トライアスロン・デビューを目指すビギナーのための入門コラム。初回は「今のところ、具体的な準備は何もしていないんだけど・・・トライアスロン、できるかな?」という、一歩踏み出す前、ゼロ発進ビギナーのみなさんも安心して読める“超入門編”から。
トライアスロン、はじめよう!
このコラムを読むあなたは、すでにトライアスロンデビューを考えている人や、少なくとも「トライアスロンに興味はある、機会があればいつか出てみたいけど・・・」という人だろう。
けれど、最初は何を目標に、何からとりかかればいいか? そこがピンとこない・具体的にイメージできない・・・という人も多いのではないだろうか?
そこで今回は、目標設定のためのトライアスロン基礎知識を紹介していこうと思うが、その前に、次の根本的なギモンにも答えておく必要があるだろう。
そもそもトライアスロンって、楽しいの?
もちろん、楽しい。じゃあ、具体的にどう楽しいのか?
ざっくりとしたみなさんの属性に合わせて、ごく簡単に説明してみよう。
★水泳、自転車、ランニングいずれも経験ナシなあなたへ
単体でも一生楽しめる奥深さのある3つのスポーツを、いっぺんに始めて、それぞれの良さ・楽しさをいいとこどりしながら遊び倒せるのがトライアスロン。
気になっていたスポーツバイクも楽しめるし、いつか挑戦したかったマラソンだってグッと身近になる。海で1キロ以上泳ぐなんてことが、当たり前に楽しめるようにもなる。
それに、ごく大まかに言って、おもに脚など下半身を使う自転車、ランニングだけでなく、上半身を多めに使う水泳もやることで、バランス良く全身を使って運動できる。
だから、バランスのとれたカラダも手に入るし、ひとつの運動を続けるよりケガのリスクも少ない。
天気の良い日にはお気に入りのコースを気持ち良く走ったり、自転車でどこか遠くへツーリング。雨の日や、暑さ・寒さが厳しい日は、プールへ泳ぎに行けばいい。
こう考えてみれば、ほら、何だか楽しそうでしょう?
★ランナーのあなたへ
ランニングはもちろん楽しい。でも、実際、日本ではランナー出身のトライアスリートが圧倒的に多い。それはなぜか?
まず、体重の何倍もの衝撃を受けて、ずっと走り続けていると、程度の差はあれヒザや足腰にどこか痛みや不具合が出てきがち。
そうした、いわゆる「故障」したときに水泳や自転車を始めるランナーは少なくない。
ただ走る代わりに仕方なく・何となく泳いだり、自転車に乗るよりは、トライアスロンという未知の目的をもったほうが、絶対に楽しい!
それにもうひとつ。同好の士と、出場したマラソンやランニング大会について話すとき、話題に上るのはタイム(記録)であることが多いはず。
ところが、それぞれのライフステージの中で、のっぴきならぬ事情都合や、歳を重ねて記録が頭打ちになり、落ちてきたとき、素直に楽しみ続けられるか? 正直微妙なところだろう。
その点、トライアスロンのレース談議は、タイムありきで語られることが少ない。
もちろん順位や記録を狙う楽しみ方もあるが、基本的には、速い人も遅い人も、それぞれの頑張りをリスペクトし合い、どんなコースだった? 旅として楽しめた? といった話題で盛り上がる。
だから、自分のタイムが人と比べてどうだったか、なんて気にしなくても、ずっと楽しめる。
ランニングのベストシーズン(秋冬)と、トライアスロンのハイシーズン(夏)は重ならないから、季節に応じて両方を楽しみ続ける人が多いことも付け加えておこう。
★スイマーのあなたへ
重力から解放される水泳は、言わずと知れた生涯スポーツの代表格だけれど、基本的に室内(プール)がメインフィールドだから、どこで泳いでも条件は一定。
トライアスロンなら、いろいろな国や地域の海や湖(ときには川)、さまざまな自然環境のもと、開放的なオープンウォータースイミングが楽しめる。
だから、次はあの大会、次はあの国へ--、といった具合に、大好きな水泳を楽しむフィールドが一気に広がる。
