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最速ランの探求と音楽と、ワイヤレスイヤホン。 JVC「HA-ET870BV」フォームコーチング機能搭載モデル

投稿日:2019年6月12日 更新日:


ルミナ編集部

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世界最高峰シリーズWTSで活躍するスペイン無敵艦隊のエース マリオ・モーラと、大学駅伝3冠などの華々しい活躍を経てプロランニングコーチとなった三田裕介が語り合う、速く・強く走り続けるためのトレーニングと、そのツールとして音楽が果たす役割と。

音楽は、気持ちを切り替えるツールでもある。

三田 モーラさんは3年連続ITUの世界チャンピオンで、WTS横浜大会でも昨年まで3連覇されていたんですよね。今回残念ながら4連覇はなりませんでしたが、どんなレース展開でしたか?

モーラ トライアスロンでは3種目まんべんなく高いレベルを保たなければトップレベルには行けません。僕の弱点はスイムで、今年はそれが大きく影響してしまいました。スイムでいつもより遅れをとってしまい、バイクで挽回しようと脚を使った影響もあり、得意のランでもベストな走りができませんでした。残念ですが、これも経験のひとつです。

マリオ・モーラ
ITU(国際トライアスロン連合)サーキットを主戦場に活躍するスペインのトッププロ。オリンピックディスタンス(スイム1500ⅿ/バイク40㎞/ラン10㎞)のランで前人未踏の28分台を叩き出すなど、「世界最速」の名をほしいままにしている。WTS横浜大会では2016~2018年に3連覇を果たすなど日本のレースとの相性も良く、2020東京メダル争いのカギを握るキーパーソンのひとり。

三田 思うように結果が出せなかった時は、どう切り替えていますか?

モーラ 悔しい気持ちはもちろんありますが、レースはうまくいく時もいかない時もある。ひとつの結果にあまり一喜一憂せず、これも強くなるプロセスのひとつだと考えて粛々とやるべきことをやっていく。それが大切だと思っています。

三田 そういうとき、コーチとはどんな話をするんですか? メンタル的なことなのか、それとも技術的なことなのか。

モーラ 両方ですね。気持ちの話もするし、パフォーマンス上の問題点があればそれを修正するためにどうするか、という話をします。それが次へ向かうための第一歩です。成功したレースより、負けたレースから学ぶことのほうがたくさんあります。

三田 それが進化につながっているわけですね。落ち込んだ気持ちを前向きに切り替えたいとき、活用しているツールはありますか?

モーラ うまくいかなかったレースを悔やんでばかりいても仕方がありません。そういうとき、気分を変えるために音楽は非常に役立ちますね。失敗レースから学ぶことは大事だけれど、固執するのは良くない。切り替えるためにはあらゆるツールを使います。音楽もそのひとつ。音楽を聞いているうちに、通常のルーティンが戻ってきます。

三田裕介
プロランニングコーチ。早稲田大学在学時に史上3校目となる大学駅伝3冠達成(2010年度)。JR東日本で10000mで同部の新記録である28分15秒を樹立するなど活躍した後、2017年4月に引退、スポーツサイエンスラボ代表に就任。トライアスリート&ランナー向けに、身体データに基づいた最先端のトレーニングを提供している。

身体がフレッシュではない状態で走る訓練をしている。

三田 ところで、スイム、バイク、ランと3種目あるトライアスロンの場合、集中力のもっていき方に何かコツがあるのでしょうか。陸上だったらスタート前に気持ちを高めて・・・というような感じですが。

モーラ スイムもバイクもランも、スタート直後が一番重要です。いずれも先頭集団に入れるかどうかでその後の展開がほぼ決まってしまいますから。とにかく全力で飛び出します。

三田 へえ! そうなんですね。

モーラ 陸上の長距離走では一定のペースを刻んで走るのがよしとされていますが、トライアスロンのランは最初の2〜3kmが勝負どころ。そこで先頭グループを形成できたら、その後はペースを少しゆるめます。ラストのスプリント勝負に備えて一旦力を抜くんです。

三田 トライアスロンのランはすでにバイクで脚を使った後に走るところが独特だと思いますが、そこで高いパフォーマンスを出すためにどんな準備をしていますか?

