【トライアスロンLAB限定】食のマネジメントを学ぶ《セミパーソナルセミナー》トライアスリート的食診断

投稿日:2020年7月28日 更新日:


ルミナ編集部

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©KentaOnoguchi

トライアスリートにとって、トレーニングと同じくらい継続的に意識しなければならないことが「食事」。本やWEBで知識はあるけれど果たしてそれが自分にあっているのか、なんとなく実践しているけれどこれって正解なの? など食に対する悩みや不安は人それぞれ。

そこで、スポーツ管理栄養士の佐藤彩香先生に直接カウンセリングしてもらうセミパーソナルセミナー「トライアスリート的食診断」を「トライアスロンLAB」内で実施。参加前に自分の食事記録と生活記録を提出するので、かなり具体的なアドバイスがもらえる。

セミナー後、佐藤先生が「トップアスリートの指導をすることも多いですが、ある意味ではプロ選手よりもよっぽど深い知識と探求心がありますね!」と関心していたのもそのはず、今回参加してくれたのは3カ年計画でKONA(アイアンマン世界選手権)出場を目指すチャレンジ企画、KONAチャレンジメンバーの3人。この3人のフィードバックの一部を紹介しよう。

©Kentaonoguchi

意外と不足している、たんぱく質
ちょこちょこ食いで必要量を摂取

《参加者》
小泉邦明さん(61歳)
170cm/59㎏/体脂肪率8~9%【食の悩み】
トレーニングを朝型中心にしたため、朝食をトレーニングの前後2回食べています。
これって食べ過ぎ? トレーニング前の早朝に食べるとしたら何がオススメですか?

【小泉さんタイムテーブル】

【食事記録1日目】

【2日目】

【3日目】

佐藤■このコロナ禍で、体重などの変化はありましたか?

小泉■ランは早朝、夜。バイクはインドア。そんなに長い時間はやっていないけれど、頻度は多かったので、ウエイトは変わっていないですね。

佐藤■すばらしいですね。朝、トレーニングをしているので、朝2回食べているので食べ過ぎか、どうかということですが、分けている内容を見てみると、問題ないですね。カロリーオーバー気味ではないので、安心してOKです。ところで、小泉さんは自分に必要なエネルギー量は知っていますか?

小泉■基礎代謝も入れて2600~2900キロカロリーくらいだったかな。

佐藤■必要エネルギ―量というのは、一般的なものとアスリートでは計算式が違うんですね。小泉さんの体重59㎏で体脂肪8~9%と考えると、基礎礎代謝だけで、1500キロカロリーいくかいかないかくらい。

プラス1000キロカロリーくらい代謝(運動)していれば、練習の頻度や強度によって変わってくるので、一概には言えませんが、だいたい3000キロカロリーいかないくらいなのかな、という感覚です。

だいたい3000いかないくらいと考えた場合、そう考えると、全く摂り過ぎではありません。

朝食に食べている、肉まんのようなものですが、1個あたり250~300キロカロリーくらいなので、これをふたつ食べてもいいくらいです。

そして、朝食の内容的に何を摂るのがいいのか、①水分、②糖質、③たんぱく質という優先順位です。強度が低ければ多少の水分とちょっとした糖質、高ければしっかり水分と糖質と言う感じで、①と②の優先順位が高いと考えてください。

さらに、寝ている間にかなりの水分が排出されますから、起床時から運動を始める30分くらい前までに最低250mlくらいの水分を摂ってほしいと思います。できれば、水分量の多い糖質が一番いいですね。おかゆやクタクタに煮たうどんなど、水分量が多い糖質類がベストですが、おにぎり、パン、バナナなどもでも結構です。

ただ、そういった固形物には水分はほとんど含まれていないので、ぜひ250ml~350mlの水分を摂るようにしましょう。

水分を身体に入れることによって、しっかり細胞に水分がいきわたりますので、栄養素の運搬効率や酸素運搬効率が非常に高まります。それによって、疲労回復のスピード感や疲労感予防やケガの予防につながってくるので朝の水分補給は非常に大切なのです。

小泉■以前から朝はパン類中心。ごはんとパンの違いはありますか?

