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トライアスロン、はじめの一歩〈4〉 山本淳一が教える、ODレース対策《トランジション編》

投稿日:2019年5月9日 更新日:


ルミナ編集部

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いよいよ2019年トライアスロン・シーズンが幕を開ける。今年デビューするビギナーは、どんな準備をしたらいいのかわからないことが多いだろう。そこで20年の選手経験を生かして多くのアスリートに実践的指導を行っている山本淳一さんに、レースまでにやっておきたいOD(オリンピックディスタンス)対策を教えてもらった。

>>前回コラム トライアスロン、はじめの一歩〈3〉失敗しないレース選び、基本のキ。 を読む

トランジションはレース全体を左右する第4の種目

トライアスロンにはスイムからバイク、バイクからランに移るとき、ウエアやシューズなどを換える“トランジション”があります。これは「第4の種目」と言われるほどトライアスロンにとって重要なパートです。

初心者の場合、スイム・バイク・ランの練習はしても、このトランジション対策まで気が回らない人が少なくないようです。「エリート選手のように1秒の遅れが命取りになるわけでもないから、そんなに気にすることはないのでは?」と考える人もいるかもしれません。

しかし、私は初心者ほどトランジション対策をしっかりすべきだと思います。トランジションで何を用意し、どうセッティングするかがレース全体に大きな影響を与えることもあるからです。

一般的なトライアスロン大会の場合、スイムを終えた後からトランジションエリアまでの間は、砂浜や未舗装路、舗装路を裸足で走り、足に砂がついた状態でバイクで走り出す準備をすることも多い

ひとつのミスが大きく響くことも

たとえばスイムから上がり、裸足でトランジションエリアまで砂浜や未舗装路を走るあいだに砂が足につきます。そのままバイクに移ると、シューズの中で砂がこすれて痛む、ランに移ってからさらに激しくこすれて傷から出血してしまうといったことが起きかねません。

トランジションエリアに水やタオルを用意して砂を洗い流して拭けば防ぐことができますが、対策を怠ると、余計な痛みをがまんしながらレースをすることになってしまいます。タイムにも影響が出るかもしれません。

3種目の複合種目であるトライアスロンにはこうした細かいポイントがたくさんあります。余計なトラブルを回避してスムーズに力を発揮するために、トランジション対策が重要になってくるのです。

会場のレイアウトや本番の動きを想定してアイテムを準備する

トランジションエリアに何を用意するかは、大会によってちがいます。大会のウェブサイトなどから会場の地図を調べたり、その大会に出場経験のある人から情報を仕入れるなどして、本番でどんな動きをするか、何が必要になるかをイメージしましょう。

3種目で着るウエアやシューズ、ヘルメットなど練習のときから使っているもの以外に、トランジションエリアからスイム会場まで離れていて道が悪いならサンダルや予備のランシューズが必要かもしれません。

スイムから上がって走る砂浜が長く、砂が足にたくさんつくなら水とタオルが必要かもしれませんし、砂があまりつかないようならタオルだけで砂を落とせるかもしれません。裸足でシューズをはくのか、ソックスをはくのかによっても砂の影響はちがってくるでしょう。

大会によってはスイム→バイク(トランジション1=T1)とバイク→ラン(T2)のトランジションエリアが離れていることもありますから、その場合は用意するものを分ける必要があります。

写真は2017年記事、《BODY CONDITIONING  Weekly #005》よりライター謝孝浩さんの例。ロングディスタンスのレース装備なので補給食などがODより多めだが、種目ごとに装備を分けて、スイム中止になった場合のシューズなど忘れがちなアイテムもしっかり確認

現地で現場を確認して対策を仕上げる

レースが近づいてきたらチェックリストを作って、用意したアイテムを並べて忘れ物がないかチェックしましょう。泊まりのレースの場合は現地入りしてからも、当日の朝、会場入りしてからスムーズにセッティングできるよう、宿泊先の部屋でアイテムをスイムスタート前、T1、T2それぞれに分けて再チェックしましょう。

現地についたら、必ず会場の下見をしましょう。前日・前々日入りのレースなら、現地入りしたらなるべく早く下見をしたほうがいいでしょう。トランジションエリアを含めて、スイム会場に続く動線や、バイク・ランスタートの位置などをチェックし、事前の想定と合っているか確認します。想定とちがっている部分があったら、トランジション対策を修正する必要があります。

意外と確認する人が少ない、スイムを終えた後からトランジションエリアへの動線。無駄のないスムーズ&スマートなトランジション対策はここから始まっている

スムーズな本番の動きを考えてセッティング

アイテムのセッティングで重要なのは、ただ必要なものを置くのではなく、本番でできるだけスムーズに着替え・着脱などの動作ができるようにセットすること。

シューズをはく、ヘルメットをかぶるといった、普段なら簡単にできることが、本番ではもたついてスムーズにできないといったことが起きがちです。特に初心者はバイクに乗ってからヘルメットを逆にかぶっていることに気づいたり、ウエットスーツを着たままバイクスタートしてしまったり、信じられないようなミスをしてしまうことがあります。そこまで極端ではなくても、アイテムの置き方によって、動作の数が増えて、思わぬタイムロスをすることになります。

