「トライアスロンのOn」を
ふたたび鮮明に印象づける大型補強
内外のトライアスリートの間で絶大な人気を誇るスイスのパフォーマンスブランド「On」のトライアスロンチーム強化の勢いが、止まらない。
Onは1月25日、東京五輪の金メダリストにしてアイアンマン&70.3の世界選手権を制し「世界最強トライアスリート」の呼び声高いクリスティアン・ブルンメンフェルト(ノルウェー)、2022KONA(アイアンマン世界選手権)女子優勝のチェルシー・ソダーロ(アメリカ)、IM70.3世界選銀メダリストのポーラ・フィンドレー(カナダ)の3選手と、新たにサポート契約を結んだことを発表した。
ニコラ・スピリグ(スイス)やハビエル・ゴメス(スペイン)、ティム・ドン(イギリス)ら「トライアスロンのOn」を象徴してきた世界王者・スターたちが選手としてのピークを過ぎ、一線を退きつつある中、
同社は昨年(2022年)10月、3年ぶりに復活開催されたKONAのレースウイークに合わせてブルンメンフェルトの盟友、グスタフ・イデン(ノルウェー)とのサポート契約締結を発表。
電撃的とも言えるその発表の数日後には、Cloudboom Echo最新モデル(プロトタイプ)をはいたイデンがコースレコードを更新する圧巻のパフォーマンスで世界王座に就き、大きなインパクトを残していた。
同じ2022KONAでもイデンと共闘して3位に入ったブルンメンフェルト、出産後18カ月にして世界選手権優勝の快挙を成し遂げ、一躍、時の人となったソダーロ、
そして、苦しい時期を乗り越え、ミドルディスタンスやPTO(新興プロリーグ)などで再び輝きを放っている人気選手フィンドレー、
3人のスター選手が一気に新加入したことで、2023年のOnトライアスロンチーム(契約プロトライアスリート)は、あらためて「トライアスロンのOn」を印象づける、豪華で多様な顔触れとなった。
アイアンマン&70.3、パリ戦線まで
経験豊富なスターがそろった理由とは?
「新しい仲間が加わったことで、私たちのチームにはすべてのメジャー競技(オリンピック、70.3、アイアンマンなど)の勝者がそろいました」と語るのは、Onのアスリート戦略・パートナーシップ責任者フラビオ・カリガリス氏。
「私たちは、明日のトライアスロン界を担うタレントを引き付け、育成することに重点を置いています。そのため、若いトライアスリートのロールモデル(目標・お手本)となるようなキャリア・経験をもつアスリートと協力することが重要でした。それがグスタフであり、クリスティアンであり、チェルシー、ポーラだったのです」(同氏)
出産後1年半、IM2戦目でKONA女王に
チェルシー・ソダーロ
2022年アイアンマン世界選手権女子優勝。トライアスロンに転向する前は、中距離ランナーとして活躍。プロランナーとしてふたつの全米タイトルを獲得している。2017年、トライアスロンに転向後は、ITUワールドカップで一度、アイアンマン70.3で4度優勝している。KONAでのアイアンマン世界チャンピオン・タイトル獲得は、娘のスカイを出産して18カ月後のことで、自身2度目のアイアンマンということもあり、世界的に大きな注目を集めた。
パリ戦線復帰の行方が注目される
「世界最強トライアスリート」
クリスティアン・ブルンメンフェルト
東京2020オリンピック金メダリスト。2021年アイアンマン世界王者(セントジョージ※大会開催は2022年5月)。2023年アイアンマン70.3世界王者。競泳出身ながら、ノルウェーで最も優秀なジュニアランナーとして、プールの外でもその才能を発揮。2021年から2023年にかけて、金メダル、アイアンマン、70.3とあらゆる距離の世界タイトルを総なめにし、2022年の「サブ7プロジェクト」では、最適な条件下でアイアンマン史上最速タイム(6時間44分25分)を記録。同年、新たに導入されたPTO世界ランキングでも首位に立っている「世界最強トライアスリート」。
IM70.3で輝きを取り戻した
カナダのスター選手
ポーラ・フィンドレー
高校時代に競泳、陸上競技に取り組み、大学時代、トライアスロンに転向。瞬く間に頭角を現し、2010/11年シーズンには、ITUワールドカップで5勝を挙げたスター選手。その後、病気やケガで、長く低迷したが、2017年からミドルディスタンスのレースに主戦場を移し、以来、コンスタントに表彰台に上っている。2022年PTO世界ランキング8位入賞。2023年に開催されるアイアンマン70.3世界選手権での金メダル獲得を目標に掲げている。パートナーの Eric Lagerstrom とともに運営する YouTube チャンネル「That Triathlon Life」は登録者数5万人の人気チャンネル。