佐藤■パンには脂質が多いのですが、トライアスリートの場合運動量に対して、脂質がオーバーしているわけではないので、小麦のものを摂ってもOKです。お米は、ほぼ水分なので、水分含有量はごはんのほうが圧倒的に高い。早朝起きて、飲料とプラスして食品ベースとして水分を入れられるのもいいですよね。だから、私個人的には、ごはんのほうを選びますね。

食べやすさとか、好き嫌いとか趣向の問題もあるので、それを無理に変える必要はないと思います。どちらも食べられるのではあれば、ご飯にしたほうがいいのかな、と思います。

それからザックリ見させていただいて思ったのは、たんぱく質の摂取がもう少しあるといいかな、ということです。IOCが出しているデータだと、体重1㎏に対して、1.3~2gの量を1日かけて分けて摂取しましょうと推奨されています。最低ラインの体重1㎏×1.3gは確保していきたいですね。

小泉さんはだいたい60㎏として、タンパク質は約80g必要です。これを1日数回にかけて食べることが大事になります。だいたい100gのお肉で20gのたんぱく質が摂れ、ごはん1杯で4gくらい。

たんぱく質の面からも夕食は本当にバランスが取れていて素晴らしいと思います。どうしても、朝と昼は不足しがちですね。

たとえば、バナナやヨーグルトだけだとタンパク質は1ケタ代ですね。ヨーグルトもギリシアヨーグルトではないと思うので、3~4gくらい。たんぱく質は筋肉のリカバリーだけではなくて、いろいろなホルモンに変化したり、免疫力を上げたり、いろいろなところに使われるので、しっかり摂りたい栄養素なんです。

朝食べているヨーグルトをたんぱく質の含有量が多いギリシアヨーグルトに変える。それだけで一気に10gは摂れます。それから卵、納豆、鮭フレークなどでご飯を食べるようにする。トーストだと、おかずがなくてもジャムやバターだけで食べられますが、ご飯の場合はおかずとの組み合わせがしやすいので、パン食からご飯に変えてみてもいいと思います。

たんぱく質がトータルで摂れてくると、リカバリー力が高まるのではないかなと思います。

小泉■やはり、プロテイン以外の卵だとか納豆だとか豆腐だとか、実際の食品から摂ったほうがいいのでしょうか?

佐藤■プロテインでもいいですよ! 食品で摂るメリットというのは、ビタミンB群、マグネシウムや亜鉛など、たんぱく質以外の他の栄養成分が一緒に摂れるところです。時間がないアスリートはプロテインをうまく活用するのもいいと思います。

©KentaOnoguchi

アスリート的ダイエットには
糖質をしっかり摂ることも必要

《参加者》
沼部真理子さん(59歳)
147cm/43㎏【食の悩み】
身長が低く、基礎代謝量が少ないのにストレス食いしてしまい常にダイエット生活。気をつけていても、献血するとヘモグロビン値が基準値12.0ギリギリになりがちで、追い込むと下まわりがちになる。

【沼部さんタイムテーブル】

【食事記録1日目】

【2日目】

【3日目】

沼部■コロナ禍の前、冬の間から体重が増加中で4月くらいから仲間と一緒にダイエットを始めましたが、食べ過ぎてしまうという欠点があります。6月30日(セミナー開催日は7月3日)を目安にしていたので、今回の食記録では糖質を制限しています。その成果、目標体重は達成しました。

佐藤■しっかりトレーニングを積まれているのに、朝も昼ごはんもほぼ糖質はない状態。たんぱく質とお野菜で炭水化物がほとんどないので、おっしゃるとおりで糖質を抑えているな、という印象がありました。

減量期であれば糖質を制限する方法はもちろんあります。ただ、運動しながらやせていくということを考えると、糖質が足りなくて、筋肉を壊しながらエネルギーを自分で作り上げるようになっていないかな、という心配がありました。

糖質が少ない分、筋肉のたんぱく質を壊してエネルギー源としているので、ヘモグロビン数値も下がりやすい。だから、貧血気味というのもあるかもしれません。

ご自分の目標体重になったということであれば、トレーニング内容を見ながら、糖質の補給を意図的に入れていくことをオススメします。

筋肉を壊しながら運動すると、ストレスに対抗するホルモンもできにくくなるので、それで食べたくなる、食べ過ぎてしまうんです。食べたい気持ちがずっと我慢できない。糖質が枯渇している状態から、我慢できなくて食べてしまうと身体は大喜びなので、糖質をギュっと吸収しようとしてしまう。しっかりと普段から糖質の感度をつけておくことが必要なのです。

また、貧血気味で鉄剤を飲んでいらっしゃるようですが、どのタイミングで摂っていますか?

