COLUMN KONA Challenge

【KONAチャレ】夢へ挑戦するアスリートたちのリアルタイムストーリー

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ルミナ編集部

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憧れの舞台KONAへ。Kick Off Meeting

12人のアスリートが3カ年計画でIRONMAN World Championship(アイアンマン・ハワイ)に初出場を目指すプロジェクトKONA Challenge(通称KONAチャレ)のキックオフミーティングが4月30日、東京・渋谷のMAKES本社で開催された。

集まったのはレギュラーメンバー12人の他、選考には洩れたがミーティングなどのイベントに参加できるフレンドメンバー十数人。プロジェクトリーダーの竹谷賢二さんによるプロジェクトの趣旨、進め方の説明に始まり、レギュラーメンバーの自己紹介、現状分析と基本的な方向性の確認を行った。ミーティングの内容を、KONAチャレプロジェクトの趣旨と今後の進め方、KONAを目指すための基礎講座の2回に分けてリポートする。

多くのアスリートに参考になる普通の人たちのチャレンジ

KONAチャレには3月に実施したメンバー募集に約300人の応募があり、竹谷賢二さんを中心としたプロジェクトチームがそこから12人のレギュラーメンバーを選出した。

選考の基準は現時点での能力の高さではなく、KONAを目指す意欲。つまり選ばれたのは、1年でKONAに出場できる人ではなく、3シーズン練習を積み重ねることでKONA出場できる可能性がある人たちだ。
「KONAに出るのは特別な人ではなく、必要なことを高いクオリティーでしっかりとやった人です。3シーズンそれをやり続ければ、誰にでも可能性はある。だからチャレンジのプロセスが多くのトライアスリートに参考になるように、すでに高いレベルにある人ではなく、意欲と可能性のある普通の人を選びました」と竹谷さんは言う。

もうひとつメンバー選考のポイントになったのはバリエーション。なるべくいろいろなタイプのアスリートにとって参考になるようにしたいからだ。メンバーにはトライアスロン歴が長くロングディスタンスにも出場している人もいれば、デビューしたてだがポテンシャルがある人、3種目のうちどれかの能力が突出していて他の種目に大きな課題がある人、仕事が忙しく練習の時間や環境の確保が難しい人、レースが好きで大会に出場するのをメイン練習にしている人、大きなケガからの復帰を目指している人など、さまざまなアスリートがいる。

©Kenta Onoguchi

メンバーのチャレンジを3シーズンにわたりサポート

KONAチャレではメンバーが自分で現時点の状態を分析し、仮説を立て、それを元にシーズンの計画(出場大会とその目標タイム、必要な3種目の練習)を考え、それを1週間の計画に落とし込んで実行。練習実績や大会の結果を検証し、仮説や計画の改善点を考えていく。

3カ月ごとに提携施設で身体能力などの測定を行い、これを仮説・実行・検証に役立てる。3カ月ごとにミーティングを実施し、各メンバーが竹谷さんと話しながら検証を行い、アドバイスを受ける。この3カ月単位のサイクルを年間通じて続け、シーズンごとの計画・実行・検証を3回繰り返すことで、KONA出場を実現していく。
このプロセスはこのLuminaWebMagazineKONAチャレ公式サイトを通じて公開され、トライアスリートの参考にしてもらう。

「大切なのはメンバーが自分で仮説・実行・検証のサイクルを回しながら向上していくことです。トレーニング内容も各自が考える。私はあくまでアドバイザーです。KONAに行くというのは、自分がKONAに行けるアスリートになることであって、与えられたメニューをただ受け身でこなすことではありません。トレーニングメニューを与えるタイプのコーチングとはここが決定的に違います」と竹谷さん。

©Kenta Onoguchi

5種類のシートを使って 仮説・実行・検証

メンバーにはあらかじめ「2020年のイメージ」「ウィークリータイムプラン」「練習内容」「練習記録」「パフォーマンスシート」の5種類のシートが送られた。このうち「チェックシート」は提携施設で身体測定を受けた結果が記入されるが、残りの4シートは自分で自己分析や、仮説・計画立案を行い、記入する。

