
企業チーム「TEAM ASICS & Special Guests」の9区で出走し、アンカーにタスキをつないだベス・ポッター(左)。リオ五輪では1万mの英国代表を務めた元陸上競技選手でもある ©UK駅伝
第2回 FT Nikkei UK Ekiden
パリ銅のトライアスリート ポッターも
日本伝統「駅伝」の魅力を体験
10区間で襷(タスキ)をつないで競う、日本伝統の駅伝を世界へ――
第2回 FT Nikkei UK Ekiden(以下UK駅伝)が6月20日、イギリス・ウィンザーで開催され、オックスフォード大学やケンブリッジ大学など英国の強豪大学15校を含む全31チームが参加、テムズ川沿いの往復路全長114km・10区間に渡り、熱戦を繰り広げた。

©UK駅伝
このUK駅伝は、2024年の天皇陛下英国国賓訪問の記念年に創設されたイベントで、信頼と絆を象徴するタスキをつなぐ日本スタイルの「駅伝」を通じて、日英関係のさらなる強化を図るとともに、日本が誇る大学対抗駅伝文化の英国での構築を目的としている。
コースは英国・ウィンザーのブロカス・フィールドを起点に、レディングのキングスメドウまでの往復路全長114km・10区間。大学対抗部門は男女混合チーム10人(男女各5人)で競い、英国からは先述の強豪校を含む15校が参加。さらに今回は日本からの特別招待枠で立命館大学が参加した。

アシックス、日本航空のほか、トライアスロン界でもおなじみの補給食ブランドMaurtenも新たにスポンサーとして参画している ©UK駅伝

ゲストも交え多彩な顔ぶれとなったスポンサー企業チーム。こちらは「TEAM Hi Seiki Maurten」のチームウエア ©UK駅伝
スポンサー企業や在英日本国大使館、メディア関係者から薩摩藩英国留学160周年を記念した鹿児島チームまで、多彩な顔ぶれとなった企業・コミュニティ部門には、パリ五輪トライアスロンの女子個人&団体・銅メダリストで、直近ではWTCS横浜2位などで日本でもおなじみのトップトライアスリート、ベス・ポッターが参戦。
TEAM ASICS & Special Guestsの9区で出走し、14.2kmを58分54秒(キロ約4分9秒ペース)で走り、笑顔でアンカー(10区)の選手にタスキをつないでいる。

前夜祭では、後進の大学生選手たちに自らの経験を語ったポッター(中央)©UK駅伝
陸上競技出身で、トライアスロン転向前には1万mの代表選手としてリオ五輪に出場した経験ももつポッターは、大学部門出場選手の前夜祭で行われたトークセッションで、日本での大会出場経験や駅伝について語り、後進の学生アスリートたちにとっては貴重で、刺激的な機会となったようだ。
優勝は初出場の立命館大学
英国の強豪大学15校を下す
レース当日、気温29℃という厳しいコンディションの中、最初にゴールしたのは前回(第1回大会)優勝校のオックスフォード大学。6時間53分50秒の好タイムを記録したものの、タスキの受け渡しを指定エリア外で行ったため失格となり、立命館大学が繰り上げ優勝。2位にラフバラ大学、3位にセントメアリーズ大学が入っている。

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初出場・初優勝となった立命館大学チームは、土屋舞琴選手が8区、薮田虎志朗選手が7区を担当、荒田悠良選手がアンカーを務め、駅伝母国代表の面目躍如たる見事なレース運びを見せた。

日本からの特別招待枠で初参加し、優勝を果たした立命館大学(前列)。2位に入ったラフバラ大学のメンバー(後列)と ©UK駅伝
関心高まる日英の文化・スポーツ交流
Maurtenも新スポンサーに
UK駅伝は昨年Financial Times(FT)と日本経済新聞社(Nikkei)の支援でスタートしたイベントだが、 第2回を迎えた今年、アシックス、日本航空、サントリーグローバルスピリッツ、三井住友フィナンシャルグループ、
さらにはIRONMANシリーズ公式補給食としてトライアスリートにもなじみの深いMaurtenが新たなスポンサーとして加わっており、大会そのものの成長と日英の文化・スポーツ交流に対する関心が高まっている。

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