沼部■特にこだわっていないですね。でも食前に摂っていることが多いかもしれません。

佐藤■いいですね! 鉄分を摂るポイントは①胃に何も入っていない状態がいい ②運動前がいい--このふたつです。

運動して身体が疲れると、テプチシンという鉄分の吸収を阻害してしまうホルモンが分泌されてしまうので、運動後6時間は鉄の吸収が阻害されてしまいます。だから運動前の食事前が良いタイミングです。

もし、運動前に飲み忘れてしまった場合は、6時間以上たった後にします。鉄は吸収が悪いので、吸収率の良いタイミングを狙って、サプリメントをとったほうがいいですね。アミノ酸系のサプリの摂取タイミングはどうでしょうか?

沼部■メインは粉(アミノバイタル® GOLD)で主に運動後、ジェルタイプ(アミノバイタル® パーフェクトエネルギー®)はインドアバイクのはじめに飲んで、あとはライド中に補給します。

佐藤■他で糖質を摂っていらっしゃらなかったので、こういったものをインドアバイクのときなどに摂ったほうがいいな、と思っていたので、今のタイミングであれば大丈夫です。

©AkihikoHarimoto

脂肪燃焼効率の高い身体のつくり方
ケトジェニックって実際どうなの?

《参加者》
須田光さん(47歳)
(身長178cm/体重65㎏)【食の悩み】
デイブ・スコットのLuminaイベントでもテーマのひとつとしてLCHFに触れていましたが、彼のアドバイスを基にLCHF(Low Carbo High Fat)を数年前から意識しています。ただし、炭水化物(主食の無農薬有機玄米)を減らしすぎると、翌日のトレーニングで力が入らずパフォーマンスが低下したので、影響のない範囲でのLow Carboのレベルを模索中です。また、グルテンアレルギーはないものの、可能な範囲でグルテンフリーを実施しています(ただし、美味しいパンは大好きなので、たまにご褒美で食べます)。脂肪燃焼効率を上げるケトジェニックについても興味があります。

【食事記録1日目】

【2日目】

【3日目】

須田■朝だけご飯、昼と夜はおかずだけにしています。脂肪燃焼したいので朝食べないで、20㎞走を週2回くらいしています。最初10㎞くらいからはじめて、15㎞、20㎞と距離を伸ばして実験してみて、20㎞までなら、問題なく脂肪燃焼する身体にできたと感じていますが、3時間だと厳しくて。2時間超えてくると、全く力が入らなくなります。そこから補給しても全くダメでした。

佐藤■脂肪燃焼しやすい身体を作るケトジェニック。これは、糖質の摂取量が全体の摂取カロリーの5%だけ。そして脂質が75%でたんぱく質も抑えなければなりません。普通の食事の楽しみが一切なくなってしまって、食べる物もすごく制限されます

そこでよく登場するのが、オリーブオイルやアボカドなどなのです。ケトジェニックを実践している選手のサポートをしたことがありますが、食事作りにはすごく困りました。選手にも「もう二度とアボカド食べたくない!」と言われてしまった(笑)。

ファットアダプト(低糖質食)と混同している人もいますが、全く別物です。須田さんのエネルギー切れは糖質不足が招いている可能性もありますね。

須田■自分でも食べ物は重要だと感じていて、炭水化物(糖質)はエネルギー源として重要ですよね。もうケトジェニックは諦めて、ローカーボハイファットを意識します。

佐藤■アスリートにとって糖質の摂取はとても重要です。ローカーボハイファットを実践していくならば、油をうまく生かしていくことが重要ですね。須田さんは糖質の制限についてかなり気を遣っているようですが、量は感覚ですか?

