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故障を越えてもう一度上へ、松丸が選んだ「On」

投稿日:2017年6月21日 更新日:


ルミナ編集部

text by:

©Kenta Onoguchi

アキレス腱の故障を越えて
もう一度、上へいくために。

2009年にプロとしての現役引退を表明したのちも、フルタイムワーカーとして働きながら練習を積み、宮古島では前回大会で5位に入るなど、今なお国内トップレベルの実力を維持している松丸真幸。
彼もまたレースでの相棒として「On」を選び、今年の宮古島大会からトライアスロンで実戦投入している。プロとして一線を退いた今、なぜ、「On」を選んだのか? その選択には、プロ・エイジの概念を超えた、トライアスリート松丸真幸の消えることのない闘志が込められていた。

アキレス腱の古傷がおとなしくなり
スピード練習もできるように

――今回の宮古島大会の決戦シューズとして、Onの「クラウドフロー」を選んでいますが、そもそもOnとの出会いは?

トライアスロンのレースで本格的にはくのは今年のシーズンからですが、「On」のシューズ自体をはき始めたのは昨年の冬場。オフトレとして走ったトレラン大会からはいています。

自分は元々アキレス腱の故障歴があるんですが、Onの共同創業者のひとりオリヴィエ・ベルンハルドさん()も同じようにアキレス腱の故障に悩まされて、それがOnをつくるきっかけにもなったというエピソードをどこかで読んで、それで興味をもったんです。

実際はいてみたら、もちろん痛みが治るわけではないんですが、そんなに痛みを感じなかったんです。(故障の影響で)最近できていなかったスピード練習も昨年のオフから、そこそこできるようになって、先日、陸連の記録会では5000mを16分台で走れた。それまではなかなか17分を切れなかったんですよ。

そのあとトレラン(御前山トレイルラン大会)でも優勝できたし、地元・茨城のハーフ(ほこたハーフマラソン)でも良いタイムが出て、年代別入賞できたり、良い感じに走れています。

東京マラソンは(同大会エキスポで世界に先がけ先行発売された)クラウドフラッシュをはいて走って2時間52分だったんですが、感触は良かったですよ。マラソン単体のベストは2時間35分。この調子で練習を積めれば、またそのくらいで走れるようになるかなと。

その後、西内(洋行=Onアスリート)からの紹介もあって、いろいろなモデルを試させてもらいました。

2005年の宮古島王者・松丸が今年の宮古島で新たに実戦投入したのはマリブ/ネオンのクラウドフロー。今大会で最も躍進が目立ったカラー&モデルだ/©Kenta Onoguchi

ショートなら「クラウドフラッシュ」。
「クラウド」はロングでも十分使える

――東京マラソンではクラウドフラッシュ、今回の宮古島大会ではクラウドフロー、今(インタビュー時)はクラウドをはいていますが、モデルを選ぶ基準は?

走るコースや距離に応じて選びます。今回の宮古島では、スイムとバイクが終わった後のラン42.195kmなので、スピードシューズというよりも、どっちかというとコンフォート寄りというか、クッション性能もありつつ、スピードシューズとしての機能も兼ねているモデルがいいかなと思って、最終的にクラウドフローを選びました。

自分がトライアスロンの実戦ではくとしたら、クラウドフラッシュは5~10㎞、ショート(51.5km)のランではいてみたいシューズですね。

――やはりOnアスリートのハビエル・ゴメスも同じ選択。70.3ではクラウドフロー、51.5kmではクラウドフラッシュをはいていますね。

関連記事◇ハビエル・ゴメスが「On」を選んだ理由。

やっぱり(長い距離の)バイクが終わった時点で、脚にダメージが残っているので、そこはクラウドフローのほうを選びたくなるのかなと。クラウドフラッシュは、もっと軽くて、グイグイ進む感じ。軽いからついつい速く走れちゃう。

東京マラソンでも、まわりがエリートランナーだったこともあるけど、最初の5kmは少し速く入り過ぎちゃったくらい、気持ち良くとばせるので(笑)、少しペースを抑えるという意味でも、今回はクラウドフローを選びました。

宮古島大会EXPOのOnブースでは昨年11月発売の「クラウドフロー」と、この4月に発売されたばかりの「クラウドフラッシュ」に注目が集まった/©Kenta Onoguchi

――普段のトレーニングでは、どのモデルを?

