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来期に向けて!ロングレース対策 中長期トレーニング計画の立て方

投稿日:2024年8月19日 更新日:


ルミナ編集部

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アミノバイタルセミナー

2023年佐渡国際トライアスロン ©Kenta Onoguchi

アミノバイタル 秋口のロング対策セミナー 中期的トレーニングの組み立て方。

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ロングレースを成功に導くトレーニング計画

9月に行われる佐渡国際トライアスロン他、アイアンマン・ジャパンみなみ北海道や海外のアイアンマンへの出場を予定している人のための「中期的トレーニングの組み立て方」セミナーが6月に開催された。

オリンピアンである細田雄一さんは、実際に佐渡Aタイプに出場するために立てている計画を例にトレーニング方法や補給の仕方を含めたプログラムの立て方をアドバイス。

また、アイアンマン世界選手権出場経験もある、まごちゃんこと孫崎虹奈さんは、実際に1カ月のプログラムを忙しいエイジグルーパーでも実践しやすいように具体的な例を挙げて紹介してくれた。

※6月に開催し、9月の佐渡Aタイプを目指す内容となっていますが、ご自身の目標レースを「佐渡A」に当てはめて参考にしてみてください

細田雄一 Yuichi Hosoda

51.5kmを主戦場に活躍してきたベテラン・エリートトライアスリート。2000年代からエリートレースを転戦し、2010年アジア競技大会(中国・広州)で金メダル、2012年ロンドン・オリンピック出場、日本選手権2勝など華々しい戦績を残してきた。現在は後進の指導にあたりつつ、自身はミドル~ロングに挑戦中。昨年は宮古島大会に初出場・完走を果たしている。1984年、徳島県出身。

孫崎虹奈

■孫崎虹奈
 Nijina Magosaki

ジュニア時代からエリートレースで活躍し、大学時代には日本選手権にも出場。卒業後は3カ年でアイアンマン世界選手権(KONA)出場を目指す 「KONA チャレンジ」にサポートスタッフ兼任メンバーとして参加し、2019 年アイアンマン台湾で女子総合優勝。2023年10月にはKONAに初出場・完走を果たしている。現在はフリーのコーチ、大会MCとして多方面で活躍しており、昨年は宮古島大会に初出場、女子総合7位で完走している。

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2023年佐渡国際トライアスロン ©Kenta Onoguchi

メニューとプログラムの違い

孫崎虹奈さん(以下まご) まずは今回の大きなテーマである中期的なトレーニングプログラムを組むにあたり、トレーニングの「メニュー」と「プログラム」の違いを考えていきたいと思います。

大人になってからトライアスロンをはじめた人も多いと思うので、メニューとプログラムを混同してしまっている人も多いと思いますので、その違いを教えてもらえますか?

細田雄一さん(以下細田毎日の食事に例えると、1カ月の献立がプログラム、1回1回の食事内容がメニューという感じです。1日3食、毎日カレーを食べるのか料理を変えるのか、と考えるとやはり毎日違うものを食べていますよね。もっと細かく言うと、お昼はカレーだったから、夕飯はそれ以外にしよう、とか。

まご なるほど分かりやすいですね!

細田 たとえば毎日ジョグをしている場合でも、「今日は身体が軽いからインターバルしようかな」「昨日調子が良かったから今日もインターバルしよう」また次の日も……とその日の気分によってやっていると、計画性がなくなってしまいます。そこであらかじめプログラムという形で計画を立てておくことが大事なんです。

プログラムは週単位でも構いません。もっと言うと1日でもプログラムといってもいいと思っています。

スイムの場合を例にすると、ウォーミングアップ、ドリルをやって、メインをやって、その後スピードトレーニング等の刺激入れをする。1個ずつはメニューですけど、これを足すとプログラムと言えます。

それだとちょっと細かいという場合はメニューは1日単位だとして、プログラムは1週間とか、1カ月、2カ月、3カ月の周期で考えます。

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大枠は1年以上の長期スパンで決める

まご 雄一さんがオリンピック目指していたときはどんなプログラムだったのですか?