ランニングや自転車のスピード感や、物理的に遠くへ移動する感覚が新鮮で楽しい、と感じるスイマーも多い。
「自転車をはじめメカ(機材)をそろえたり、いじったりする楽しみが新鮮!」と語っていたのは、昨年、トライアスロンを始めた競泳のメダリスト松田丈志さん。これもスイマーだから感じる、トライアスロンの楽しみ。
★サイクリストのあなたへ
競技以外にも多彩な楽しみ方があって、何だったら自転車に乗らなくても楽しめるからか、サイクリストからトライアスロンへ移行する人は、実は一番少ない。
けれど、ランニングよりも身体にやさしくスピード感や長距離移動が楽しめる自転車は、運動としてはちょっと偏っている面もある。
トライアスロンを始めれば、水泳で上半身も柔らかく・強くなり、重力をたっぷり受けるランニングで筋骨たくましく、トータルでよりバランスのとれた身体を手に入れることができる。実際オフシーズンはランニングを取り入れて、身体のバランスを整えるプロサイクリストも珍しくない。
それに、トライアスロンには短いものから長いものまで、さまざまな距離のレースがあるが、いずれにしても、3種目の中で一番比率が大きいのがバイクコース。
自転車が好きなことは、トライアスロンでも大きなアドバンテージになるし、お楽しみの時間が長いということでもある。
市民サイクリストとしては、気になっていても、なかなか使う場が限られているタイムトライアルバイクを、レースで思う存分、楽しめる。これもトライアスロンならではの楽しさだろう。
最初に目指すレースは、51.5㎞がいい。
よし、それじゃトライアスロン、始めてみるか! となったら、まずは「何を目指すか?」、目標設定から。
一口に「トライアスロン」と言っても、プールで泳ぐような短いレースから、最後がフルマラソンのロングまで、さまざまな距離の大会があるが、準備から完走へと至るトライアスロンならではの楽しさや達成感を味わうには、短すぎても物足りない。
デビュー戦には、総距離51.5㎞(スイム1.5㎞/バイク40㎞/ラン10㎞)のオリンピック・ディスタンス(スタンダード・ディスタンス)がオススメ。
大会開催数も日本国内だけで70大会ほどと圧倒的に多く、この距離を完走すれば、ミドル、ロングなどより長い距離の大会への挑戦も夢じゃない。
それにTVで観るオリンピックと同じ距離のトライアスロンを完走できたら、「トライアスリートになれた!」という実感もグッと迫ってくるはず。
どんな距離のトライアスロン大会がある?
【スーパースプリント】スイム400ⅿ/バイク10㎞/ラン2.5㎞
【スプリント】スイム750m/バイク20㎞/ラン5㎞
【オリンピック・ディスタンス(スタンダード・ディスタンス)】スイム1.5㎞/バイク40㎞/ラン10㎞
【ミドルディスタンス】スイム1.9㎞/バイク90㎞/ラン21㎞ など
【アイアンマン(ロングディスタンス)】スイム3.8㎞/バイク180.2㎞/ラン42.2㎞ など
※距離は一般的な例。必ずしも統一フォーマットではなく、実際の設定は大会により異なる。
まず5分以上走れて、自転車に乗れればOK。
トライアスロンは「距離が長くて過酷」というイメージをもつ人も多いが、オリンピック・ディスタンス(以下OD)ならば、一般的な競技時間は3時間ほど。
逆に言うと、最終的には「3時間以上動き続けられる体力」は必要だが、レースデビューを目指して練習を始めるにあたっては、50m泳げて、自転車に乗ることができて、5分以上走れる体力と技術があればOK!
3カ月ほどかけて、ゆっくり長く泳ぎ続けられる距離を伸ばし、バイクに乗る時間、走り続ける時間を、少しずつ伸ばしていけばいい。
目安としてレース前の3カ月で「週平均2~3時間のトレーニング」が続けられれば問題なく完走できる。これならできそうでしょ?
「25m、50m泳ぐのがやっと」でも、大丈夫!
