ENJOY THE TRI supported by SHIMANO
フィナーレを迎えた、千葉チャレ!
トライアスリートの挑戦を応援するシマノの「ENJOY THE TRI」シリーズ第4弾「千葉チャレ!」。30人余りのメンバーたちの多くが10月16日に開催された千葉シティトライアスロンを見事完走し、フィナーレを迎えた。
メンバーそれぞれのチャレンジの中から、スプリント部門でトライアスロンデビューを果たした、まゆさんの「千葉チャレ」リポートをお届けしよう。
文=まゆ
1993年生まれ。学生時代、体育の成績は常に「3」、運動会やマラソン大会を仮病でサボるほどの運動嫌い(運動音痴)だった。2018年、叔父に勧められるがままにロードバイクを購入し、現在まで楽しくロードバイクを乗り続けている。走るのは苦手ながら、千葉チャレでトライアスロンデビューに挑むことに。トライアスロン以外で興味・関心があるのは、ウェルネス、ボディポジティブ、ジェンダー、サスティナブル。▶まゆさんのブログ「Live with balance」はコチラ
「あなたは運動ができません」数字でそう評価されてきた
2022年10月、初めてトライアスロンのレースに出た。
Lumina読者の皆さんには説明するまでもないが、トライアスロンは「スイム、バイク、ラン」の3種目を行う競技である。
一般的な距離は「オリンピックディスタンス(スイム1.5km/バイク40km/ラン10km)」と呼ばれているが、今回わたしが出たのは「スプリント(スイム750m/バイク20km/ラン5km)」という、マラソンでいうところのハーフの距離だ。
ハーフの距離とはいえ、ひとつの競技で3種目をこなす必要があると聞くと、スポーツの中でも過酷な競技をイメージする人もいるだろう。運動神経がいい人、元々身体能力が高い人、学生の時に運動部でガッツリ身体を動かしてきた人だけができるスポーツで、一般人には縁のないスポーツだと。
わたし自身も数か月前までは、トライアスロンなんて自分に最も縁のないスポーツだと思っていた。
理由は明白だ。
元々、運動神経ゼロの運動音痴だったからである。
小学5年生までは剣道と水泳を習っていた。泳ぐのは好きだったが、選手に選ばれたり、特別いい成績を残したことはない。なんとなく親に薦められて始め、なんとなくやめていた。それ以降は社会人になるまで、体育の授業以外での運動経験はゼロである。
学校の体育もいつも「3」という中途半端な成績。やる気と筆記試験の点数が評価された上での「3」である。
事実、体育の先生からは「体育の時間、校庭には一番に来てて、やる気だけはえらい」と言われる始末であった。今考えるとかなり失礼な言い方であるが、他人から見てもわたしは(真面目だが)運動神経がなかったということである。
他の子たちが簡単にやってのけてしまうことを、自分だけが圧倒的にできない。しかも成績として数字で「あなたは運動ができません」と評価される。みじめで、悲しかった。
今だから言えるが、中学生の時のマラソン大会、高校生の時の徒競走を仮病でサボったことがある。性格は割と真面目なほうだったと思うが、なんとしてでも運動を避けたかったわたしは、サボることに対して罪悪感は全く感じなかった。学生時代のわたしにとって、運動は、ゴキブリのような、人生で絶対に出会いたくない存在だったのだ。
「運動」を楽しむきっかけは、ロードバイクだった
そんなわたしだが、社会人になってからはロードバイクを始めた。
大学時代のように毎週末の飲み会もなく、家事をして、時々友だちと遊びに行く社会人生活。「ひとりの時間でできる趣味を見つけたいなあ」と思っていたところ、タイミングよくロードバイク乗りの叔父に誘われ、叔父のロードバイクを借りて○○ライドのようなイベントに参加した。
タイムを競うわけでもなく、子どもから大人まで一緒に走って、美味しいものを食べたり、お花を見に行くという目的のイベント。他人と比べられ、数字で評価されていた学校の体育とは違い、身体を動かすことをただ楽しむという経験は初めてだった。新鮮だった。