モーラ ハードなバイクの後は股関節周りの筋肉が固まってしまうので、姿勢が変わって感覚がまったく違います。重要なのはそういう状態に身体を慣れさせることです。それと、トライアスロンではランをスタートする時点で既に1時間以上も競技をやっていて疲労が蓄積している状態です。

だから、トレーニングでもランは最後、スイムやバイク練習の後の時間帯に設定して、身体がフレッシュではない状態で走る訓練をします。いくらトラックで良いタイムを持っていても、こういう準備をしておかなければトライアスロンのランで良いパフォーマンスは発揮できないんです。そういう意味で陸上競技とは全く違いますね。

大会4連覇がかかった5月18日のWTS横浜大会では、スイムで出遅れ、バイクでも良い追走パックに恵まれず、得意のランで勝負できなかった(写真右がマリオ・モーラ)

コーチング機能で、自分の走りを客観視できそう。

三田 フォームなどの分析はしますか?

モーラ 基本、コーチに見てもらって、フォームが崩れたり何か修正すべき点があれば指摘してもらっています。客観的な視点は大切ですね。新しく発売されたHA-ET870BVのコーチング機能も面白いですよね。歩幅や上下動、左右バランスまで感知してくれる。自分の走りを客観視する良い機会になると思います。異なるシューズをはいてデータをとってみたりすると面白いかもしれない。

三田 モーラさんがランニングにおいて一番大切にしていることは?

モーラ ピッチですね。適正なリズムを刻むこと。無駄な上下動を抑え、すべてのエネルギーやパワーを前進のために集約していくよう意識しています。そのためにはピッチと姿勢が重要だと思っています。

三田 その日の調子はどうやってチェックしますか?

モーラ タイムよりも感覚です。苦しい中でもプッシュできるかどうか。1〜2秒のタイムの差はあまり重視していません。

三田 感覚、というのは僕も同感です。僕の場合は感覚と実際のスピードが合致しているかどうか。そこにズレがあるとよくない。

ところで、オフの取り方についても教えてください。ITUのレースやスーパーリーグなど、年間を通してレースがある印象ですが、どんな風に休養を取っていますか?

モーラ シーズンは3月に始まって10月に終わります。その後、3週間ほど休暇をとって、また徐々にトレーニングを始めます。休暇中は完全オフ。

三田 オフの期間がないと、新しい積み上げができない、ということですね。日本人はハードなトレーニングをがまんしてやり続けることをよしとする傾向がありますが、やはり休むことも大事なんですね。

モーラ 身体にとっても心にとってもリカバリーは必要。そうでないとモチベーションも情熱も保てないと思います。楽しんで続けるための工夫は大事です。

三田 最後に来年に迫った東京オリンピックについての展望を聞かせてください。

モーラ 一番大きな目標レースです。そこで結果を出すためには、さらに強くなることはもちろんですが、安定して常に良い結果を出し続けること。その先にオリンピックのメダルがあると思っています。オリンピックはたった1回のレースで決まるもの。それをコントロールできるだけの実力をつけなければいけない。そのために、肉体も精神もより良い状態に作り上げていきたいと思っています。

HA-ET870BV

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ランニングフォーム専用の本体内蔵モーションセンサーによるデータ取得と、フォームコーチングアプリによるデータ分析で、ランナーを効率の良い走り、ケガをしにくいフォームへと導いてくれる、新コンセプトのスポーツワイヤレスイヤホン。

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耳にしっかりフィットして外れにくい新形状の「ピボットモーションサポート+(プラス)」を採用。独自の回転構造により、さまざまな耳の形にフィットさせることができるので、ランニング中もイヤホンが落ちない、安心のホールド感。
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ランニング中に周囲の音が確認できる「安全性」
遮音性に優れた標準イヤーピースに加え、屋外使用での安全性に配慮し、周囲の音が聞こえやすい低遮音イヤーピースも付属します。

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