細田 4年後の本番に向けてやるわけですから、長期に渡って計画を立てていました。

目標タイムや世界ランキングの順位などフルタイムでトレーニングをしていたので食事、フィジカル、技術と細分化すると数えきれないほど多岐に渡っていました。

まご こだわりのポイントはありますか?

細田 追い込むときと追い込まないときのメリハリですかね。たとえばジョグで欲張って長い距離を走ったりすると、振り返ったときにやり過ぎていたな、高強度が足りなかったな、と感じることがあります。

何より、ケガなく体調を崩さず練習を続けることが大事なので、現役時代はコーチとトレーナーさんと相談しながら進めていました。

まご なるほど、プログラムを作ったうえで、細かいメニューを作っていく、というイメージですね。誰かに言われたメニューだったり、SNS等で見て真似するのもいいけれど、自分の中でプログラムをしっかり作っていくことが大事ですよね。

細田 今回は、佐渡Aタイプに向けて中期的なトレーニング計画の立て方というテーマですが、前提としてその前後だけではなくて、1年くらいのスパンで計画していくことをオススメします。

細田さんプログラム

細田さん年間プログラム

私の場合、2024年はまず4月の宮古島トライアスロンが前半のメインレースでした。この場合は、メインレースから逆算して3月、2月、1月と考えていくとイイと思います。

ただ、お仕事のスケジュールなどもあると思います。1カ月先の仕事までは分かるけど、2カ月先は分からないという人もいますよね。だから、まずはざっくり期分けをしていきましょう。

短期・中期・長期で枠を決めて、準備期、ベース期、強化期、調整(テーパー)、レース期と期間を決めていきます。そのときに、2024年の1月からではなくて、2023年の10月くらいから1年を通じてやることで継続性が出てきます。

その中で大会に向けて、途中途中でポイントとなる練習をやっていきます。俯瞰の視点というのも重要です。

このくらいの長いスパンで考えると、今日1日無理しようという気にはならないですよね。

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自分の予定が分かる範囲内で計画するとストレスなし

まご 期ごとにざっくりしたテーマを設けて、その期の中で何をするかを考えていく感じでしょうか。細かいプログラム、メニューは月ごとに計画するのが作りやすいですか?

細田 私の場合は2カ月くらいがいいですね。2カ月くらい先までは予定が読みやすいので。予定が立てられる期間でプログラムを立てるのが気持ちがいいかなと思います。

なぜならば、プログラムを立てたのに急に出張が入ってしまう場合もあると思うので、それで予定通り消化できないことに焦ってしまう人もいると思うんです。

それであれば1週間のプログラムを立てる、2週間先まで分かれば2週間と短い期間でもいい。急な仕事が入った場合は、その部分は代用して、メニュー自体を入れ替えてもいいと思います。臨機応変さって大事なんですよね。

まご なるほど、自分で把握できる範囲で作って、実行していくことが大事なんですね。プログラムを組む際の注意点があれば教えてください。

細田 注意点というか、こだわりポイントは、目的を忘れないことですね。というのは、春のレース期にマウンテンバイクのレースを入れたりしているのですが、ここでのターゲットは、あくまでも宮古島だよ、そこに向けた期間だよ、というのを決して忘れないことです。

だからこのときのマウンテンバイク大会で、思いっきりハードにレースをすることはありません。目標とする大会に向けた強化のためというのをきちんと理解しておきます。

まご 宮古島まではプログラムどおりにいけましたか?