ロードバイクに乗っているといっても、弱虫ペダルのような自転車競技ではない。電車では行きづらい場所へ観光に行くとか、カフェに行くといったサイクリングのノリで楽しむタイプだ。
誘われて一度だけ自転車レースに出たことはあるが、ビリから2番目のタイム。今も速くはないが、自分のペースで乗るロードバイクは好きだ。
定期的に「苦手なことに挑戦したくなる」
わたしは一定周期で、苦手なことに挑戦したくなる時期がやってくる。
ロードバイクに乗り始めて4年ほどたち、その時が来た。
「今回は何にしようか」と考えていたところ、ジムでよく会うおじさんをふと思い出した。
「○○マラソン」と書かれたTシャツを着て、いつも1時間ほどランニングマシンで走っている。一目で生粋のランナーであることが分かる。ただ、おじさんをずっと見ていても、わたしには走る魅力が全く分からなかった。考えても分からないなら、自分でやってみようと思った。
走る練習を始めた人の多くはマラソン大会を目標にすると思うが、わたしは全くマラソン大会に興味が持てなかった。走れるようになるために何か目標がほしい。でも、マラソンは嫌だ。
「そういえば、トライアスロンも走るじゃん」
そんな軽い感じでトライアスロンがわたしの目標になった。
42.195kmを走るなんて、今でも考えられない。
思い立って3カ月でトライアスロン・デビュー・・・できるかもしれない
「トライアスロンのレースに出るぞ!」と決めたのが、2022年7月。
調べてみると国内では、海やプールで泳ぐことができる5月から10月がトライアスロンのレースシーズンであることが分かった。わたしがレースに出ようと決めた7月は、正にシーズン真っ盛りだった。
「今からトレーニングを始めたとしても、レースに出られるのは来年だよなぁ・・・」
運動音痴のわたしがたった3か月の自主トレーニングで、10月に開催されるレースに出られるようになるとは想像すら出来なかったので、必然的に来年のレースに出ようと思っていた。
「来年のレースまでモチベーションが保てるのか・・・」という不安もあったが、何月頃に、どこでレースがあるのか知っておこうと思い、とりあえず「トライアスロン レース」でググってみる。
初めてのレースということで、わたしがレース選びで重要視したポイントは、「短い距離の種目“スプリントディスタンス”があり、東京からのアクセスがよいこと」
“2022年大会一覧”という今年開催されるレースが掲載されているページをスクロールしながら、上から順に大会概要をひとつひとつチェックしていくと、良さそうなレースがいくつか見つかった。そのうちのひとつが「千葉シティトライアスロン」である。
今度は「千葉シティトライアスロン」でググってみると、Lumina開催の“千葉シティトライアスロンチャレンジ”のページが目に留まった。
「経験豊富なコーチが3種目を親身になって指導。Luminaスタッフも全力でサポートします」と書かれている。
自主トレーニングだけの3か月では10月のレースに出られるとは到底考えられなかったが、プロのコーチと一緒に練習すれば、わたしでも3か月で完走できるようになれるかもしれないと思えた。
今年のレースで完走したいという思いが強くなり、その日のうちに練習会に申し込んだ。(こういう時の行動力は、自分でも時々驚くほどである)
“土曜の早朝”からプールで泳ぐ。全人類にオススメしたい
私は“千葉シティトライアスロンチャレンジ(通称:千葉チャレ)”で開催された計8回の練習会、すべてに参加した。
練習会に参加していたメンバーは、わたしと同じように初めてレースに出る方から、すでにレースに何度も出られているベテランの方まで。経験、年齢、仕事などバラエティに富んだメンバーが集まっていた。
