河原勇人さん/トライアスリートが取り組むべきインドアトレーニング
30分あればできる効率的なトレーニングメニュー
「冬にこそ効率的に取り組む」というテーマでメニューをまとめてみました。ジムにあるインドアバイクでもワット数を表示出来るものがありますのでそちらを活用してみてください。ワット数が表示されない場合は心拍数を目安にしても取り組むことができます。
今回のメニューは30分の内容で組みましたが、時間を伸ばす場合はセット数や時間をアレンジしましょう。
また、インドアバイクの後にランニングと組み合わせると、時短トレーニング効果が絶大です。寒い時期に闇雲に距離を積むのは、故障するリスクもそれだけ増すことになります。ランニング障害の予防に繋がるのと、バイクとランの動作を連動させることができ、スムースなトライアスロン・ランにつながるのでオススメです。
【河原流30分でできるインドアバイクトレーニング】
Menu①インナーマッスルと単独巡航力の強化
▼W-up:5分
▼エアペダリング:(1分+1分 REST)×3セット
両足をペダルから外し、ペダルの外側で足をクルクル回します。横から見てキレイな円になるようにします。慣れていないと、足を引き上げるための大腰筋などがキツイと思います。踏み足に頼らず、丹田周りを使って大腿骨を運ことを意識しましょう。また頭も左右にぶれないよう、体幹で上体を安定させます。RESTでは両足をペダルにつけて、エアペダリングの動きを実際のペダリング生かしましょう。
▼イーブンペース走:15分
2分おきなど、定期的にハンドルのグリップポジションを変えつつ、丁寧にペダリングします。登坂、平地巡航、下りで足を緩めずに踏んでいるイメージなど、ケイデンスの幅に変化を持たせつつ、実走の各局面をイメージして取り組みます。運動強度はパワーが分かる方は、自分のFTPを維持。心拍数で管理する場合は、[180-自分の年齢(bpm)]を維持して取り組みましょう。
▼C-down:4分
▼W-up:5分▼4分―1分 インターバル×4セット(=16分間)
16分間、ケイデンスを100rpm以上保ちます。4分間はFTP値、心拍数の場合はLT値を保つか、やや上回るようにします。1分間のインナーギアに落としても回転数を保ち続け、フォームと呼吸を整えます。ここでしっかりリカバリーできるようになると、実際のレースでも安定して走れるようになります。※FTP値についてはこちらを参照▼C-down:5分
Menu③故障予防、ストレングスとスタビリティ強化
▼W-up:5分
▼水平ドリル (2分ダンシング+2分イージー)×2セット
重めのギヤにセットし、ダンシングの姿勢で左右のクランクを水平位置に保つ。半回転こいだところでストップ、を繰り返す。踏むのではなく、後ろ側の足を引き上げることで、前側のペダルに自然と自分の体重が乗るようにする。
▼ストンプ(1分30秒+1分30秒REST)×4回
ケイデンス60-70rpmになるようにギヤを選択し、全開で漕ぐ。前に鏡があり、上体、肘、膝の奇跡がぶれていないかが確認できると良い。途中でダンシングを折り混ぜるのも可。
▼C-down:5分
★どのメニューも、最後のC-down中に、軽いギヤで8秒ほどのスプリントを入れます。
溜まった乳酸を押し流す効果と、素早い動きでもブレない体幹を鍛えるためにもなります。
<河原さん指導の過去記事>
>>>インドアトレーナーで測定したFTP値をトレーニングで生かすパワー活用術
プロフィール■Hayato Kawahara
2008・2011年宮古島大会優勝。2016年佐渡Aタイプ優勝。ロングを主戦場に活躍した元トッププロ。選手活動に一区切りつけた後は指導者として活躍しながら、自らもレースを楽しんでいる。