MAKESKONACHALLENGE
3カ年でコナへ――チャレンジ企画の最高峰。
KONAチャレ3カ年プロジェクトを振り返る・フィードバックファイナル
チャレンジし続けた3年間を振り返る
2月23日(火・祝)KONAチャレ最後のフィードバックがZoomミーティングのかたちで開催された。KONAチャレメンバー8人とKONAスロットを獲得して卒業した元メンバー5人が参加。
3年間の取り組みを振り返り、今後の抱負を語った。リーダーのTK(竹谷賢二さん)が1人ひとりに最後のアドバイスを送り、プロジェクト終了後も「KONAにいつでも出られるアスリート、出続けるアスリートになる」という目標をめざして、取り組みを継続していくことを確認した。
【TKのオープニングトーク】
KONAチャレは長い旅。
変化を継続していく者が勝つ。
この3年間で、皆さんそれぞれに変化したこと、続けられたこと、できなかったことがいろいろあると思います。
1年目は期待と不安を抱えながら、いろいろなことに挑戦した年でした。2年目はその成果を踏まえて大会に参加し、期待通りにできたこと、失敗したことなど、さまざまなことが確認できた年でした。そしてこの2年間で5人がKONAスロットを獲得しました。
3年目はいよいよ集大成としてKONAに挑む年になる予定でしたが、新型コロナで世界が一時停止の状態になりました。この一時停止が終了し、再スタートを切るときに、どれだけ狙ってKONAスロットを取りに行けるアスリートになっているかが問われます。
このプロジェクトの最初に、「自分を変えていくことが大事」という話をしましたが、もうひとつ大切なことは継続することです。コロナで世界が止まってしまっている間も、変化し続けた人がKONAに近づくことができます。
3年間のチャレンジで、変化はすぐに起きるものではないということが分かったと思います。KONAに行くには、そしてKONAに出続けるアスリートになるには、日々の取り組みを長い年月にわたって継続していく必要があります。
取り組みを継続するためには、ケガをしないことがとても重要です。ケガをすると長期間トレーニングができなくなり、パフォーマンスが落ち、何倍もの期間が無駄になります。「無事是名馬」と言いますが、ケガをしないことが優れたアスリートになるために最も大切な条件です。
このプロジェクトは一応3年で終了しますが、KONAに行きたい、出続けるアスリートになりたいと真剣に思う皆さんのチャレンジが終わるわけではありません。この3年間で学んだことを活かして、これからも変化を継続してください。
【メンバーの発言とTKのフィードバック】
メンバーが振り返る3年間、これからの取り組み
各メンバーが次の3つのテーマについて発表し、TKのフィードバックを受けた。
◆KONAを目指して良かったこと
◆3年間の取り組みで変わったこと
◆今後の取り組みで重視していくこと
ほぼ全員が、「良かったこと」として、「意識・レベルの高い仲間と出会い切磋琢磨できたこと」「4施設での定期計測とアドバイスを受けることができたことなどプロジェクト体制のサポート」を挙げていた。ここでは各メンバーの個性・特色に関わる部分の発言と、それに対するTKのアドバイスを紹介する。
効率的な動きを磨くことで、
さらなるパフォーマンス向上を目指す。
横山正尭さん
横山さん関連記事>>人生もトライアスロンも、失敗から学び、粘り強く続けて結果を出してきた。
1年目はマラソンで2時間51分の自己ベストを出し、バイクはツール・ド・おきなわの210㎞カテゴリーを完走。トライアスロンは長崎五島のバラモンキングでアイアンマンの手応えをつかんだ年でした。2年目は海外のアイアンマン2大会に出場し、海外特有のハードさやアクシデントで実力を発揮できず、いろいろな対応力が必要だということを学びました。3年目はこれを踏まえてKONAスロット獲得を目指すはずが、レースなし。それでもレベルの高い仲間と練習することで、パフォーマンスを上げることができています。
大きな変化は、これまで追い込んで頑張ることに主眼を置いていたのが、効率を意識するようになったこと。スイムで「泳ぎながら脈を落とす」という指導を受け、楽に速く泳ぐことを心がけるようになりました。