細田 行けたかな、と思いますね。

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佐渡Aタイプに向けた
プログラム&メニュー

まご さて、では佐渡Aに向けた内容を教えてください。

細田 まずは目的、目標を明確にしておき、3種目のタイム目標も立てておきます。こちらの表を見ながら少し説明していきます。

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たとえば、火曜日のイージースイム。海でやろうと思っていたのですが天候が悪かったので、ショートジョグ30分に変更しました。

マーカー部分(色付きのメニュー)のトレーニングは大事なポイントで、それ以外は変更してもOKな部分です。

色がついているところは2023年の10月から、2025年1月のフルマラソンまでのスパンの中で、強化期の部分を緑色のマーカーで記してみました。

選手のときからそうですけど、ポイントになる練習って週に1回か、2回くらいしか入れないんです。

そこに向けて、前後の練習は調整していくし、優先度っていうのも低いです。低いって言うのは語弊があるけれど、大事にしているポイント練習が緑色の部分。

ここに関しては、強度も上がってくるので、バイク5時間というところは有酸素として80%の強度で行います。これが同じ5時間でもイージーだと全く違う内容になりますよね。この違いがメニューの違いということになります。

まご 1週間の中でのポイントは少ないけれど、それ前後で調整するのが雄一さん流なんですね。

細田 そうですね、その代わりそのポイント練習は結構集中してやります。ロングはこの方法のほうがいいのかなって思いますね。

やっぱりレースと同じ時間動かないと対応できないというのを宮古島でも感じましたし、自分の体質的に長い距離がそんなに得意な体質ではないので、私にとっては長い距離をやるというのが重要で、スピード練習というのがほぼほぼないですね。

最後の調整のところとか、本当にインターバルとか流しとかそういったところで十分かな、キープくらいでいいかなと思っています。

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週1回はレースと同時間バイクに乗る

まご メニューのルールはありますか?

細田 佐渡でのバイク(レース時間)は、5時間から5時間半くらいじゃないかなって狙いを定めています。ランは3時間半くらいだろうというのがイメージで、それでメニューを作っています。

まご ターゲットとするメニューに対しては、競技時間に対応できるような時間でのメニューを作っているということですね。

細田 そうですね。そもそも今週(6/17~23)のバイクのポイント5時間と、ロングライドの場合の5時間って距離が全然変わってくる。

面白いことに、3月にやった実験でポイント練習でもロングライドでも使うカロリーはあまり変わらないことが分かりました。

ロングライドで5時間ゆっくり乗るメニューのときは、あまり疲労はたまらないので、ここでしっかり補給の訓練をしておくのもいいですね。

練習で補給の訓練をしておくと、本番でしっかり吸収できる、糖質代謝の対策にもなるので、ゆっくり長く乗るときは補給戦略を練るのもオススメです。

同じ5時間ランドでも目的をしっかり明確にすることで、内容は全く違うものになります。

まご リカバリーはありますけど、OFFがないですよね。

細田 それにあたるのは、リカバリーって書いているところかな、まぁ適当なんですが(笑)。

「適当でいいの?」と思われるかもしれませんが、ポイントは先ほどお話ししたように、色付きの部分です。目安として1週間の目標時間をしっかりクリアできればいいと思っています。

スイム3時間バイク6時間ラン4時間っていう週があってもいいと思うんですけど、逆にスイム6時間バイク10時間ラン8時間っていう週はつくっちゃいけないと思っていて。

時間や強度などハードにして、尖らせた山を作るとその後ガツンと下がってしまうので、そういう意味でもリカバリーのところで入れている30分ジョグは回復の意味合いです。

まご 今はプログラムの指標を時間で出してもらっていますけどスイム1時間とか。その1時間の中で何をやるかっていうのがメニューになるってことですか? プログラムはざっくりだけど、1週間前にメニューを組み立てていくっていうイメージでしょうか?

