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久保埜一輝指導「ミドル完走」のためのBIKEトレーニング by SHIMANO

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ルミナ編集部

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写真はミドル挑戦企画「SUWAチャレ」メンバーの房総合宿より

ミドルで差がつくトレーニングTIPS
TIP1 BIKE 目指せ完走・初ミドル!>>基礎対策編

九十九里、琵琶湖、長良川など、秋のミドルを目指しているトライアスリートに贈るトレーニング講座Supported by SHIMANO。

ミドル〜ロングで現役活躍する現役トップ選手にして、SUWAチャレ(SUWAKO 8PEAKS MIDDLE TRIATHLON CHALLENGE)メインコーチでもある久保埜一輝さんが、ミドル攻略で特に重要なバイクとランの具体的なメニューを例に挙げながら、特に意識すべきポイントをアドバイスする。

全4回シリーズの第1回は初ミドルで完走を目指すミドル初心者向けに、ベーシックなバイクトレーニングのノウハウを紹介。

写真=小野口健太
文=原 修二

久保埜一輝 Kazuki Kubono
佐渡AB両タイプ(ロング&ミドル)優勝経験をもち、2019年のアイアンマン世界選手権では日本人1位(=写真)。指導者としても人気があり、今季はミドル挑戦企画「マセラティ スワコエイトピークス・トライアスロンチャレンジ」メインコーチも務めた。1990年、北海道生まれ。

ランまでしっかり走りきるために
バイクの走力を上げる

久保埜 ミドルとショート(オリンピックディスタンス=51.5㎞)の一番の違いはバイクの長さです。

アイアンマン70.3なら90㎞ですからショートの40㎞の2倍以上、佐渡Bタイプなら100㎞でさらに長くなります。ショートと同じような練習をしていては、完走するのもかなり難しいでしょう。

バイクまでは行けても、その後のランの距離もショートの倍になるので、ランで歩いたら制限時間に追われ、完走が危なくなります。したがって、バイクのためのバイクというより、その後のハーフマラソンまでしっかり走りきるためのバイクという位置づけで考える必要があります。

つまりミドルのバイク練習とは、最後のハーフマラソンを走りきれる余力を残して、いいペースでバイクパートを走れるようになるための練習です。

まずトレーニングの
量・回数を増やす

51.5㎞を完走している人で、初ミドルで完走が目標なら、トレーニングはスピードを上げるのではなく、ボリュームを確保して持久力を高めていくことが必要です。

量を確保するには、ただ一度に乗る量を増やすより、練習の回数を増やして、積算の距離を伸ばしていくことをお勧めします。

私がコーチングしている初心者のアスリートには、週に1回も乗っていない人がいますが、それではショートを完走できても、ミドルでは通用しない可能性があります。

週末のミドルライドを
長期間継続する

バイク練習の軸になるのは、70〜80㎞のミドルライド。

ミドルを完走するなら、レースの90㎞以上まではいかなくても、それに近い距離を少なくとも2週間に1回、できれば毎週乗っておきたいところです。

完走目的なら100㎞以上のロングライドは必要ありません。無理をして一度に長く乗り過ぎて疲労をためるより、週末に適度な距離で練習し、疲労を回復させながら平日にもバイク練習をしたほうが効果的です。

ただし、持久力を高める練習は、大会の1〜2カ月前とか直前に数回乗るだけではあまり効果が期待できません。なるべく早くから長期間、コンスタントに乗ることが重要です。

ペースは後半上げていける
「ビルドアップ」が基本

このミドルライドは持久力を高めることが目的ですから、後半落ちていかないペースで走ることが重要です。ペースを前半から上げるのではなく、どちらかというと後半上げていけるような、ビルドアップ的なペース配分を心がけましょう。

レースではスイム・バイクで疲れているので、後半に上げるのは難しいですが、後半に上げる練習をしておけば、レースでもペースを維持する能力・感覚を身につけることができます。

無理のない楽なペースから入って、だんだん上げていき、最後に想定レースペースより上げるという感じです。

上りで負荷をかけてみる

コースの中に上りがあれば、そこで少し負荷をかけると、バイクの走力アップができます。

レースでは無駄に疲労して後に響くので、上りを頑張るのはNGですが、練習ではミドルライドに慣れてきたら、上りでちょっとだけ頑張って、負荷にメリハリをつけると、バイクの走力が上がります。

また、練習で上りの力をつけておけば、レースでの不安要素を取り除くことができ、自信・余裕をもって走ることができます。特に諏訪湖のように上りがたくさんあるレースでは、上りの走力が役に立つと思います。

ただし長い上り下りがある峠での練習は、下りで休む部分が多くなるのでお勧めしません。十分な持久力がある中・上級者なら、峠の練習はメリットがあると思いますが、初ミドル・完走目標の人がベーシックなバイクの走力を高めるには、なるべくコンスタントに回して、負荷をかけ続けることができるコースがお勧めです。