バイクもパワーを上げるだけでなく、コントロールする走り方をするようになりました。ランも同じく効率を意識した走りを心がけています。
「練習は短時間高強度トレーニングと長時間低強度トレーニングの両方必要」との結論に達しました。昨年、子供が生まれて時間を作るのはなかなか大変ですが、朝4時〜4時半に起きて時間を捻出しています。
今後3種目ともまだ上げられると思うので、パフォーマンスを上げながら、KONAスロット獲得のチャンスを待ちたい。
すばらしい! 大変なところは乗り越えたので、あとは時間をかけて、丁寧に積み上げていけばKONAに行けると思います。
KONAが人生の大きな目標になり、
トライアスロンも日々の生活も楽しく充実。
牧野 星さん
牧野さん関連記事>>自分を変えたトライアスロン、KONAチャレ。そして今、49歳の新人薬剤師として挑戦が始まる
良かったのは、まず人生の大きな目標ができ、日々の生活が充実したこと。KONAが漠然とした夢から本気で目指す目標になり、トライアスロンがさらに楽しくなっていったことです。この3年間、1日もKONAのことを考えない日はありませんでした。
トレーニングも目的や結果について考えて練習する習慣がつき、変化・成長を実感することで、試行錯誤しながら追求していく楽しさ、トライアスロンの奥深さを知りました。
自分の体験や気づきなどについて、SNSを通じて共有することで、質問を受けたり、アドバイスしたりするようになりました。自分でも人の役に立ち、いい影響を与えることができると実感し、どんなことにも積極的になることができました。
これからも前例にとらわれず、新しいことにチャレンジしていきたい。良い環境から得たことを習慣化し、継続していくことで、KONAに出るべくして出られるアスリートを目指していきたいと思います。
KONAを目指す長い旅では生き残った者が強い。それためにも人生の輝きをいつまでも失わず、常に輝き続ける人であり続けてください。牧野さんの課題は、あらゆることをそつなくこなすけど、大きな柱がないということ。「この展開になったらこっちのもの」というくらいの、トライアスリートとしての大きな強みを築いてください。
仲間と出会い、成長の方程式を学んだ3年間。
これからも取り組みを続け、KONAに挑みたい。
小濱靖典さん
小濱さん関連記事>>亡き友に導かれて打ち込んだトライアスロン。生きていることへの感謝と喜びを感じながらKONAをめざす。
ずっと過去の自分に勝つことを目指してひとりでトライアスロンに取り組んできましたが、KONAチャレで仲間と高めあえるようになった。これが良かったことのひとつです。
自分を成長させていく方法を学んだことも大きな変化です。竹谷さんから仮説・実行・検証を繰り返すというやり方を教わり、自分なりに試行錯誤しながら、伸びしろのあるバイクとスイムを伸ばすことができ、得意のランに自信がもてるようになりました。
脚の故障で1年間スピードトレーニングができなかった反省から、どこまでやったらケガをするかが分かったのも収穫です。これからも人と関わりながらトレーニングを続け、KONAにチャレンジしていきたい。
【TKのコメント】
トレーニングを突き詰めていると孤独になりがちですが、仲間がいるから頑張れるというのは大切だと思います。コロナ禍で孤立しても、オンラインでつながることはできます。
私はオリンビック出場を通じていろいろな能力が磨かれましたが、小濱さんもKONAチャレを通じて自己認識力が高まったと思います。これからも常に考え、判断し、行動し、検証しながら、成長を続けていってください。
トライアスロンは砂の城を築くようなもの。
「頑張らない」戦略で挑んでいきたい。
田所隆之さん
田所さん関連記事>>KONAチャレが盛り上がれば、トライアスロンの魅力を広げるエンジンになれる。
トライアスロンに対する理解が深まった3年間でした。最初は「このタイムを出せばKONAに行けるだろう」「そのためにはこのペースで練習しないと」といった考えでトレーニングしていましたが、その結果ケガに悩まされることになりました。