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2023年佐渡国際トライアスロン ©Kenta Onoguchi

細田 そうです、私の場合は完全に予定が読める2週間先まではメニューを作る感じです。1クールが3日トレーニング、1日リカバリーとうリズムで、次のクールで内容を変えていきます。

ロングなのでスイムのハードは入れないけれど、スイム300mハード+100mレースペース、これを7セット、1分15秒サークルで有酸素の一番きついところでやります。オリンピックを目指している頃だと、1分5~6秒サークルくらいのペースでしたけど、今だとこらくらいですね。

バイクのメニューだと、たとえば10秒ハードで50秒イージーとかこれを5分繰り返してとか。

ランの1時間のペース走は、3分50秒から4分くらいです。もっと速く走れるけど、有酸素を越えてくると体質的には、エネルギーをガンガン燃やして走る体質だと思っているので、なるべくそういう走りをしないほうがロング向きに変化してきたなという感じはあります。

まご あくまで、ロングに向けたトレーニングなので、有酸素レベルか少し上で粘っていくメニューをおよそ1時間の中に入れていく。2時間ジョグのときはゆっくり、自分の身体の中のエネルギーを燃焼していくっていう身体づくりをしていくって感じですね。

トレーニング3、レスト1のリズムで
身体が順応していく

まご ちなみに強化期とベース期の違いってありますか?

細田 強度ですね。

まご 1時間の中でも強度が変わってくる、と?

細田 そうですね、でもそこまでじゃないかな。強化期のイージースイムとベース期のイージースイムの強度がそこまで変わるかって言われれば、そんなに変わらないです。ポイントになっているところは強度が変わるかな。

あとは、ベース期のほうが量は増えますね。明らかに時間が長いですが強度は低いので、どちらが疲れるかって言うと強化期のほうが疲労度は高いです。

まご 強度と実感は違いますもんね。

ロングをやる上で、時間を意識されている人が多いという印象があって、先ほど雄一さんがおしゃったように、バイクが6時間かかる人は6時間以上乗る人がいらっしゃると思うんですけど、強化期とベース期をちゃんと分けることで、トレーニング強度が上がるってことを理解していない人もいる。

ベースをしっかり作ったうえで強化をしていくっていうイメージをもってほしいですね。

まさしく、佐渡に出らる方って雄一さんと同じようにしている人も多いと思うので、この週でこういうことをしたらいいよっていうアドバイスがあれば、響くかなって思うのですが、そのあたりいかがですか?

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細田 人間の身体ってストレスに慣れるようにできているので、その期間は21日間って言われています。だいたい3週間くらいで順応します。

量は変えないで、1~3週目でビルドアップ的に強度を上げていって、その後1週休むというリズムもやっていました。

これを繰り返すと順応するので、頑張り度、努力度は変わらないけど、身体のレベルだけがどんどん上がっていくんですよね。

そこで4週目も上げようとすると疲労回復が追い付かなくて、強度をどんどん上げてていくのはいいけれど、今度はコンディションがどんどん下がっていく。

佐渡Aタイプとか、アイアンマンに挑戦する人は、昨日・今日トライアスロンを始めた方ではないと思うんですよね。3~5年は競技歴がある方だと思うので、そのまま細田のプログラムを真似するのではなくて、仕事との兼ね合いで調整してください。1クール3週は長いから、2週やって1週落とすっていうリズムでもいいし、それで順応させていきましょう。

まご せっかくトレーニングしてもケガをしたりしたらもったいないし、目に見えるのは分かりやすいと思うので、こういった計画を立てるのは大事ですよね。

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細田 6月は、ターゲットの佐渡Aタイプまでカウントダウンは始まっていてあと3カ月。

中期的というと強化期では2ターン目です。メニューを見ながら、年間計画(プログラム)も見て、この後何があるかチェックする。

1週間の中でもさらに細分化して、当日の天候なども考慮するなど多角的に考えることが重要になります。

ロングの場合長い調整期があるといいと思います。現役のときは、レース3日前までは調子が良かったのに当日悪いこともありました。

レースの前の調整期をしっかり長めにとるようにすることで、今はほとんどなくなりました。以前はメインレース3週前のレースも狙っていったけど、すべてマックスやるとポキっと折れちゃいますから。

レース2日前に3種目調整で失敗なし!

