ユーザー目線のトライウエアづくりを体現すべく結成されたTeam PI。ブランドアンバサダーでもある大西勇輝さん、北川麻利奈さんのアドバイスのもと、メンバー達は佐渡国際トライアスロンでミドル・ロングデビューを果たした
Pearl Izumiアンバサダー北川麻利奈さんが教える「ミドルデビューに必要なトレーニング」
仕事や家庭生活で時間のないエイジグルーパーでも、無理なく51.5kmからミドルディスタンスへステップアップするには、どのようにしてトレーニングをバージョンアップしていけばいいのか? そのコツを、ふたりのブランドアンバサダーに訊いたスペシャルコンテンツの後編。
(>>>前編 #07大西勇輝さんが教える「ミドルデビューに必要なトレーニング」を読む)
北川麻利奈さん
水球選手として活躍した後、大手企業や出版社、外資系IT企業でビジネスパーソンとしてキャリアを積む。現在はフリーランスのPR、編集・ライターとして活動している。トライアスリートとしては、その泳力を活かして日本選手権など51.5kmを中心にレースに出場、2016年のホノルルトライアスロンでは日本人選手として初優勝を果たしている。
Q1 51.5km→ミドルデビューを目指すとき、まず何が必要ですか?
A 「なりたい自分」から逆算してトレーニングの質を変える。
私自身、佐渡大会以前はオリンピックディスタンス(51.5km =OD)にしか出場したことがなかったので、ミドルデビューにあたり自分がこれまで積んできた練習の質と量を見直すことから始めました。
見直す視点としては、これまで練習内容に目的をもって取り組んでいたので、その練習をこなせばどんな自分になれるかが理解できていたことから、ミドルに挑戦するにあたっての「なりたい自分」から逆算してトレーニングの質を変えていくことにしました。
もし今、練習の目的を設定、もしくは理解せずに練習を積んでいるのであれば、まずはここから変えていくことが大事だと考えます。
それぞれの種目においての課題設定から始め、足りないものを補うメニュー、良いところを伸ばすメニューの内容を理解した上で取り組むと、全然成果が違います。
プロ選手にはコーチが付いていますが、周りの社会人で速いトライアスリートを見ていると、「自分を熟知している→自分に合ったメニューを設定できる→追い込める集中力がある→振返りと体調管理」というループが強さなのではないかと思います。
私のこれまでのトレーニングをわかりやすく表現すると、高強度×短時間×多種目(1日あたりに取り組む種目数)。ミドルはODの倍の距離なので、単純にトレーニング強度を落として1種目あたりの時間を増やすという考え方もあるかもしれませんが、今やミドルもスピード戦。ただ完走するだけであればそれでも良かったのですが、ある程度のスピードを求めていたこともあり、これまでの高強度×短時間×多種目(1日あたりに取り組む種目数)も継続をしながら、中弱強度×長時間の練習も取り入れました。
Q2 ミドルデビューに向けて取り組んでおきたいトレーニングメニューを教えてください
A 平日ローラー代でスキルアップ。週末実走ではテーマを明確に
まず、スイムに費やす時間と体力が多かったので、思い切ってスイムの回数を減らし、その分徹底的にフォーム重視に変えました。
目標は、バイク・ランに備えて体力を使わずにテンポ良く泳ぎきること。楽に進むフォームを身につければスイムのスキルアップになり、もちろんスピードも出るようになるので、こういった裏目標も考えていました。
バイクは平日の仕事の合間にローラー台に乗る回数を増やしました。バイクはやればやるほど強くなると実感していたところだったので、基本的な狙いはペダリングスキルを向上させること、あとはバイクに乗れる身体づくりをひたすら繰り返していました。
もちろん、闇雲にこぎ続けるのではなく、信頼する選手にメニューを組んでもらい心拍数で強度を管理しながら実践していましたが、パワーメーターをつけていらっしゃる方は、教える側もメニューを組みやすいそうなので、オンラインコーチングを依頼するのはとても効率的なのでオススメです。
週末はなるべく実走に時間を割き、「中強度で長く乗る日」「高強度で短い距離を乗る日」というように、目的によって組み合わせを変えるといいと思います。
ランは30kmLSDというような練習ももちろん良いですが、できればこういった練習はオフシーズンの間に積み上げ、シーズン中はバイク後のブリックランでスピードを上げながら走り込むのが良いと感じました。
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