KONA Challenge

KONAチャレミートアップ② 自粛はしても委縮はせずに!

投稿日:2020年5月26日 更新日:


ルミナ編集部

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KONAチャレンジ・ミートアップ

5月3日、KONAチャレンジメンバーたちが、ネットテレビ会議Zoomを通じた情報交換会「KONAチャレンジ・ミートアップ」後編。

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©Kenta Onoguchi

コンディショニング
ステイホームが身体を改善するチャンスに

コンディショニングも、在宅勤務など自宅で過ごす時間が増えたことを生かして、以前より充実させている。

ポイント練習後のストレッチを入念に行うことで凝りをほぐし、故障回避や柔軟性向上を心がける人、KONAチャレメンバーが指導を受けているR-body projectのメニューをより積極的に行うことで、可動域を広げる、コアを強化しボディバランスを改善する人など、それぞれ目的意識をもってコンディショニングに取り組んでいるようだ。

ジムに行けない分は、自重負荷筋トレで補っている人が多い。
田所隆之さんは《田所隆之さん関連記事★》「マシントレーニングとは違いますが、やってみると、意外に自重負荷でできることは多く、効果が出てきています。以前はバイクでお尻が疲れていたが、今は大殿筋が鍛えられて疲れなくなりました」という。

ツールとしてはストレッチポールを使っている人が多い。ストレッチや身体のほぐしなどのほか、TKはストレッチポールの上に乗ってバランスの左右差を確認するために活用しているとのこと。

治療院に行けないので、セルフマッサージなどのセルフケアをしっかり行うという人も多い。

木下貴光さんは、空気圧で脚をほぐすレッグマッサージャーを購入。筋膜リリースやストレッチと合わせて、SNSや本で研究しながら毎日行うことで効果を感じているという。

ストレッチも筋トレもケアも、自己流ではなく、これまでさまざまな機会に学んできたことを生かしているほか、ネットの動画や本などで勉強し、研究しながら行うメンバーもいた。このあたりにKONAをめざすアスリートの意識の高さか感じられる。

睡眠・栄養をしっかりとる大切さ

生活面では、「睡眠時間がしっかりとれるようになった」との声が多く聞かれた。行動に制限がある一方で、自宅で過ごす時間が多い分、睡眠は以前よりとれているようだ。

食事は以前と変わらずローカーボを心がけている人がいる一方で、ストレス解消のため「好きなものを食べる」「食事と酒の量が増えている」という人もいる。

バイク・ランとも練習量が増えているという横山正尭さんは、「練習量が増えているのは、よく寝てしっかり回復できているから。そのわりにパフォーマンスが上がっていません。食べ過ぎかもしれませんが……ストレスをためないために、ある程度は仕方ないと考えています。今はパフォーマンスを上げるのではなく、維持することが大事」と考えている。

これに対し、TKも「今はストレスをためないために、あまり気にせず食べることには賛成。暴飲暴食とケガだけ気をつけていれば、コロナ後に良いリスタートができるのでは」とのこと。

©Kenta Onoguchi

終わりが見えない時期の戦略

レースシーズンの再開、仕事やトレーニング環境がいつ元に戻るのかが見えない中、取り組みの考え方、トレーニング戦略はメンバーによってさまざまのようだ。

バイク・ランに関しては、以前と変わらないトレーニングを続けているメンバーや強化のチャンスととらえる人、最低限の持久力キープできればいいと割り切る人、量を減らして効率重視という人もいる。

冒頭でTKの発言にもあったように、レースの日程が決まっていれば、それに向けて強化スケジュールを組むことができるが、それができない以上、これまでとは違う戦略を考える必要がある。

トライアスロン歴が最も長い須田光さんは「以前は休暇などに練習量を増やしていましたが、やり過ぎて故障しました。今回は量を増やすのではなく、質の良いトレーニング、効率の良いトレーニングを心がけています。日によって強弱をつけ、休むときはしっかり休んで疲労を抜いたほうがいいと考えています」という。

同じく量を増やさないという田所隆之さんは「レースが決まらない以上、逆算してトレーニングを決められないので、積み上げていくトレーニングになります。時間が増えた分、トレーニング量も増やすことはできますが、だからこそ回復の感覚を大事にしてやり過ぎないようにすることが大切。トレーニングを増やすより睡眠を増やすようにしています」と語った。