レースデビューにあたって、泳ぎが不安という人は最も多い。
確かにバイクやランなら、辛ければ立ち止まることもできるが、足の着かない海では・・・と考えると、その恐怖感、わかります。
しかし、25m、50m泳ぐのがやっとだった人も3カ月以上かけて練習すれば、ほぼ問題なくデビューを果たしているので、安心してほしい。
逆にスイムさえ克服すればレースデビューは一気に現実に近づく。まずは先に述べたように「50m」を泳げるようになろう。
50m泳げるということは「息継ぎ」ができるということ。息継ぎしながら泳げれば、あとは力を抜いて、徐々に泳ぎ続ける距離を伸ばしていけばいいというわけだ。
自分ひとりの独習でも、できないことはないが、泳ぎの基本はスイミングスクールや、トライアスリート向けのセミナーなどで習うのがベター。
すでに50m泳げる人も、習ったほうが何倍も早く不安を克服できて、ググっと初完走のゴールが近くなる。
セミナー&スクールを活用しよう
多くの人がレースデビューにあたって不安に感じるスイムは、独習だけではなかなか上達しない。泳ぎの基本(技術)は、習うのが一番の「近道」だ。
何よりも、最初に基本だけでも習っておけば、泳ぐこと自体が楽しくなる。
これはバイクやランが苦手な場合も同じ。スイミングスクールや個人レッスンを受けるのもいいし、トライアスロンスクールやセミナーに参加できるならば、活用しない手はない。
トライアスロン仲間を見つけて、情報やモチベーションを交換し合うこともできる。
★Lumina主催のスクールや入門者向けセミナー・イベントもあるし、このWEBマガジンでも、各地域のスクール&セミナー情報を随時掲載しているので、参考にしてもらいたい。
大事なのは、「長く続けられるペース」
トライアスロンは「自分のペースさえ保っていれば」長く楽しめる生涯スポーツ――だからこそ、この「マイペース」があらゆる場面で大事になる。
デビューに向けた練習は、急に強度(ペースやスピード)を上げたり、量(距離・時間)を増やし過ぎたら続かない。
最初に1カ月くらい無理なく続けられるトレーニングがつかめてきたら、それを「1」として、次の月は1割増し(1.1倍)、2割増し(1.2)を目標に、じっくり強度や量をアップしていく、くらいの気持ちで取り組んでみよう。
レースでも、その距離・時間内で自分が泳ぎ、走り続けられるマイペースの上限をいかに高めていくかがトライアスロンなのだ。
【参考書籍】『TRIATHLON BASIC トライアスロンを始めるための3カ月プログラム』(小社刊/宮塚英也・著)
長く継続するためのアミノ酸補給は、トライアスリートの常識。
楽しくトライアスロンデビューして、より速くなったり、より長く続けていくためには、仕事や学業、家庭生活に忙しい中でも、まず継続的に練習を積んでいける習慣やカラダをつくる必要がある。
そのために、エリート選手から市民アスリートまで、多くのトライアスリートが取り入れているのが、サプリメントやプロテインを活用したアミノ酸補給。
練習やレースで、最後まで切れないパフォーマンスのために、また、身体にたまったダメージから素早く・しっかりリカバーして、次の練習やレベルアップにつなげるためには、体内に貯蔵されている糖質と脂質だけでは足りず、筋肉などに含まれるたんぱく質から分解されたアミノ酸が、エネルギー源として必要なのだ。
そこでオススメなのがアミノバイタル® シリーズ。運動前・中・後など、トライアスロンライフのシーンに応じた使い分けができる製品がそろっているので、トライアスロンデビューを目指すながら、 まずはトレーニングのお供に、活用してみよう。
参考記事>>>なんで「アミノ酸」を補給しなければいけないか? トライアスリートのためのアミノ酸補給FAQ
―― 次回以降の予告
トライアスロン、はじめの一歩。
Supported by アミノバイタル®
>>2月 どんなモノを準備をしたらいい?
トライアスロンデビューに向けて必要なアイテムは? ウエットスーツやレースウエア、自転車と関連アイテム、補給食・サプリメントなど、そそろえ方・選び方をめぐるアドバイス。
>>3月 失敗しないレース選び、基本のキ。
あなたが求めているのは、旅としての楽しさ? 完走しやすさ? それとも、良いタイムが出やすいコース? デビューレース(大会)選びの上で最低限必要な基礎知識、注目すべきポイント、教えます。
>>4月 オリンピック・ディスタンスに出てみよう!
スイム1.5km/バイク40㎞/ラン10㎞。オリンピック・ディスタンスのレースで活用できる実戦対策ワンポイントアドバイス。
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