①2020年のイメージ
3年後に出場するKONAでの目標タイム、そのために必要なトレーニング、トレーニングをするために必要なライフスタイル、どのようなクオリファイレースで出場権をとるか、自分のトライアスリートとしての特長・タイプなどを記入する自己分析シート。

②ウィークリータイムプラン
練習内容を1週間のプランに落とし込んだもの。


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③練習内容
今シーズンの出場レース、目標タイム、それに向けた3種目の練習内容。


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④練習記録
実際の練習内容(今回は4月分)


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⑤パフォーマンスシート
提携する次の4施設で測定した身体能力のデータと評価。指摘された課題は3カ月で意識して改善する。


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※②~⑤はこの後登場する河口まなぶさんの例

 

メンバーの分析と竹谷さんのアドバイス例

キックオフミーティングでは4月末時点での練習記録とシーズン計画、トレーニングプランをデータ化したものを元に、各メンバーが竹谷さんと話しながら自己分析と検証、これから進むべき方向性の仮説を立てた。ここではメンバーの自己分析と竹谷さんのアドバイスから3例を紹介する。課題の見つけ方、今後に向けた仮説の立て方など、他のアスリートにも参考になるポイントがそれぞれに見られる。

小泉邦明さん 男性/59歳
出場レース歴:宮古島、佐渡Aタイプなどロング経験あり
【2020年のイメージ】
① コナに出ているイメージ
タイム:SWIM 1:16:00(2’00”/100m)/BIKE 6:00:00(30km/h)/RUN 3:59:00(5’40”/km)
② イメージ達成のためのトレーニングは?
スイムは水の抵抗を少なくして、効率の良い泳ぎができるようにするためのフォームづくり。バイクは登り坂を使うなど負荷をかけたトレーニングで、スタミナ切れを起こさない身体づくり。ランは平日は短い時間でもインターバル走で、ベースのスピードを上げる。休日は20km走(5‘30)+坂道ダッシュ。
③ トレーニングをするためのライフスタイルは?
できる限り練習時間帯を規則的に一定にする。平日は、スイム、ラン中心で短時間でも負荷をかける。休日は、ラン、バイク中心で長い距離中心に、自分の身体にじっくりと向かい合う。ストレッチを十分に取り入れるなど、身体のケアにも気を遣う。
④ どのような特徴のあるコースでコナをとりますか?
フラット/涼しい/リゾート
⑤ あなたは何アスリート?
バランスアスリート
【自己分析】
ランの身体能力チェックではAT値速度が心拍133で5’07”/㎞で、年齢を考えるとなかなか良い。しかし、去年のロングはランで崩れた。宮古島は10㎞まで6分台、そこから7分台、8分台へ。佐渡は最初から7分台。スピードをつけるため、ランのインターバルトレーニングを4月から実施。
小川さんのプロフィール詳細はこちら
竹谷さんのセカンドオピニオン
長期的には確かにランがポイントになる。しかし問題はスピードとは限らない。ランでスローダウンするのは持久力の問題とも考えられる。佐渡では最初からスピードが出せていない。バイクで何が起きているか検証する必要あり。バイクのトレーニングは基本的に長い距離を淡々と乗っているが、ここにも改善の余地がある可能性あり。

 