わたしはメンバーの中でも、泳ぐのも、自転車も、走るのも、やはり遅い。他のメンバーと自分を比べてしまいそうになった時もあったが、「初めてのトライアスロンだから楽しむことを1番に考えて」と言葉をかけてもらったり、篠崎コーチ自身が楽しみながら指導してくれたりしたおかげで、わたしは、わたしのペースでトライアスロンを楽しもうと思うことができた。
練習は毎回「今日も篠崎コーチが考えたメニュー鬼ハード!!絶対キツイ!」と思いながらも、練習が終わった後は「疲れたけど、なんだか楽しかったなあ」と思えたので不思議である。(トライアスロンを好きにさせる魔法を篠崎コーチがみんなにかけているのかもしれない、と思えたほどだ)
千葉チャレの期間中、無料で参加ができた「Lumina朝スイム」にも数回参加。
プールでのスイミングは子どもの頃に習っていたとはいえ、記憶は残っておらず、泳ぎ方は完全に自己流。さらにトライアスロンで泳ぐのは「海」。ほぼ未知の世界である。水泳のコーチに泳ぎ方、トライアスロン特有のスキルを教えてもらえたことは、レースでもとても役に立った。
何よりも、“土曜の早朝”からプールで泳ぐと週末の充実感が上がるので、全人類にオススメしたい。
わたしもそうであったように、右も左も分からないトライアスロン初心者にとって、レースに出ることはかなりハードルが高いはずだ。
千葉チャレに参加して最も良かった点は、分からないことがあれば篠崎コーチ、Luminaスタッフさん、トライアスロンベテランである参加メンバーの皆さんに聞いたら大丈夫! という安心感である。
おかげで、練習会だけではなく、レース当日も安心して臨むことができた。
走っているときに考えること?
トライアスロンの練習を始めて感じたことは、トライアスロンはひたすらに自分自身と競うスポーツだということである。
もちろんプロ選手は違うが、一般人の趣味としてのトライアスロンは、他人と勝敗を競うサッカーや野球と違う。競う相手はいつでも自分自身だ。
よく「長時間バイクに乗ったり、走っている時に何を考えているの?」と聞かれるが、回答に困る。
なぜなら、まったく何も考えていないからだ。
「ただ手足を動かし、前に進もうとする自分の意識」と向き合っているのである。
バイクに乗っている時は「あの人のウエアの色かわいいな」とか、走っている時は「前の人はランナー寄りの足かな、サイクリスト寄りの足かな」とかしょうもないことも考えている。
社会で生きていると、家族、会社の人、友人などの周りのこと考えたり、家事や仕事など、やることに追われたり、意識をしないと自分と向き合う時間がとれない。
ロードバイクに乗ったり、走ったり。トレーニングをする時間は自然と自分と向き合えた気がする。
これからも、ただひたすらに自分と真摯に向き合う人生にするために、トライアスロンを続けてみたい。
スプリントは完走できたので、次はオリンピックディスタンスかな。
次はロングに挑戦しちゃう?
宮古島トライアスロンチャレンジ2023
supported by SHIMANO
参加者募集中!
千葉チャレで51.5㎞に挑戦したメンバーの間でも、「次の目標はミドルか、ロング!」という声が上がる中、「ENJOY THE TRI」シリーズ第5弾《宮古島チャレンジ》がスタート!
来年(2023年)4月16日に開催される全日本トライアスロン宮古島大会などで「初ロング」を目指す人や、来季のミドル~ロング挑戦を視野に「ロング対策のトレーニングを実践して・学びたい!」という人、出場経験はあるけれどイチからロングのトレーニングを学び直したいという人まで、大歓迎!
今回も参加者全員に「宮古島トライアスロンチャレンジ」企画オリジナルのレースウエアをプレゼント! もちろん、Lumina誌面やWEBでもチャレンジの模様をリポートします。
そして、千葉チャレに続き、この「宮チャレ」でも篠崎コーチが指導を担当。自身ロングを主戦場とし、宮古島大会出場経験も豊富なので心強い限り。
募集定員は30名。定員に達し次第、エントリー受付終了となりますので、お申込みはお早めに!
★無料説明会(オンライン)は2022年12月26日(月)19:30~開催
※後日、動画での視聴も可能です。