そこで考え方を変えて、今できることを積み上げていく、しっかり回復できてから次のトレーニングをする、腹八分目に抑えるといったことを実践するようになりました。自分ではこういうやり方を「頑張らないアスリート」と定義しています。目標達成の難しさも実感しました。
3年でKONAを取れればいいと考えていたのが、振り返ると実質的なチャンスは2019年のケアンズだけ。計画は崩れるものです。表彰台を目指していては表彰台に乗れない、1位を狙って初めて表彰争いができるということ。こうした学びを生かして、今後もKONAへの挑戦を続けていきたいと思います。
有効な思考を確立することはとても大切です。勝負というのは、やる気満々で切り込んでいくと玉砕してしまうもの。一歩引いて自分が有利に立てる状況を切り拓いていく必要があります。3年間の経験で、戦術・戦略、ノウハウが見えてきたようですから、あとはこれらを適切に配置していくだけ。「頑張らないアスリート」戦略で頑張ってください。
自分を振り返りながら改善し、成長することを学んだ3年間。
高橋明実さん
高橋さん関連記事>>トライアスロンで発見した「やればできる子」という自分。
KONAを目標に毎日過ごし、まわりからはストイックに生きていると見られていたようですが、私自身はいたって楽しい3年間でした。
特に良かったのはフィードバックなどの座学や定期計測などで、新しい知識を得たり、考えたり、自分を振り返ったりできたことです。たとえば得意なはずのスイムも、動画で見るとイメージと大きく違っていたりして、そこから3種目で自分の姿勢や動きを意識するようになりました。
私のKONAへの挑戦は、2年目に中国のアイアンマン70.3に4戦連続出場しただけ。これからは70・3だけにこだわらず。140.6もやってみようかと考えています。みんな楽しそうなので、どんな勝負ができるのか楽しみです。KONAに行くのは簡単ではありませんが、この3年間の経験で、決して夢物語ではないと思えるようになりました。
自分のイメージと現実のギャップを把握するのは、成長していくためにとても大切なことです。エリート選手の動きをいくら見ても、自分を知らなければ成長することはできません。自分のだめなところを見続けるのはあまり楽しいことではないかもしれません。自分を見続けるためには、自分を好きになること。88%くらいは自分をひいき目に見て、「かっこいい!」と感じてもいい。残り12%で冷静に改善点を見極めれば、伸びていくことができると思います。
トレーニングの精度を高めて成長できた3年間。
一度KONAから距離を置いてトライアスロンを楽しみたい。
木下貴光さん
木下さん関連記事>>レンジャー部隊で自分を鍛え上げた自衛隊員が、KONAに恋して新たなチャレンジ。
KONAチャレに参加して、目標が明確になり、ハイレベルなメンバーの取り組みや、フィードバックでのアドバイス、4施設での定期計測などからいろいろなことを学びました。
以前は量を求めるトレーニングで故障しがちでしたが、コンディショニングに気を配るようになり、蓄積疲労によるケガがなくなったのも収穫です。KONAへの挑戦は1年目のマレーシアのみで、2年目は災害支援(勤務先の自衛隊の任務)で、3年目はコロナ禍でレースに出られませんでした。
3年経過して、パフォーマンスは上がり、調子はいいのですが、日々のトレーニングで数値と向き合うプレッシャーに少々疲れました。
今年はゴールデンウィークから1カ月半、勤務でトレーニングできない環境に身を置く予定なので、アイアンマンの大会が再開されたとしても、KONAを目指すレースは無理。一度KONAから距離を置いて、トライアスロンを楽しむためのレースに出てみようと考えています。
木下さんは自衛隊のレンジャー部隊で活躍してきた人ですから、KONAチャレでも上位のタフネスをもっています。真面目な性格なので、自分にプレッシャーをかけてきたのでしょうが、一度冷却期間を置いてみるのもいいかもしれません。またKONAに挑戦するとき、パフォーマンスを上げられるように、種火だけは消さないようにしましょう。
