
©Kenta Onoguchi
ふたり合わせて通算5勝。国内ロングの最高峰、宮古島大会を知り尽くした戸原開人と酒井絵美のバイクまわり《STRONGMAN決戦仕様》を、トライアスロン・モノジャーナリストの大塚修孝さんがチェック!
バイク強者だからこそ
PROのディスクホイールを選択。
酒井絵美のバイクはスコットのPLAZMA5。アイアンマン世界選手権でも使用率の高いブランドだ。
コンポーネントはシマノ。最新のDURA-ACE Di2を使用している。シフターはやや内向きセッティング、新型の先端型シフターではなかったが、使い慣れたもので臨んでいた。ハンドルはフレームの付属となっているプロファイル製で、T5+と同形状のエクステンションバーになっている。サドルは女性に人気のCOBBサイクリングPlus。
エアボンベはトップチューブにビニールテープで固定されていたが、塗装面に一度テープを巻き、塗装面の保護と滑り止めを施すなどの細かい気配りがされている。

©Kenta Onoguchi
リアのストレージはPRO、ボトルケージをひとつ使用しているが、出し入れしやすい角度に調整してある。ボトルケージはOGKカブトのカーボンケージだ。
細かなこだわりがうかがえるのは、ダウンチューブに納めてあった超ロングボトル。1リットルも入り、アンドレアス・ラエラートら海外のトッププロも使用していたもので、海外転戦時に購入したという。
ホイールは、フロントにシマノWH-R9100-C60のディープリム、リアは、女子でもバイクの強い選手のみが使用するディスクで、PROのカーボンディスクを使用している。
昨年まで南半球の強者たちが集まるアイアンマン・ニュージーランドのバイクコース記録を保持するなど、バイクの走力には定評がある酒井は、ディスクホイールの使用が認められている宮古島大会では、少々強めの風が吹く日でも、この組み合わせでレースに臨んできた。
逆に、ディスクホイールの使用不可のレースの場合は、前後60mm(シマノWH-R9100-C60)の組み合わせで走るという。
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- フロントはWH-R9100-C60。「前身の9000よりもさらに乗り心地が良く、上りもOK。ロングのトライアスロンでオールラウンドに使える」と太鼓判/©Kenta Onoguchi
- バイクに長けている酒井は、少々風が吹いても宮古島ではディスクホールを選ぶ。ちなみにタイヤはコンチネンタルのCompetitionを愛用/©Kenta Onoguchi
- エクステンションバーの握り方に合わせ、DURA-ACE Di2のバー先端スイッチをセッティング。写真の親指の位置にスイッチがくるように/©Kenta Onoguchi
酒井絵美
日本の女子ロング勢をけん引してきたプロトライアスリート。ライムメンバーズ所属。宮古島では歴代最多タイとなる3度の優勝を果たしており、プロとしての引退レースとなった今大会でも2位に入賞した