CHIBA CITY TRIATHLON CHALLENGE
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よろこびも不安も共有できる安心感
トライアスロンシーズン後半(2023年は9月24日開催)に行われる、千葉シティトライアスロンを目指してトレーニングを積むチャレンジ企画「千葉チャレ」。
前年に続き2年連続でコーチを務めるのは、自身、ミドル~ロングで選手として活躍する篠崎友コーチ。
今回のメンバーの印象や、トレーニングの様子などについて語ってくれた。
コメント=篠崎友コーチ
写真=武智佑真
参加者のレベルに合わせてトレーニングをアレンジ
千葉シティトライアスロンでトライアスロンデビューしよう、という企画ですが、今回のメンバーは半分が初めてのトライアスロン、半分は51.5㎞経験者、なかにはロングに出場経験のある方もいらっしゃいました。
そういったさまざまなレベルの方が集まった中でも、コンセプトは当初のとおり「初心者向け」ですので、そちらに合わせたトレーニングを行います。
私がコーチングをする場合、最初のオリエンテーションで皆さんの現状を把握します。今回もまずは技術トレーニングを実施しまた。
最初はフラットペダルの方もいましたが、8の字走行などでもとても安心感がありました。その様子を見て参加者からのリクエストもあり、実戦的なトレーニングをメインに行いました。
昨年は、トレーニングの基礎知識や基本的なことがメインだったので、メンバーによって内容を変えていきます。
不安なことは実戦的トレーニングで解消
また、まずメンバーの皆さんにトライアスロンをやるにあたり、「不安なことは何か」をお聞きします。だいたい、スイムという答えが多いのですが、今回はスイムへの不安が少なかったんです。
一番に上がったのは、バイクでした。ひとりで公道を走るのが怖い、長距離乗ったことがないなどの声が上がりました。
距離への不安や安全性を高めるために、バイクの実走トレーニングを多く行いました。周回できるコースで、ペース配分までできるくらいには皆さんしっかりトレーニングしました。
またバイクの後に続けてランニングする、ブリックランもやって良かったことのひとつです。バイクの後のランでは、これくらいダメージがある、とかそれならバイクのペース配分をどうしたらいいか、などかなり学びがあったと思います。
必然的にトランジションの練習もできますので、一連の流れをつかむシミュレーションもできました。
トランジションの練習って普段でやらないですよね、だからかヘルメットをかぶらずに乗り出してしまったり、あわててしまう人が多かったように思います。
一緒に練習を重ねていくと、メンバー同士もお互いのレベルが分かってきます。口に出さなくても「あの人には負けたくない」「勝負だ」という気持ちが伝わってきます(笑)。そのため、実戦形式の練習をすると夢中になり過ぎて、失敗してしまうこともあったようです。
ただ、それもレース出場には必要な失敗で、そこからの学びも多かったはずです。
レース当日も練習の成果で落ち着いてスタート
レース当日は、コーチである私が第1ウエーブで一番焦っていたかもしれません。
皆さんは海で泳ぐことへの不安もあっと思いますが、落ち着いていてしっかり自分のタイムスケジュールを把握し、準備していました。
レースでは皆さん余裕!? に見えて、もしかしたら、トレーニングのほうがきつかったのかも(笑)。フィニッシュエリアで一人ひとり待っていましたが、皆さんとても楽しく完走できたようで本当に良かったです。
都心型トライアスロン千葉シティトライアスロンの魅力
千葉シティトライアスロン自体の出場は、コーチの縁があってなので2回目でした。周回コースのレイアウトですが、それゆえ、とても応援がしやすい大会だと思います。スイム、バイク、ランと3種目どれもしっかり見ることができます。
家族や仲間からの応援はなによりも力になり、頑張れますのでデビュー戦にもオススメです。
また、都心からアクセスが良いので日帰りが可能なところもうれしい。あと、私としては会場から駐車場が近いこと、レース後にシャワーがすぐ浴びられるのも推しポイントです。
プールが併設されている会場なので、シャワーの台数も多くて待つこともありません。ウエットスーツを洗ってから帰ることもできます。
こういったレース後のことを考えるのは、初心者だとなかなか難しいかもしれませんが、会場周辺にすべてコンパクトにまとまっている大会は、非常に参加しやすいです。レース選びのときに参考にしてみてください。
チャレンジ企画のススメ
チャレンジ企画の良いところは、「一緒にスタートが切れる」ことだと思っています。私は、他のチャレンジ企画のコーチも担当していますが、リピートしてくださる方も多くいます。
すでにあるチームに入って、ベテランの方にアドバイスをもらうのももちろんいいと思いますが、同じ目線で同じような不安を抱えた仲間とスタートが切れるのはメリットかなと思います。
すでにトライアスロンをやっている人が疑問にも思わないことを、疑問にもったり、不安を抱えているのが初心者の皆さんです。
「こんな質問してもいいのかな」と臆する必要がなく、どんどん聞ける。自分の聞きたかったことを仲間が聞いてくれるということもあります。
そういった環境は、初めて挑戦する際の安心材料になりますよね。
来年デビューを目指している人や、久々にチャレンジする人は、まずどこのレースに出るか決めることをオススメします。春のレースでも今からトレーニングすれば、十分に間に合います。それから、千葉チャレのように秋口のレースまでじっくりトレーニングを積むというのもいいでしょう。
また繰り返しになりますが、一斉にスタートが切れる、チャレンジ企画に参加するのもオススメです。
ぜひ、一緒にトライアスロンを楽しみましょう!
篠崎 友 Yu Shinozaki
ミドル~ロングディスタンスを主戦場に活躍するプロトライアスリート。「モンスタートライアスロンクラブ」代表。大学時代にトライアスロンを始め2年時日本選手権出場、大学4年時に全日本大学選抜トライアスロン個人総合優勝。大学3年時にはトレーニングを兼ねて自転車ロード実業団チームに登録1年で実業団トップカテゴリーに昇格し、最高位は全日本実業団小川村大会7位。大学卒業後は憧れていたIRONMANのあるロングディスタンス・トライアスロンに転向ロード実業団チームに所属しながらショート、ロング、デュアスロンと多方面で活動する。