KONAチャレを通じて成長できた3年間。
エイジが上がるタイミングを生かしてKONAを狙いたい。
須田光さん
須田さん関連記事>>細く長く続けてきたトライアスロン。スイッチを入れてくれたのはいつも仲間だった。
KONAに向かって、同じ目標をもつ仲間とトレーニングに精進する日々でした。変化としては、いつもKONAに行くためにどうするのがいいか考えながら行動を選択するようになったこと、トライアスロンが生活全体にいい影響を与え、好循環を生み出したことなど。
反省点は、距離の数字にこだわって、練習で疲れることが目標になってしまったり、やりすぎて故障したりしたこと。ここ1年、目標はあくまでKONAに行くことだと冷静に考え、現実に即したトレーニングができるようになりました。
これから50~54へエイジカテゴリーが上がるので、そのときがKONAスロット獲得のチャンスと考えています。3種目ともまだ改善点がいろいろあり、課題を克服してパワーアップしてレースに臨みたいと思います。
コロナでトライアスロン界が一時停止していますが、再スタートしてエイジが上がったときがチャンスです。私も50代になって、今まで感じなかった疲労を感じるようになりました。休むこと、体調に合わせてトレーニングを間引くことに、今まで以上に気をつけています。須田さんもその点に気をつけながら、ビッグチャンスを生かしてください。
変わることの意味を理解し、
自分なりのアプローチでポジティブな変化を実現。
沼部真理子さん
沼部さん関連記事>>知ることの楽しさをエネルギー源に、人として、女性として、歯科医師として成長してきた60年。
3年前、フレンドメンバーに選ばれたときは、まだOD(オリンピックディスタンス)も完走していない、KONAチャレには場違いの初心者でした。
印象的だったのは、KONAチャレメンバーの選定基準が、今KONAに行けそうな人ではなく、いろいろな可能性を秘めた人であるということでした。メンバーそれぞれが自分を変えながら自分に即した道をたどり、KONAにたどりつけばいい。
私も自分なりに3年間、自分なりのアプローチで自分を変えてきました。練習会や合宿などでいろいろな人と出会い、学びながら、合理的に判断し、効率的なトレーニングを工夫するようになりました。レースでは1年目にOD、2年目にアイアンマン70・3を完走し、計測の数値も着実に向上。
60歳を過ぎて、これまでにない疲労を感じるようになりましたが、スピードはないけど粘れるという特性を生かして、フォーム改善と強度アップに取り組み、KONAに出られるアスリートをめざしていきたいと思います。
沼部さんがメンバーに選ばれた理由は、今の沼部さん自身が体現しています。KONAチャレにふさわしいのは、力がある人ではなく、変われる人、変わり続けられる人です。年齢を重ねると身体にも変化が出てきますから、トライアスロンを含めたライフスタイルのポートフォリオも変えていく必要があります。自分流を大切に、体調の変化に応じたバランスで、変化を継続していってください。
《ミッションクリア
KONA出場権を獲得した5人》
まわりに刺激されて熱が高まり、
弱点を克服してつかんだKONA。
孫崎虹奈さん
孫崎さんがKONAへの道、トレーニングなどを綴っているブログはコチラ>>https://kona-challenge.com/blog/
KONAチャレで私を応援してくれる人にたくさん出会いました。メンバーの皆さんを見ているうちに、やるべきことがしっかりできている人の価値が分かってきて、今度は応援したい人が増えていきました。
1年目のケアンズで皆川さんと竹谷さんがKONAをゲットするのを見たときは悔しいと感じ、そこで本当のやる気が芽生えました。
変化した点は、強みであるショートのスピードだけではアイアンマンで通用しないことが分かり、竹谷さんのフィードバックを受けて、長時間継続できる低強度の速度を上げる取り組みをするようになったこと。長期的に伸びていくために、計画的・効率的なトレーニングをするようになったことです。