動きを速くすることでトランジションのタイムを短縮するのではなく、やらないでもいい動作を極力減らすという考え方でアイテムをセッティングし、手順をひとつでも少なくして、急がなくても結果的に短い時間で次の種目に移ることをめざしましょう。

自転車をセットするラックの形状などは大会によってさまざまだが、まずは身近にできる場所でトランジション・セッティングを実践してみよう

セッティングのポイント

★バイクシューズはくっつけて置くのではなく、少し間隔を開けて置く

置いたシューズにスッと足を入れるだけでいいように間隔を開け、ストラップも広げて、足を差し込んだ後、締めるだけの状態にしておく。「シューズを一旦、足の位置に移動させて・・・ストラップを緩めて・・・」という無駄な動作が省けて、はきやすい。こうしたちょっとした無駄を省いていくことが大事(以下同)

たとえばこの写真のように置いてあると、足を入れる前にシューズの方向を変えて・ストラップを緩めて・・・といった無駄な動作が必要になってしまう

★ヘルメットはひっくりかえして前側を手前に向けて置くとかぶりやすく、前後をまちがえない。


ヘルメットを手に取って、ワンアクションでかぶれるように置く。下の写真のように置いて、ヘルメットを逆さにかぶって走ってしまう・・・ありえないようで、トライアスロン大会ではやってしまいがちな、「デビュー戦あるある」のひとつ

また、ヘルメットのストラップはとめずにセットしておくほうが、かぶるときに動作をひとつ減らせる。

サングラスは写真のようにヘルメットに落ちないようにさして、バイクスタート後にかけると動作が減らせるが、これはやや中級テクニック。ビギナーは練習が必要だ。

バイクのギヤも、走り出しで軽すぎたり・重すぎないような設定にしておこう

トランジションも練習が必要

アイテムを的確にセッティングするだけでなく、事前にトランジションの動きを練習しておくことも大切です。もちろんバイクラックを使って本番とまったく同じセッティングで練習するのは難しいでしょうが、基本的な動きを事前に繰り返すことで、本番の動きがスムーズになりますし、アイテムをどう置けば身につけやすいかなどもわかってきます。

トランジションは3種目をつなぐ動き全体ですから、アイテムのセッティングだけでなく、動作のシミュレーションをおこなうことで、動きをスムーズにすることができます。

★最少動作でスイム⇒バイク・トランジションのシミュレーション

ウエットスーツを脱いだ後、やるべきことはまず「ヘルメットをかぶること」。これを先にやっておけば、ヘルメットを落としたり、かぶり忘れて戻るという失敗もない

前述のとおりバイクシューズを間隔を開けて置いておくと、ヘルメットのストラップを締めながら、同時にシューズに足を入れることができる

バイクシューズに足入れできていれば、あとはストラップを締めて、バイクをラックから外すだけ(※実際の大会では、レースナンバーベルトをつけるという動作も入る)

バイクシューズを脱ぐのは乗りながらでもOK

バイクシューズはあらかじめペダルに装着しておいたほうがトランジションのタイムを短縮できますが、ビギナーにはハードルが高いので、あまりお勧めしません。

コーチの指導を受けて練習してから本番でチャレンジしたほうがいいでしょう。無理に中級・上級者のまねをすると、もたついてかえってタイムをロスしたり、落車したりといったリスクがあります。

バイクシューズを輪ゴムなどであらかじめペダルに装着しておき、走り出した後にバイク上ではくという方法もあるが、これはやや中級編

一方、バイク→ランのトランジションでは、バイクの終盤に乗りながらシューズのストラップを外して脱ぐのはわりと簡単ですから、事前に練習した上でチャレンジしてもいいと思います。

ランシューズのヒモは走り方に合わせて考える

ランシューズはゴム入りのヒモ(シューレース)のほうがはきやすいという利点がありますが、伸縮性がある分走っているときのホールド感は普通の靴ヒモより落ちます。

これは走り方が大きく関係してくるので、自分がゴムで大丈夫なのかどうか、練習で確認しておく必要があります。

一般にピッチ走法はホールドがゆるくても影響が少なく、ストライド走法は影響が大きいので、普通の紐でしっかり締めたほうがいいようです。私の経験では前半分(つま先側)をヒモでしっかりホールドし、後ろ半分(足首側)をゴムにして着脱しやすくするといった工夫も有効です。