須田■ほとんど感覚。ずぼらなので。

佐藤■感覚でやっていただいてもいいと思いますが、ファットアダプトの第一人者バーンスタイン先生によると1日130gの糖質というのが有名なエビデンスになります。

具体的に量としては、ご飯は1合食べて115gくらい(約ごはん2杯)。「あれ結構いけるな」と感じるかもしれませんが、実際には自分で把握してるつもりのもの以外からも身体に入ってきてしまうので、ご飯を1合食べていたら、確実に130gは超えてしまいます。

須田■感覚的には、3食のうち1食、炭水化物を抜く感じかな~。

佐藤■たとえば、人参、ごぼうやいも、または果物が好き、甘じょっぱい味付けが好きならば、130gはオーバーしてしまうので、うまく糖質をコントロールしてみましょう。

講師:佐藤彩香 Ayaka Sato

管理栄養士・スポーツ管理栄養士・予防医学士。企業・保育園の栄養カウンセリング、献立作成、栄養計算などの活動を経て独立。大学、実業団、プロチームなどの選手や健康志向の人たちに、実践型の栄養サポートを提供。手掛ける競技は球技から陸上まで多岐に渡る。 https://ayaka-familynutrition.com/

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シーンに応じて、たんぱく質(アミノ酸)を
マメに摂るならアミノバイタル® がオススメ!

今回の〈トライアスリート的食診断〉でも重要なキーワードとなっていた、たんぱく質のマメな摂取。小泉さんのケースでも、沼部さんのケースでも、それぞれの理由で、さらに工夫して、たんぱく質をしっかり摂る必要性が指摘されていた。

比較的食にも気を遣っているおふたりでさえ、まだまだ工夫と注意が必要なくらい、忙しいエイジグルーパーが、たんぱく質(アミノ酸)をベターなタイミングで、こまめに摂るのは難しいことでもある。

そこで3種目のトレーニングに、仕事に忙しいトライアスリートの強い味方になってくれるのが、アミノバイタル® シリーズのサプリメントたち。

オススメの摂取タイミングで必要な成分構成となっている上、使用シーンに応じて携行しやすく・摂りやすい形状やパッケージの選択肢が各種用意されている。

それぞれの特徴を知り、上手に使い分けて、より強く・より長く、トライアスロンライフを充実したものにしていきたい。


アミノバイタル® プロ®(写真左)
アミノバイタル® アミノショット®(右)

運動前の摂取がオススメの青い「アミノバイタル®」。顆粒タイプ(左)は運動時に必要なアミノ酸(9種類のアミノ酸を含むロイシン高配合必須アミノ酸+シスチン、グルタミン)と8種類のビタミンを配合。ラン&バイク中に摂りやすいショットタイプ(右)も好評。


アミノバイタル® GOLD(左)
「アミノバイタル®® GOLD」ゼリードリンク(右)

速やかなリカバーを促す必須アミノ酸「ロイシン高配合BCAA」などを配合した金の「アミノバイタル®」。オススメの摂取タイミングは練習やレースなどの運動後。顆粒タイプ(左)と水無しで飲めるゼリードリンクタイプ(右)がある。


アミノバイタル® パーフェクトエネルギー®(左)
「アミノバイタル® アミノショット®」パーフェクトエネルギー®(右)

糖質と併せて持続性エネルギー源アミノ酸(アラニン+プロリン)が摂れる赤い「アミノバイタル®」。ゼリードリンクタイプ(左)は1本(130g)で180kcal、バイクに乗りながらでも摂りやすいショットタイプ(小容量ゼリー)は1本(45g)で109kcalのエネルギーが摂れる。



「アミノバイタル® 電解質チャージ」ウォーター

高温時や運動時に不足しがちな水分・電解質とコンディショニング系アミノ酸のグルタミンが摂れる。水に溶かす粉末希釈で、1本9.0gのスティックタイプなので練習やレース中の携行にも便利。


アミノバイタル® アミノプロテイン

必須アミノ酸とホエイプロテインを配合したプロテイン。1回分がスティック1本(約4g)で携行しやすいので、タイミングを逃さない。味はレモン(写真)、カシス、バニラ、チョコレートの4種類。

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