©Kenta Onoguchi

自粛はしても萎縮はしない

長野県在住の木下貴光さんは、人にほぼ会わずにアウトドアで練習できる環境を生かして、質・量ともにトレーニングを充実させ、ゴールデンウィークも「1人合宿」状態だったそう。FTPなどの数値も上がり、KONA出場権獲得へ手応えを感じている。

TKは「地域によって取り組み方は異なるのが当たり前です。できる人は思い切りやるべきで、自粛はしても萎縮することはありません」とエールを送った。

最も若い孫ちゃんは「これまでは仕事に追われながらトレーニングして、いつも疲れていたが、今はトレーニングを無理なくこなせています。仕事の負荷が減ったこともあり、疲労感がなさ過ぎて不安になることもあります。現状確認のため、2日でアイアンマンのバイク・ランを走って出し切るというトレーニングもやっています」とのこと。

これに対してTKからは、「2日アイアンマンで質量とも追い込むトレーニングも、気持がそこに向かっているならやっていいでしょう」とアドバイスがあった。

気持ちが向かわないときは、質量ともハードに追い込むトレーニングを行うだけの心身の条件が整っておらず、効果が期待できない中途半端なトレーニングになってしまうか、故障につながる危険がある。逆に「気持ちが向かっている」ということは、それだけハードに追い込める状態にあるということだ。これも「自粛はしても萎縮はしない」トレーニングのあり方のひとつと言える。

モチベーション戦略
「やる気を必要としない習慣づけ」という考え方

レースがなく、どのようにモチベーションを維持するかは、誰もが抱えている課題だ。

Zwiftのようなバーチャル集団走やバーチャルレースを活用するほかは、「できないことは考えてもしかたないと割り切る」というのが多くのメンバーに共通の認識のようだ。

牧野星さんは「トレーニングから食事などの生活面まで、あらゆることに新しい発見をするよう心がけています」と語っている。これも日頃から自分の状態を把握し、改善のために何をすべきかを考えてきたKONAチャレメンバーにとってある意味共通の姿勢と言えるかもしれない。

そうした中で、田所隆之さんは「やる気を必要としない習慣を身につけるようにしている」という、ある意味斬新な考え方を語った。レースを前提としたモチベーションをレースなしで作り出すのは難しいので、「やる気があるなしに関わらず、朝起きたら顔を洗って歯を磨くのと同じように、まずバイクにまたがり、こぎだす習慣をつける。メニューにこだわらず、回復の感覚値だけを指標にしています」とのこと。

©Kenta Onoguchi

シーズン再開に向けた出口戦略も
考えていく必要あり

これに対してTKから「感覚で行うトレーニングは楽しく、メリットがありますが、数値によるトレーニングも組み合わせたハイブリッドの方がいいのでは?」との意見があった。

田所さんは「元々自分は数値派で、感覚と数値のハイブリッドのほうが効率は良いと思うが、今はあえて感覚のみでやっています。いずれ時期がきたらハイブリッドに移行する予定です」と回答。

TKは「自分と向き合う時間が増えて、感覚を磨くのはいいと思います。一度極端に振り切ってやってみるのも、そのやり方の良さが分かるメリットがあります。ただ、いずれレースが再開されるときがくるわけで、そこに向けてずっと今のままというわけにはいきません。それがいつになるのか決まらない中でも、自分の現状とやるべきことを精査しながら、段階的にやり方を変えていく必要があるでしょう」と語った。

KONAチャレミートアップ前編>>>

>>>KONAチャレ過去掲載記事を読む

◎「KONA Challenge supported by MAKES」オフィシャルHP

オフィシャルページでは、メンバーのトレーニング状況やピックアップコンテンツなどを随時更新しています。

◎MAKES

【サポート施設】
AQUALAB

流水プールを使ってインストラクターによるフォームの分析、プルブイを使用して20分測定を行う。
※メンバーの孫崎が実際に測定している様子はこちらから

SPORTS SCIENCE LAB

心肺能力(VO2MAX)、AT値、AT値でのフルマラソン適正ペース、ランニングフォーム評価、AT値での20分走タイムを測定。

R-body Project

ファンクショナル・ムーブメント・スクリーン(FMS)で体のコンディションを骨格のゆがみや関節の可動域などのポイントからチェックし、評価。

Endurelife

AT値で20分間バイクをこいだときの平均パワー/心拍数(PWR/HRT—AT値)、FTP(機能的作業閾値パワー/PWR/HRT—AT値20分の95%)、フォーム、ペダリングについてのチェック&アドバイス。

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