まご レースウィークにどんなトレーニングをするか、9月1日のレースを逆算してポイントのメニューなどありますか?

細田 レースの2日前は、ぜひ3種目の確認をやっていただきたい!

「レースの2日前に?」と思うかもしれませんが、ペースはイージーでいいのでバイク、ラン、スイム1時間くらい。暑かったらもっと短くてもいい。

レースには3つの「さか」があって、「上り坂」「下り坂」「まさか」これは受け売りなんですけど、実際にこの「まさか」があるんです。

レースの2日前というのが大事で、前日だとトライブルを解決する時間がなかったりするんですよ。たとえば、タイヤに何かあったりとかウエットスーツが破れていたりとか、せっかく準備をしたのに何かあるのが「まさか」なので。ここまでトレーニングをしてきて、最後にウエットスーツが破れていたなんて、残念過ぎる。

まご そうですよね。

細田 すべて台無しになってしまう「まさか」があるので。自分自身も若いころ何度も経験して、何度もはよくないんですけど(笑)。

順番にもこだわりがあって、スイム、バイク、ランの順番でやりたいと思うんですけど、ぜひ、バイク、ラン、スイムの順にやってください。

スイムからやってしまうと、ウエットスーツを炎天下に置いておくことになり、風で飛んでなくなってしまうかもしれないし、海で泳いだ後に海水で濡れた身体のままバイクに乗るような、ブリック練習のような感覚がいいというのもあるかもしれませんが、海水がサビの原因になりやすい。

バイクは1時間以内で機材チェックのつもりで、変速や充電のチェック、ワイヤーのチェック。ランも調子の確認もありますが、ランシューズの紐の確認などを頭に入れておきます。

出発前にするのはもちろんですが、移動でどうなっているのか分からないので。ウエットスーツもできれば乾ききった状態でスタートしたいですからね。

もし、ウエットスーツが破れてしまっていたり、バイクに機材トラブルがあってもブースで買うことができます。土曜日(前日)の夕方だとブーズも閉まってしまっているので、手に入らないことが多いので、2日前がいいのかなと思います。

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レース10日~2週間前に
ロングのレースペースで51.5㎞の距離を実践

まご  ベース期に、「51.5㎞をレースペース」とありますが、Aタイプの強度で51.5㎞をやるということですか?

細田 そうです。

まご そうなんですね! 私はやったことないです。

細田 10日前なら疲労が残らないと思います。Aタイプのレースペースで、51.5㎞なので3時間程度で終わります。

海(プール)で泳いでバイク、ランをこの期間にやっておく。ここでレースで出せるであろうペースを確認しておけます。暑熱の意味も兼ねて。

そこまでトレーニングが詰めていないなという方は、2~3週間前にレースを入れたり、クラブの練習会に参加してみるのもいいと思います。

短い距離で実戦的なトレーニングをしてみて、ペースを作るのはいいかなと思いますね。

まご 10日前だとお仕事もあって平日なかなか動けないよっていう方も多いと思うので、そうであれば、2週間前の土日あたりにOWやアクアスロンの大会に出たり、調整できるレースに出るのもいいのかもしれませんね。

細田 そうですね、ただレースだとどうしても強度が上がっちゃうので、レースに出る場合は3週前かなとは思いますね。Aタイプのレースペースよりも絶対ペースは上がっちゃうので。

まご そこで、ちゃんと抑えられればいいですけど、強度が上がっちゃうと疲労が残ったり、ケガのリスクがあったりしますもんね。

細田 楽しく出るのはいいです。せっかくのシーズン中なので、レースにたくさん出るのはいいと思います。

レース前はリカバリーを多めに入れていますね。私の場合は、15日前のランニング2時間以降の2週間前からはほぼ何もやらない感じにしています。

まご 意外とこの辺やっちゃういますよね。

細田 やらなくていいんですけど、やらなすぎると不安になっちゃうので。実戦トレーニングをやっているということで自信になると思います。

完走目的の場合の3カ月前にやるべきこと

まご 雄一さんのプログラムですとちょっと強度高めかなと思うので、完走目的の方の場合に6月(メインレース3カ月前)にやるべきことをまごちゃん流にまとめました。

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私の場合も、距離よりも時間で考えています。

お仕事をしていると、日ごとにプログラムを組むのが難しかったりもするので、私はウィークごとに組んでいて、1週目はスイムは3時間、バイクは7時間、週2回はローラーで1時間、トータル1週間で180~220㎞、平日は30分コツコツ走る、休日に1時間から1.5時間のジョグをしてみてください。