レースでの戦い方も、苦手のバイクで無理をせず、ランにつなぐ展開を心がけるようになり、2年目の台湾でKONAをゲットできました。KONAが延期になっても、ずっとKONAのことを頭に置いて、ワクワクを継続しながら、いつでも出られるように準備しています。
これからの目標は10年後も「KONAチャレメンバーですよね」と言われるようになること。いつか皆さんとKONAでハグしたいです。
熱というのは高い方から低い方へ流れるものですから、高い人の近くにいたほうがいい。自分の熱を高めることの大切さを感じられた3年間だったと思います。低強度の速度を上げるというのはライフスタイルにも言えることで、孫崎さんの日々コツコツ積み重ねる取り組みのベースが高くなっているのかなと思います。これからも熱を高めつつ、日々の積み重ねを継続してください。
自分を変え、仲間に力をもらって獲得したKONAスロット。
取り組みの精度を上げてKONAでTKに勝ちたい。
岡田健士朗さん
岡田さん関連記事>>プロジェクト2年目でKONA出場権獲得。ただ出るだけでなく、成績にもこだわりたい
まずR-bodyで呼吸ができていないと指摘され、そこからいろいろな面で自分と向き合うようになりました。食事の好き嫌いをなくし、サプリメントを摂るといった生活面からも自分を変えていきました。
トレーニングでもいろいろなことを学ぶ中で、目標設定し、順序立てて達成していいけるようになりました。
2年目の台湾は自分なりに会心のレースができ、仲間の応援や頑張りに力をもらってKONAスロットを取ることができました。しかし、タイムは10時間半で、エイジのトップと1時間も差があり、悔しいレースでもあります。
これまでトレーニングで大きなブロックを積み重ねてきたとしたら、これからはもっと精度を上げて、小さいブロックを積み重ねていく必要があると思います。
目標はKONAで9時間半、竹谷さんより早くゴールすることです。
まさにKONAチャレのキーワードである「変化」を体現していると思います。呼吸は私も胸郭フレアという状態で、浅い呼吸になりがちと指摘されました。人間はすべてにおいて能力の一部しか使えていないものです。だから強化以前に自分の制限をいかにはずすかが重要になる。制限をかけているのは意識で、コンピュータで言えば基本ソフトのOSにあたります。まだ若いですから、色んなことで限界にチャレンジすることを楽しみながら成長を続けてください。
生活・練習法などすべてが変わった3年間。
ケガせず現状維持でトライアスロンを続けたい。
小泉邦明さん
小泉さん関連記事>>最高の60代を迎えるために挑むKONA。同時に新しい人生もスタートさせたい。
期間中に還暦を迎える最年長メンバーとしてKONAチャレに参加して、夢だったKONAが現実の目標になり、生活スタイルからトレーニング方法まであらゆることが変わりました。
食事量が増え、体脂肪率が下がったこと、計測データで現状を把握しながら、距離ではなく中身にこだわるトレーニングしていくようになったこと、知識が増え、トライアスロン仲間に教える立場になったことなど、数え切れないくらいの変化がありました。
2年目のアイアンマン・コリアが台風で中止になり、KONAスロットが抽選で当たったという知らせをもらったときは、一瞬詐欺かと疑いました。
実力がまだまだ足りない状態でKONAチャレを卒業していいのかという迷いもありましたが、こういうかたちでKONAに行くこともあるということで、幸運を受け入れることにしました。
スタート時はパフォーマンスを上げようとしていましたが、60歳を過ぎてからは、実感として難しいと感じています。3年間で大きなケガもしましたし、今後はケガをしないよう、パフォーマンス維持に重点を置いてトライアスロンを続けていきたいと考えています。
60歳を過ぎてもアイアンマンに出続ける小泉さんは、おそらく同世代の人たちから見れば、人生の充実度も健康度も異次元の宇宙人でしょう。KONAスロットを獲得して卒業されましたが、いつでもKONAに出られるアスリートになるために、能力を維持し続けてください。
無数の選択肢から最善をチョイスし続けたら、
