝ち方」ばかりに注目が集まるが、日本勢で注目したいのは2015年・2016年と宮古島大会を連覇している戸原開人。昨年は、コナ初出場を賭けた海外転戦のさなかに出場した宮古島で振るわず、11位に沈んだが、今回のレースでは、どこまでキャメロンに迫ることができるか?

鎖骨骨折から回復しないまま臨んだ昨年のコナを除けば、ロングのレースを最後まで走るのは2016年のアイアンマン・マレーシア以来で、まだまだ本調子ではないと話す戸原だが、フリーランスのプロとして臨む初戦でもある本大会。やるからには、何かひとつ今後に希望をつなぐ光を見せてもらいたい。

前人未踏の「通算5勝」も視野に戦う、女王・鷲津奈緒美の挑戦。

前回、8年ぶりの復帰レースで酒井絵美を抑えて優勝。女子最多タイの3勝目を挙げた鷲津奈緒美。通算5回目の参戦となる今回、連覇&4勝目を狙う

男子(総合)の大本命がキャメロンなら、女子の優勝候補筆頭はやはりディフェンディングチャンプにして、女子最多タイの3勝をマークしている鷲津奈緒美だろう。

通算5回目の宮古島出場のうち3勝という勝率の高さを誇る鷲津は、記者会見で、「昨年、大好きな宮古島大会で8年ぶりにレース復帰(優勝)してから、この1年間はあっという間だった。今回は、レースをするのが今から楽しみ」とコメント。

約半年間しか準備期間のなかった前回大会直前を引き合いに出し、「前回は練習できなかった分(良いレースができるか)すごく不安だったが、今年はそこから1年間練習しているので、不安はない。バイクで良い位置に立って、たくさん練習をしてきたランで手ごたえをつかみ、『まだまだ自分は強くなれるんだ』と思えるようなレースにしたい」と、連覇に挑む心境を語った。

さらに、宮古島での通算勝利数についても触れ、「今回優勝できたら女子最多(単独)の4勝になる。あまり気にはしていなかったが、優勝できたらうれしいし、さらにもう1回優勝できたら、男女合わせて初めての5勝となるので、いつか挑戦したみたい」と、連覇&4勝目の先を見据えた「女王のターゲット」も明らかにした。

圧倒的な実績を誇る鷲津に挑むのは、昨年、初参戦にして鷲津、酒井絵美(2位)の3勝コンビに続く3位に入った一本松静香。「宮古島に入って、また(昨年のストロングマン初挑戦で感じた)緊張感を思い出してきた」と緊張を隠さない一方、

「落ち着いて今持っている力を出し切れるようなレースにしたい。スイムでガッツリいって(先行して)、バイク、ランは鷲津さんがものすごく速いのはわかっているので、追いつかれないようにいかに踏ん張れるか、最後まで頑張りたい」と、24歳、気鋭の若手らしい溌溂としたコメントで、挑戦者の心意気を見せた。

大方の下馬評どおり、男女ともにディフェンディング・チャンピオンの「圧勝」となるのか? 戸原や一本松、あるいはそれ以外の伏兵が、待ったをかけるか?

宮古島決戦の火蓋は、4月22日(日曜日)午前7時、切って落とされる。

レース前記者会見に出席した8選手(左から菅沼伸哉、ダミアン・コリンズ、サイモン・ヤン、キャメロン・ブラウン、鷲津奈緒美、一本松静香、ジュリア・メイ、パク・ビュンフン)

前回大会こそ振るわなかったものの2015・2016年には宮古島を連覇。フリーランスのプロとして初戦に挑む戸原開人(左)。女子のトップを狙う鷲津とともに、リラックスした表情を見せた

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