トレーニングでは、クラウドフローに加えて、クラウドフラッシュ、クラウドを使い分けています。

クラウドは普段、ジョグの練習などで大体使いますね。クラウドフラッシュはスピードを出したいとき。クラウドフローは長めの距離の練習のとき、ロングのレース対策で30km走とか、40km走とか、そうしたときに使います。

クラウドも結構気に入っていて、実は今回の宮古島も「クラウドでいこうかな……」とちょっと迷ったくらい。イメージ以上に、ちゃんとした反発性があって、そこそこ硬さもあるので(ロングでも)十分いけると思います。

Onをはきはじめてから実質半年くらいですが、その間、故障はしていないですね。ここ数年は古傷のアキレス腱がらみで故障して、1カ月の走行距離ゼロ(まったく走れない)なんていうこともあったのですが。

正直言うと、最初にOnをはき始めたときは、半信半疑だったんですよ。新しいブランドですし。でも、実際はいてみて、こんなにすごく、良いんだ……と実感した。そんな話をしていたら、まわりでもみんなはき始めた(笑)。

Onを自分で選んではいている西内とか河原(勇人)は「トライアスロン・オタク」じゃないですか(笑)。しかも、ふたりともランも強いし。あのふたりがはいているなら、信頼できるかなと、そういうのもありましたね。

もう1回くらいは、上を目指してみたい。

――今回の宮古島のランではどうでした?

調子は全然良くなかったんですけれど、ストレスなく走れましたね。クッション性もありつつ、スピードも出るので、バテてた割には意外と走れたので、満足です。

――トータルの結果(成績)としては19位。5位に入った前回大会(2016年)には及びませんでしたね。

今は仕事もあるし、子どももまだ小さいので、ロングは年1本、宮古島に絞って、あとはショートの潮来とか、ミドルの佐渡とか、そういうレーススケジュール。だから、ロングで調子が良いのは、大体2年に1回という感じです。前の年、頑張っちゃうと次の年はダメ。(プロ時代と違って)練習が仕事じゃないから、調子の波は大きくなっちゃいますね。

――そういえば、2年前、スイムが中止になった2015年は大変なことになってましたね? 完走1019人中、1017位。最下位から数えて3番目。優勝から、ほぼブービーまで、おそらく歴代優勝者の中では一番振れ幅が大きい。

そうですね(苦笑)。今は働きながらなので、それでも、仕方ないかなと思える。プロとしての現役時代は、レースを楽しむという感覚はなくて、とにかく優勝、少なくとも3位以内には入らなきゃというプレッシャーが常にあったので、キツいときもありました。

――総合優勝した2005年はもちろん、それ以外でも熾烈な優勝争いで大会を盛り上げてきましたね。たとえば08年の河原さんとのデッドヒート。ランで10分以上の差をはね返して猛追してきた河原さんに、「この俺をなめるなよ」とかました場面は、「ストロングマン名勝負数え歌」の一節として語り草となっていますね。

あれは「勝負だから簡単には譲らないぞ」という意味で言ったんですが、当の河原は「はいっ!」って返事とともに抜かしていって……(※結果、河原さん初優勝。松丸さん2位)。まぁ、ああやって張り合っていたからこそ、今もお互いリスペクトし合っているんです。

2008年のレース後、激しい優勝争いを演じた相手、河原勇人さん(写真左)を讃える松丸さん。リスペクトする河原さんが選んではいていることもOnを選ぶ理由のひとつ/©Akihiko Harimoto

ただ、結局、優勝したときしか「楽しく」はないんです、プロは。2位じゃ面白くない(笑)。その点、今は、結果が良かったら良かったでうれしいし、ダメだったらダメで仕方ないかと思えるので、レースそのものは楽しめているかもしれないですね。

でも、もう1回くらいは、上にいきたい。3位くらいには入りたいという気持ちはありますよ。

――Onシューズで故障なくトレーニングが積めていければ、今後、それも十分ありそうですね。
(Interview#03 へ続く>>>)

愛娘と宮古島のフィニッシュラインを越える。プロとしての一線を退いた今は、結果がどうあれレースを楽しめるようにはなったという/©Kenta Onoguchi

Masayuki Matsumaru
宮古島大会やIRONMANシリーズなどロングを主戦場として活躍した元プロトライアスリート。大学時代(18歳)からトライアスロンを始め、サラリーマン時代にプロに転向。宮古島では2005年に優勝、佐渡島で開催されているロング日本選手権では前人未到の4連覇を達成している。2009年シーズンをもってプロとして一線を退いた後、新日鐵住金鹿島製鐵所に勤務。現在はフルタイムで働きながらトレーニングを続け、宮古島や地元・潮来大会などで若手も顔負けのパフォーマンスを発揮している。1975年、千葉生まれ。

オリヴィエ・ベルンハルド…1990年代にIRONMANやデュアスロンの世界シリーズなどで活躍したレジェンドアスリートにして、On共同創業者。現在もモデル開発コンセプトから、実走テストまで、Onのシューズ開発をけん引する。


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