KONAという夢が現実に変わった。
東度久美さん
東度さん関連記事>>何かを犠牲にするのではなく、自分で決めたことのために、最善を尽くす。
実感したのは「3年で人は変わる」ということ。なりたい自分を意識し、ギャップを埋めるために何をするかを考え、実行していく中で選択肢は無数に増え、そこからベストのチョイスができるようになりました。
「フルタイムで仕事をして、子育てもして、すごい」とよく言われますが、みんな仕事や家庭など、いろいろやることがある中でトライアスロンをやっているわけですから、私だけが特別大変なわけじゃない。忙しくてもやれることはたくさんあるし、バランスをとりながら自分の中でベストをつくすだけです。
私は特に得意な種目がないので、トレーニングもバランス良く組み立てています。1年目は新しいチャレンジがたくさんあって、やればやるほど伸びました。2年目は1年のスケジュールを組み立て、計画的に取り組み、台湾でKONAスロットをとり、「やればできる」と実感できました。
私の自慢はケガをしなかったこと。おかげで停滞することなくパフォーマンスを伸ばすことができました。これからも身体を動かせることに感謝しながら日々過ごしていきたいと思います。
チョイスが多いことはそれだけ豊かだということ。KONAチャレの3年間でアスリートとして豊かになったのだと思います。東度さんには平常心でバランスを保ち続けるメンタルの強さがあります。大変なことを大変じゃないと思える。そして「人は変われる、やればできる」と言い放つ。それが東度さんの強さだと思います。
1年目でKONAに行き、これまで出場2回。
もっと自分を追い込み、ゴールで完全燃焼したい。
皆川亜紀子さん
皆川さん関連記事>>最初にKONA出場権を獲たのは、ポジティブな行動力と知的探究心をあわせもつ女性だった。
KONAチャレに参加して目標が明確になり、やる気のある人たちの中に自分を置くことができました。スタッフやTK師匠も含めて仲間がたくさんできたこと、さらにKONAチャレ以外でも目標をもってやっている人たちが、お目にかかることはなくても仲間としてたくさんいることが、私にとって大きな財産です。
今まで2回KONAに出ましたが、残念だったのは、苦しいのがいやで完全燃焼できなかったこと。どうしても8割しか出せず、ゴールして燃え尽き、灰になるところまでやれない。またKONAに行ったら、今度こそゴール後立てないくらい自分を追い込みたいと思っています。
レースは出し切ることが目的ではないですから、80%でもいいのではないでしょうか。私もレースの戦略としては、80%くらいで余裕をもってレースをしようとしています。ただ、結果的に終盤で余裕がなくなり、100%出し切ってしまうだけです。100%の満足を得たいなら、100%を120%まで上げてトレーニングしてはどうでしょう? 120%の80%なら、今までの100%に近いところまで出せます。1年間120%を続けられたら、レースの1日くらいは80%でもいいのではないでしょうか。
◎「KONA Challenge supported by MAKES」オフィシャルHP
オフィシャルページでは、メンバーのトレーニング状況やピックアップコンテンツなどを随時更新しています。
【サポート施設】
AQUALAB
流水プールを使ってインストラクターによるフォームの分析、プルブイを使用して20分測定を行う。
※メンバーの孫崎が実際に測定している様子はこちらから。
RUNNING SCIENCE LAB
心肺能力(VO2MAX)、AT値、AT水準、AT値でのフルマラソン適正ペース、ランニングフォーム評価、AT値での20分走タイムを測定。
R-body Project
ファンクショナル・ムーブメント・スクリーン(FMS)で体のコンディションを骨格のゆがみや関節の可動域などのポイントからチェックし、評価。
Endurelife
AT値で20分間バイクをこいだときの平均パワー/心拍数(PWR/HRT—AT値)、FTP(機能的作業閾値パワー/PWR/HRT—AT値20分の95%)、フォーム、ペダリングについてチェック&アドバイス。