Race Review

《NICE2025速報》ストールネスが初出場・初優勝 ノルウェー勢が表彰台独占

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ルミナ編集部

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初出場で初勝利、ランで大会記録をマークしたストールネス ©BARTLOMIEJ ZBOROWSKI/Getty Images for IRONMAN

2025アイアンマン世界選手権
プロカテゴリー男子

ノルウェー勢独占の表彰台
トップに立ったのは初出場のストールネス

9月14日にアイアンマン世界選手権(ニース)男子のレースが開催され、ノルウェーのカスペル・ストールネスが、初出場ながら初優勝を果たした。総合タイム7時間51分39秒で圧勝。特にランは、大会史上最速となる2時間29分25秒をマークし、ノルウェー勢による表彰台独占のトップに立った。2位にはグスタフ・イデン、3位にはクリスティアン・ブルンメンフェルトと、いずれも過去の世界王者が続いた。

ノルウェー勢が表彰台を独占 優勝したストールネス、2位のイデン(写真・左)、3位のブルンメンフェルト(写真・左) ©BARTLOMIEJ ZBOROWSKI/Getty Images for IRONMAN

Swim

レースは、序盤からハイペースで展開され、スイムではふたつの集団が形成された。先頭はジェイミー・リドル(南アフリカ)、アンドレア・サルビスバーク(スイス)、ヨーナス・ショームブルク(ドイツ)が牽引。

2023年王者のサム・レイドロウ(フランス)は第2集団で好位置につけていたが、けいれんで一時レースをストップする場面もあったが無事にスイムアップ。

スイムではサルビスバークが45分11秒でトップに立ち、ショームブルク、リドル、ストールネスら12人が追う展開となった。注目選手たちも好タイムで泳ぎ切り、ルディ・フォンバーグ(アメリカ)は先頭から52秒差、ブルンメンフェルトは56秒差、マシュー・マーカード(アメリカ)は59秒差、マグナス・ディトレフ(デンマーク)は1分差。レイドロウは昨年KONAの覇者パトリック・ランゲ(ドイツ)、イデンとともに約2分遅れでスイムを終えた。

直前まで調子が上がらなかったイデンだが、世界選手権本番に合わせて調整してきた©Jan Hetfleisch/Getty Images for IRONMAN

Bike

バイクでは ショームブルクがT1を勢い良く抜けて単独先頭に立ったが、ファンリールとリドルがすぐに追いつき、3人が先頭集団を形成。最初の90kmでは、腰の不調から回復したレイドロウが猛追し、ブルンメンフェルト、イデン、ストールネス、ディトレフ、ニック・トンプソン(オーストラリア)らの追走集団に合流した。

一方、ランゲはペースが上がらず、半分を過ぎる頃には先頭との差が14分近くに広がってしまった。

バイクの山岳コース ©Donald Miralle/Getty Images for IRONMAN

120km地点でファンリールが単独で抜け出し、レイドロウとブルンメンフェルトが追走集団を引き離してリドルとショームブルクを追い抜く。150km地点でレイドロウが初めてレースの先頭に立ち、ブルンメンフェルトとファンリールがすぐ後ろに。イデン、ストールネス、トンプソンの3人は下り坂で差を詰め、残り40秒まで差を縮めた。

T2に最初に飛び込んだのはファンリールで、レイドロウとトンプソンが数秒差で続いた。レイドロウはスイムで苦戦したにもかかわらず、3年連続でバイク区間最速(4時間29分29秒)をマーク。20秒差でノルウェー勢3人が続き、壮絶なラン勝負が始まった。ディトレフは5分以上遅れて7番手でバイクを終えた。

©Nigel Roddis/Getty Images for IRONMAN

Run

T2をほぼ同時に抜けた上位選手たちは、ランコースへ。5km地点でファンリール、レイドロウ、イデン、ブルンメンフェルト、ストールネスの5人が抜け出し、互いに牽制しながらレースが進む。中間地点ではノルウェー勢が肩を並べて走り、レイドロウとファンリールが追走。しかし、ストールネスの安定したペースが徐々に効いてきて、後続が遅れ始めた。

そのままストールネスは差を広げて、アイアンマン世界選手権史上初となる2時間30分を切る驚異的なランタイムを記録し、初出場で頂点に立った。2位はイデン、3位はブルンメンフェルトで、ノルウェー勢が表彰台を独占する結果となった。

©Nigel Roddis/Getty Images for IRONMAN

ストールネスの勝利後コメント
「勝てるチャンスはあると思っていたけど、強敵が揃っていたから簡単じゃなかった。今はただただ夢のよう。彼ら(イデンとブルンメンフェルト)とは何年も競り合ってきたし、こんな最高の仲間たちと表彰台を分かち合えるなんて本当に幸せ。T2のトランジションはかなり悪かったけど、彼らに追いついた後、2周目でペースが上がった。自分の計画通りに1kmあたり3分30秒で走り続けてペースを落ち着かせて徐々に上げていった。残り3kmになるまで信じられなかったけど、その時点でもう誰にも追いつけない差がついていた」

アイアンマン世界選手権@ニース
プロ男子上位リザルト

順位/名前・国/総合タイム(SWIM/BIKE/RUN)
1. カスペル ストールネス(ノルウェー)
7:51:39(S45:21/B4:31:26/R2:29:25)2. グスタフ・イデン(ノルウェー)
7:54:13(S47:14/B4:30:17/R2:32:15)

3. クリスティアン・ブルンメンフェルト(ノルウェー)
7:56:36(S46:08/B4:31:20/R2:34:38)

4. マーテン・ファンリール(ベルギー)
8:02:18(S45:17/B4:31:48/R2:40:46)

5. サム・レイドロウ(フランス)
8:03:55(S47:11/B4:29:29/R2:42:23)

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