平日のつなぎの練習に
スキル練習も入れてみる

週末だけでなく、平日も週に1回、できれば2回、バイクのインドアトレーニングを45〜50分くらい行うと効果的です。

ただ一定の回転数・負荷で回すのではなく、高回転トレーニングや低回転トレーニングのように、基礎的なスキル練習を入れましょう。

スキル練習は週末のミドルライドでは難しいので、平日にやっておくと週末のミドルライドにも生きてきます。

【40〜50分インドアトレーニング】

まず5分くらい軽くアップした後に、高回転トレーニングと低回転トレーニングを続けて行う。

高回転トレーニング
1分高回転+1分イージー 
3セット >>計6分
▼軽いギヤでできるだけ速く回す
▼回転数の目安は110〜120回転/分

POINT
久保埜 高回転のメリットは脚の動きが速くなるとクセが出やすくなり、矯正できること。ミドルに限らず、バイクの基礎的なスキルアップができます。

たとえばペダルを真下に踏みつけるようなペダリングをしている人は、高回転だとそれが大きく出て、身体が持ち上げられたり、お尻がポンポン跳ねたりします。

上半身のクネクネした動きでペダルを回している人は、高回転だと上体が暴れます。他にも足首やヒザの余計な動きなども、高回転トレーニングで気づくことができます。

こうしたクセを見つけることができ、矯正することで、ペダリングが向上し、より楽に速く走ることができるようになります。

特に初心者は腰が大きくブレる傾向あり。腰を安定させるのはバイクの基本中の基本。そこを意識しながら練習しましょう。

クセがあると、最初は回転を上げにくいですが、クセに気づいて矯正していき、110〜120回転/分を維持できるようになっていけば、いいペダリングができるようになります。

低回転トレーニング
3分低回転+2分イージー 
2セット >>計10分
▼重いギヤで回す
▼回転の目安は50〜70回転/分

POINT
久保埜 重いギヤ・低回転だと、慣性を使ったペダリングができないので、ペダルを押し続けなければならず、意外と難しいですが、脚の動きがゆっくりなので、自分のペダリングをじっくり見ながら点検することができます。

意識するポイントは、足首の動きが大きく出ていないか、お尻の筋肉をしっかり使っているか。

バイクでは前モモも使うが、前モモに頼った走り方をしていると、筋肉が疲れやすく持久力が得られません。

低回転で踏みながら、お尻に手を当ててみたり、お尻の使い方がわからない場合はお尻をちょっとたたいて刺激してみたりすると、お尻を使うことが意識しやすくなります。

メイン練習 >>20分
①有酸素ペース10分 
心拍120〜135
▼持久力向上を目安として使うときの心拍で
▼回転数は90回転・分前後±2くらい(レースに近い回転数)

②有酸素ペース10分
▼心拍は同じで、回転数は低めの82±2

POINT
久保埜 同じ有酸素ペースでも、異なる回転数で走ることに慣れることにより、苦手の回転数をなくすことができます。

レースでは疲れてくると得意の回転数が使えなくなります。たとえば、速い回転数が得意な人は、その回転数でのパワーが落ちてきます。ところが、重いギヤが苦手なので踏めない。

逆に普段、重いギヤを踏める人は、レースで疲れてくると、重いギヤが踏めなくなる。ところが、高回転でクルクル回したくても苦手だから回せないということになります。

こうしたレースでの疲労による落ち込みをなくすには、どちらでもいけるように練習で苦手をなくしておくこと。

このインドアトレーニングの最後の20分は、短くても継続していくと、レースの走力向上につながります。

最後に5〜10分ほどクーリングダウンして終わり。

完走目的なら平日週1回でもOK。計45〜50分のお手軽メニューですが、週末のミドルライドとセットで継続していくと、確実に走力がアップします。

それぞれのミドル挑戦!
「SUWAチャレ」メンバー
With SHIMANOシューズ&LAZERヘルメット

「SUWAチャレ」メンバーの挑戦をサポートしたのはシマノのバイクシューズと、LAZERのヘルメット

SUWAチャレメンバーに訊く!
① 諏訪湖大会延期後、2021年の次なる目標は?
② 使用ヘルメットとその使用感
③ 使用バイクシューズとその使用感

#001 小林英彦さん
(トライアスロン歴3年)
① 2021年の大会は未定なので、2022年のIronman Hawaii 70.3完走を目標にしています。
② LAZER/Sphere「作りがしっかりしていて品質が良い」
③ SHIMANO/TR5「私の幅広の足でもストレスなくはける、貴重なトライアスロンシューズでした」

#002 福田聡子さん
(トライアスロン歴5年)
① 東京マラソンで初のサブ4。
② LAZER/Sphere「蒸れることもなく、被っていてストレスがなかったです」
③ SHIMANO/TR5「これまでバイクでは足が痛くなるのが悩みでしたが(TR5をはくようになって)痛くなることがなくなりました」

#003 三好秀治さん
(トライアスロン歴5年)
① 来年(2022年)のアイアンマン台湾完走!
② LAZER/Sphere
③ SHIMANO/RC3「非常に素晴らしく、何の不満もありませんでした。今回はホワイトのモデルでしたが、次はほかの色も選んでみたいと思っています」

#004 旭 広明さん
(トライアスロン歴3年)
① 来年(2022年)のアイアンマン台湾完走!
② LAZER/Sphere「非常に軽く、フィット感抜群」
③ SHIMANO/TR5「足を締め付けるところがなく、後ろ側も抜けるようなこともなく、非常に快適です」

#005 落合孝之さん
(トライアスロン歴25年)
① 今年は10月の千葉シティトライアスロン大会(51.5㎞)でトータル2時間40分以内完走が目標。今後、海外のアイアンマンレース完走も目標として取り組みたいです。
② LAZER/Sphere「軽量かつアジアンフィットのため、装着感が良かった。デザインもリーズナブルな価格帯なのに(見た目も)カッコ良く、熱の抜けが良いのが気に入っています」
③ SHIMANO/TR5「足が幅広・甲高なのでいつもシューズ探しに苦労しますが、このシューズではベルクロベルトで調整しやすく、フィット感が良いです」

>>次回コラム「TIP2 BIKE ミドルでPB更新! 中・上級対策編」につづく

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