山本さんは素早くはけるゴム製のシューレースを使用しているが、慣れや走り方などによって合う・合わないがあるので、事前に練習で試してみることが必要

ソックスをはくメリット・デメリット

ランでソックスをはくか・はかないかは一概に言えませんが、初心者が普段ソックスをはいているのにレースだけ裸足で走るのはお勧めできません。

トランジションでソックスをはくと時間をそれだけロスしますが、足をしっかり保護できます。レースではスイムで足の皮膚がふやけ、練習以上に摩擦でダメージを受けやすくなっています。そのことも考慮して判断しましょう。

ODレースで差がつく、実戦的アミノ酸補給作戦

タイムリーな補給がレースを左右する

補給食はレース前・中・後にそれぞれタイムリーに補給することが重要です。ODの場合競技時間が短いので、速い人は補給をあまりしない傾向がありましたが、近年はエリート選手でもしっかり補給するようになっています。

スタートの前とレース中はパフォーマンスをしっかり発揮するためのエネルギーチャージとアミノ酸補給、レース後は回復のためのアミノ酸とエネルギー補給が必要です。

3種類をシーンに合わせて使い分ける

アミノバイタル® は、レースでのパフォーマンス発揮をサポートする高濃度のアミノ酸(BCAA)を含む、青いパッケージのアミノバイタル® プロ® と、アミノバイタル® アミノショット® と、

高濃度のアミノ酸(BCAA)を含有したアミノバイタル® プロ® (左)と、小容量ゼリータイプのアミノバイタル® アミノショット® (右)

レース後半でも途切れないためのエネルギー源アミノ酸(アラニン+プロリン)と糖質が摂れる、
赤いパッケージのアミノバイタル® パーフェクトエネルギー®、「アミノバイタル® アミノショット®」パーフェクトエネルギー®

エネルギー源アミノ酸(アラニン+プロリン)と糖質を含んだエネルギー補給ゼリー、アミノバイタル® パーフェクトエネルギー® (左)と、小容量ゼリータイプの「アミノバイタル® アミノショット®」パーフェクトエネルギー®(右)

レースのダメージから素早く・しっかりリカバーするために、筋肉中のたんぱく質のもとになる9つの必須アミノ酸の中でも、特に重要な働きをするロイシンが高配合されているゴールドパッケージのアミノバイタル® GOLDと、パッケージカラーを目印に、それぞれシーン別に使い分けられるラインアップがそろっているので、わかりやすいと思います。

運動後のリカバーには欠かせない「アミノバイタル® GOLD」。頑張った分だけ大きなダメージが残るレース後は、なるべく早いタイミングで摂っておきたい

レースでは、「1本多め」に用意すると安心

私の場合はレース中のバイクでアミノバイタル® アミノショット®を2本摂るのが基本ですが、ビギナーでトータル3時間以上かかる人なら、エネルギーも摂れる「アミノバイタル® アミノショット®」パーフェクトエネルギー®を、バイクで2〜3本、ランで1本くらい摂るがほういいかもしれません。

レースを重ねると自分の必要量がわかってくると思いますが、特にエネルギーはレース中に足りなくなるとパフォーマンスに大きく影響するので、1本多めに持っておくと安心です。

オススメのタイミングとしては、スタート30分前にアミノバイタル® プロ® か、アミノバイタル® アミノショット®を1本、

スタート直前に、アミノバイタル® パーフェクトエネルギー® か、アミノバイタル® アミノショット®」パーフェクトエネルギー®を1本、

レース中は、バイク中にスイムスタートから1時間後を目安にまず「アミノバイタル® アミノショット®」パーフェクトエネルギー® を1本、30分後にもう1本、それで終わらないようならさらに30分後にもう1本、

フィニッシュ後にアミノバイタル® GOLDを1本といった摂り方が基準になります。

ショットタイプ(小容量ゼリータイプ)のアミノバイタル® アミノショット®、「アミノバイタル® アミノショット®」パーフェクトエネルギー®は、開封時にパッケージの切れ端がゴミにならない工夫が施されているオリジナルパッケージなので、レース中でもストレスなくスムーズに摂れる。特にトータル3時間以上かかるビギナーにはレース中の補給には後者がオススメ

■プロフィール
山本淳一(やまもと・じゅんいち)
1996年よりナショナルチームへ入り、トライアスリートとして20年近く競技活動に励む。現在は、初心者からトップアスリートまで幅広く指導。都内を中心にトライアスロン愛好者のチームや、東京女子体育大学トライアスロン部のコーチとして活躍しながら、自らもエイジグループ・カテゴリーでレースに出場。この4月に開催された石垣島トライアスロンでは総合優勝を果たしている。

―― 過去のコラムを読む

トライアスロン、はじめの一歩。Supported by アミノバイタル®

>>〈1〉トライアスロン、はじめの一歩。その前に知っておきたいコト

>>〈2〉どんなモノを準備したらいいか?

>>〈3〉失敗しないレース選び、基本のキ。

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