これは6月今の時期にやってほしい内容(※自身のレース3カ月前の1カ月と置き換えてみてください)です。

出張や残業で時間が取れない場合でも、1週間の中で7時間やるっていう目標をもって1週間で消化するスタイルでやるとストレスなくできます。

あとは、ケアが足りていないアスリートが多く見受けられるので、ケアの時間もしっかり取れるようにしています。

ロングをやるってなったときは、1週間15時間くらいは練習しておいたほうがいいと思うので15時間から18時間で組んでいます。

細田 まごちゃんも休日に5時間ライドを入れていますが、やはり、バイク5時間前後のライドっていうのは大事ですよね。

まご そうですね。お尻をサドルに着ける時間を長くするのが大事。バイクでランでの動きが変わってくると思っているので、バイクをいかに上手に乗るかでランの走りが変わってきます。できれば1週間のうち絶対どこかで5時間以上乗るっていうのをやってもらえれば、楽しく乗れると思って入れています。

細田 そう思います。ロングをやっていて思ったのは、バイクがしっかり乗れていたらランニングも足が動く。

バイクで終わってしまっていたら、足とか腰とか首とか、走り始めて痛くなる。完走というのを考えると、毎日1時間ずつよりも1日ロングライドを入れたほうがいいですよね。

まごちゃんのプログラム、めちゃめちゃ勉強になります!

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ケアもプログラムにしっかり組み込むこと

まご  「ケアはストレッチ?」という質問が来ていますが、ストレッチはケアではないと思っています。

ストレッチは歯ブラシのような感じというか、そのために時間を作ると義務になってしまうので、どれだけ「ながら」でできるかだと思ったいます。

なのでケアの中に含むのは整体に行って身体を整えたりとか、オイルマッサージに行ったりとか、身体を整えるためのケアの時間を作ってもらいたい。

ひとりでストレッチをするのが難しい場合は、街中にストレッチをしてくれるお店もあるので、人に整えてもらう時間もとても大事だと思っているので、そこに1時間とか2時間割いてもらえればいいと思っています。

細田 自分もケアは行っていました。選手のときは週に1回はやっていて、合宿や海外遠征にもトレーナーの方に来ていただいていました。

まご 背中、腰、お尻はトライアスロンでも使う部位ですが、自分ではできないのでやってもらうのはいいですよね。

1時間でも他人に身体を見てもらうと、自分で気づけないことが分かるので、ケガのリスクが減ったり、「あ、違った使い方をしていた」という気付きになります。

練習をいっぱいやるんだったら、少し時間をケアに割いてもらったほうが自分のためになると思います。

皆さん、試合前やケガをした後にケアする人が多いですが、日常的に行うことが大切です。そのため、身体のメンテナンスもプログラムに入れました。

私は、スポーツアロママッサージの資格をもっているので、アロママッサージに月に1~2回、接骨院に行ったり。先生との相性もあるし、通いやすさというのも大事なので、最初は気軽に行ける場所に行ってみて、自分にマッチする場所を探すといいでしょう。

私は鍼が苦手なのですが、これもいろいろなところに行って分かったことです。

細田 そう思います。いろいろ試してみるのがいいですね。とにもかくにもトレーニングは継続が重要なので、継続するために休むことはとても大切です。

そのために積極的なケアを取り入れていくのも、プログラムとしては大事な要素ですね。

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