
ニナー選手がIM70.3ジーロング(プロ5位で世界選出場決定)で実戦投入した新型トリニティ。国内でも今後シェアを拡大していきそうだ
ニナー賢治とふたつの武器。
GIANT
Trinity&Propel
アイアンマン70.3からWTCS横浜、そしてT100へ。
世界の頂点に挑み続ける日本代表のエースが信頼を寄せる、ジャイアント最速の2台
写真=小野口健太
Photographs by Kenta Onoguchi
オーストラリア人の父と日本人の母をもつトップトライアスリート。日本代表として東京・パリ2大会連続でオリンピックに出場。今季はロスに向けた世界転戦に加えIRONMAN70.3やT100などミドルのプロシリーズ参戦で注目を集めている。NTT東日本・NTT西日本所属。
■標準価格:748,000円(税込・以下同) ■カラー:カーボン・クローム ■付属品:フォーク、ハンドルバー&ステム、シートポスト、トップチューブストレージ、ハイドレーションキット、コンピューターマウント ★完成車1,705,000円
写真はニナー選手仕様。ホイールはCADEXのAero 4-Spoke(前)/ Max Aero Disc(後)Tubeless Disc-Brake Wheelsystemをアッセンブル
日本勢初T100参戦に新型「トリニティ」を
ロス五輪を見据えた世界転戦に加え、アイアンマン70.3や日本勢初となるT100への挑戦でさらなる現状打破を狙う今季のニナー賢治選手。バイクについても新たにジャイアント・サポートライダーの一員となり、新型トリニティ&プロペルを駆ることになった。
3月には70.3の2戦目となるジーロング大会でプロ5位に入り、世界選への出場権を獲得。この大会で初めて実戦投入したトライアスロンバイク「トリニティ」については、実戦使用を経て、その良さを実感している。
「トライアスロンバイクとしての速さだけじゃなく、快適で乗り心地が良いのが特徴。この2月末から乗り始めたばかりで、まだ完全なポジションは出せてないと思うので、逆に言えば今後もっとフィーリングやパフォーマンスは良くなるだろうと期待しています」。
グループブランド「カデックス」のホイールとの相性の良さにも太鼓判を押す。「フロントは4スポークのバトン、リアはディスクホイールを組み合わせていますが、横方向や斜めからの風を受けた時でも安定している点が素晴らしい。普通、DHポジションを取っていると、安定したポジションをキープすること自体が難しいですが、トリニティとカデックスホイールの組み合わせだと、それがカンタン。
トライアスロンバイク用としては、特に『速くて・軽い』カデックスのディスクホイールはベストバイだと思いますよ」。

今季初戦アブダビに続きプロペルを駆って参戦したWTCS横浜。その安定感ある速さを頼りに、雨風強まる中でも臆せず先頭集団でレースを展開
速くて、安心感が違うエアロロード「プロペル」
WTCSなど51.5㎞以下のドラフティングレースではエアロロード「プロペル」を駆るニナー選手。その特徴を一言で表すなら「ロードクラシックバイクとエアロバイクの両方の性能を兼ね備えたモデル」という印象で、「速さだけじゃない、安心感」が特徴だと語る。
「たとえばコーナリングの際、スピーディーかつ安全に曲がれる、その安心感が違いますね」。当初はMサイズを選択していたが、先輩ジャイアントライダーでもあるフランス代表のピエール・ル・コー(※ニナー選手と身長もほぼ同じ175㎝前後)のアドバイスもあって、試しにSサイズに乗ってみたところ、よりコーナリングなどのコントロールがしやすくなり、エアロポジションも出しやすくなったという。

WTCS横浜エリートレース翌日には大会EXPOそばの象の鼻テラスでニナー選手と村上晃史コーチのトークイベントが開催され、ニナー選手使用のPROPELとTRINITYも展示された
「小さめのフレームで、130㎜の長めのステムを使うことで、より低いエアロポジションを出せました。51.5㎞の戦いの中でも有利に働き、快適に走れて満足しています。
ただ、自分が戦っているフィールド(World Triathlon)では競技ルールによってDHバーが禁止されており、その中でエアロポジションを出すためという意味でもあるので、私ぐらいの身長だと、一般的に推奨されているMサイズのほうが合っているのかもしれませんね」。
■標準価格:550,000円~583,000円
★完成車1,100,000円~1.430,000円
写真はシマノ・デュラエースDi2 仕様の完成車Propel Advanced SL 0