©Kenta Onoguchi

巽 朱央さん 女性/37歳
出場レース歴:宮古島、佐渡など
①コナに出ているイメージ
タイム:SWIM 1:15:00(1:58/100m)/BIKE 5:40:00(31.8km/h)/RUN 3:30:00(4:58/km)
② イメージ達成のためのトレーニングは?
スイムはフォームの改善、柔軟性の向上。バイクは技術の向上(カーブを曲がるのが苦手。下りが遅い)。下り、横風などの恐怖心の克服。ローラー台の購入を検討中。ランは坂道、階段トレーニング、ビルドアップ走を取り入れる。最低スピードを上げていく。ハーフマラソン90分切り、フルマラソン3:10切り目標。筋トレ、体幹トレーニングを取り入れる。
③ トレーニングをするためのライフスタイルは?
朝スイムや朝ランを取り入れたい。なるべく自転車通勤をする(トレーニングの時とほぼ同じスタイルで通勤しています。トレーニングの一貫というよりはリカバリーや疲れ具合のチェックが目的)。無理はしない。ケガをしない。食事、栄養管理。体重、体脂肪率を減らす。
④ どのような特徴のあるコースでコナをとりますか?
フラットもしくはアップダウン(バイクがテクニカルなコースでなければOK)/灼熱/暑いもしくは涼しい(寒くなければOK)、リゾートもしくはタウン(バイクがテクニカルなコースでなければOK)
⑤ あなたは何アスリート?
ランアスリート
【自己分析】
マラソンタイムが3:17から伸びなくなってトライアスロンに挑戦。去年宮古島と佐渡Aに出場。今年も宮古島に出たがランで疲れて歩いた。トライアスロンのランでは歩き癖がついている感じ。
巽さんのプロフィール詳細はこちら
竹谷さんのセカンドオピニオン
身体能力チェックでVO2MAX値は高い。「体が硬い」との評価。ランで疲れるのはフォームの崩れが原因かスイム練習週1回は今のところ伸びているのでこのままでもよい。伸びなくなったら回数を増やす、朝スイムセッションなどで技術指導を受けるなどの工夫を。

 

河口まなぶさん 男性/47歳
出場レース歴:2013年からロングに出場、アイアンマンも3回経験
【2020年のイメージ】
①コナに出ているイメージ
タイム:SWIM 1:05/BIKE 5:10/RUN 3:20
② イメージ達成のためのトレーニングは?
まずR-bodyで体が正しく動くような修正をしていく。スイム/バイク/ラン全てで、現状はただ“やっている”だけになっているので、まずは“どんな目的で”“どんな効果を得るために”“どのような手段で”を考えながらトレーニングしていく。
③ トレーニングをするためのライフスタイルは?
現状の生活リズムと食生活を再検討&見直し
トレーニングの再検討/方法論の学習
④ どのような特徴のあるコースでコナをとりますか?
フラット/涼しい/リゾート、タウンどちらでも
⑤ あなたは何アスリート?
どれも得意といえるものがないので、すべての競技を向上させてバランスアスリートになっていきたいです。
【自己分析】
2016年にKONAを観戦し出場を決意。しかし2017年アイアンマンケアンズで達成感を味わってから、練習に身が入らず、パフォーマンスが落ち、フォームが崩れて故障。
河口さんのプロフィール詳細はこちら
竹谷さんのセカンドオピニオン
トレーニングには能力を高めるトレーニングと落とさないトレーニングがある。メインレースを終えた後は休むことも大切だが、せっかくつけた力をキープしていくことも大切。年間スケジュールで休みつつ力をキープする時期と上げていく時期を設定し、パフォーマンスを上げていく工夫を。速くなる人はこれができている。

次回は、キックオフミーティングで竹谷さんが行った「KONAに行くために大切なこと講座」の内容と、メンバーから出た質問などを紹介する。

 

◎「KONA Challenge supported by MAKES」オフィシャルホームページ


オフィシャルページでは、メンバーのトレーニング状況やピックアップコンテンツなどを随時更新しています。

◎MAKES
https://makes-design.jp/

◎協力施設
SPORTS SCIENCE LAB
実施内容:心肺能力(VO2MAX)、AT値、AT値でのフルマラソン適正ペース、ランニングフォーム評価、AT値での20分走タイム
R-body Project
実施内容:ファンクショナル・ムーブメント・スクリーン(FMS)で体のコンディションを骨格のゆがみや関節の可動域などのポイントからチェックし、評価
AQUALAB
実施内容:流水プールを使ってインストラクターによるフォームの分析、プルブイ20分測定、800mタイムトライアル
Endurelife
実施内容:AT値で20分間バイクをこいだときの平均パワー/心拍数(PWR/HRT—AT値)、FTP(機能的作業閾値パワー/PWR/HRT—AT値20分の95%)、フォーム、ペダリング評価

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