佐渡A&B連覇の標準装備
CORE
深部温度モニタリングセンサー
心拍、パワーに次ぐ第3の指標《深部温度》を明確に把握できる「CORE」。佐渡B前回覇者で、今回はAタイプをコース新記録で制した星大樹さんにとって、それは暑さに負けず・パフォーマンスを管理するための「標準装備」
コメント=星 大樹
写真=小野口健太
トライアスロン歴8年。アイアンマンデビューとなった6月のケアンズ大会では落車トラブルもあり、目標としていたSUB9(9時間切り)こそ達成できなかったが、約3カ月後の佐渡Aタイプでコースレコードを大幅更新して総合優勝を果たした。1988年、千葉生まれ。
事前に準備できていたので耐えがたい暑さではなかった
星大樹 COREを使い始めて、(2023年9月時点で)ちょうど1年が経ちました。
僕は、実はヒートランプテスト(※)はやっていないのですが、日々、深部温度の推移をモニタリングしていくと、運動時の自分の深部温度の上限が大体どのぐらいなのかわかります。
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あくまでも僕の場合ですが、バイクで39℃超、ランで40℃超まで深部温度が上がってしまうと体感的にもキツい。一度、この危険領域を超えてしまうと、乗りながら・走りながらでは下げられないので、パフォーマンス低下は避けられません。
これを予防するには、暑いところで練習を積んでおくしかないんですが、危険じゃないゾーンでヒートトレーニングを実践する上でも、深部温度が把握できるCOREがあると便利。
特に気をつけなければいけないのは、高強度でやり過ぎないことだと思います。
あとCOREを使い込んでいくとわかるのですが、危険なのは運動中に深部温度が下がるとき。おそらく糖質切れだと思うんですが、こうなるとパフォーマンスも落ちてきますし、自分の場合、大体こういうとき、でっかい痙攣が起きます。
ですので、個人的には、こういう兆候が出てしまった場合は、塩分か糖質を入れるようにしています。今回の佐渡も確かに暑かったですが、事前にCOREを活用して準備できていたので、僕にとっては、耐えられないほどではありませんでした。
佐渡Aタイプでの実測データをチェック
BIKEで深部温度40℃オーバーは、自分にとっては「危険領域」
COREで計測したカラダの深部温度や表面温度などの諸データは、専用アプリのほか、ガーミンコネクトなどのアプリ上でも管理することができる。上と下の写真(グラフと表)は星さんが今回の佐渡大会でとった実測データを、ガーミンコネクト上で表示したもの。
上のグラフ・表は佐渡のバイクでの深部温度(と表面温度)。深部温度は平均39℃。
「僕の場合、バイクでは普段、大体38.5℃あたりで推移します。バイクよりランのほうが1℃くらい高いんですが、バイクで39℃を超えてくると、体感的にも結構キツい。40℃を超えたら危険な領域ですね。
レースで、その領域を超えないために、普段から日中の時間帯や、暑い環境で乗るなど、その手前の深部温度でトレーニングしておくようにします。すると段々、深部温度が抑えられるようになってきます」(星さん)
RUNでは確実に上がる深部温度。高止まりペーシングと事前対策
同じく佐渡のランでの深部温度(と表面温度)。
「レースのランでは、僕の場合、絶対40℃は超えてくるんですが、ペースを落としても、一旦上がった深部温度を下げるのは難しいので、それ以上、上がらないように、氷や水でしっかりカラダを冷やし、ペースを上げ過ぎないことが大事」(星さん)
CORE
価格44,000円(税込)
カラダの深部温度がわかるモニタリングセンサー。心拍センサーの胸ストラップや専用の腕ストラップに装着すれば、ガーミンなどのマルチスポーツウォッチに深部温度を表示させて、リアルタイムでモニタリングできる。
ガーミンコネクトなどのアプリにもデータを蓄積できるほか、専用アプリを活用すれば、CORE単体でも、スマホ上での深部温度リアルタイム表示や、各種データチェックが可能。