京菓子の餡を味わう　アスリートの羊羹「anpower（アンパワー）」

千寿せんべいでおなじみの「京菓子處　鼓月」がエンデュランススポーツ向けに開発した特製羊羹（ようかん）「anpower」。トライアスリートの立場からこの製品を考案し、開発にも全面的に携わった同社の４代目社長・中西英貴さんにお話をうかがった。

トライアスリート目線でおいしい補給食がほしかった

anpowerは京菓子處鼓月が開発したスポーツ向けの特製羊羹。その誕生の背景には、自らもトライアスロンを趣味として楽しむ中西英貴社長のある想いがあった。

「補給食は、スポーツに必要な成分やエネルギーさえ摂れればよい、というものが多く、おいしくない。だったら自分の会社でおいしい補給食を作ってみようと思い立ったのです」

３年前、開発がスタート。「最初は弊社の看板商品『千寿せんべい』タイプのバーとかいろいろ試した結果、スポーツ中に食べるには消化吸収の良い脂質が少ないものがふさわしいということで、羊羹に落ち着きました」

餡（あん）は京菓子でもポピュラーな材料だが、鼓月では１００％自社で生産している。「鼓月が出す商品ですから、おいしいのは当たり前。もちろんanpowerにも上生菓子で使うのと同じ上質な餡を使っています」

その上で、スポーツに必要な成分を配合。中でも抗酸化作用でトレーニングやレースでのダメージからの速やかなリカバーを促すポリフェノールや、運動時のエネルギー源となる必須アミノ酸（BCAA）、発汗で失われる必須ミネラル、ナトリウムを配合することでエネルギーサイクルを考え、トライアスロンのような持久系スポーツにふさわしい補給食を目指した。

運動中の食べやすさや食感にもこだわり

開発で苦労したことのひとつはパッケージ。食品の品質保持において重要な要素だが、スポーツ向けの製品の場合、運動中の食べやすさも求められる。中西社長が目指したのは、自転車に乗りながら片手でパッケージを開封して食べられ、持ち運びしやすい適度なサイズのパッケージづくりだった。

「食べやすさと引き替えに品質や安全性を犠牲にするわけにはいきませんから、パッケージの形状や素材、切り口のデザインなどは何度も試行錯誤を繰り返して今の形になりました」もうひとつこだわったのが羊羹の硬さと食感。適度な歯ごたえを感じられるようにした。

「トライアスロンは長時間動き続けるので、途中でお腹が空いてきます。適度にかみ応えがあるものを口にすると満足感が得られます。この硬さなら、パッケージを最後まで開封しなくても口で吸いながら押し出して食べられます」鼓月の研究所スタッフと意見を交わし、トライアスロン仲間の意見も取り入れながらようやく完成したanpower。

優しい甘さでほんのりと塩味の効いた特製羊羹は、伝統的な塩羊羹の味わいだ。運動中の補給でおいしいものを口にすることで感じられる小さな幸せは、必ずやパフォーマンスアップにつながるだろう。

「中身もパッケージもさらに進化させていきたい」

さらに、今後の展開について、中西社長は次のように語る。「anpowerの違うフレーバーのものを作るとか、羊羹とは違うタイプの補給食を考えるというアイデアもありますが、まずはanpowerを今より進化させたいと思っています。多くの方に食べていただいて、さらに創意工夫を重ね、パッケージも羊羹も改善を重ねていきたいです」

anpower（アンパワー）

たんぱく質の豊富な小豆の力に加え、ポリフェノールを低分子化し、吸収率を高めた「高吸収型ポリフェノール」100mgと必須アミノ酸（BCAA）を配合。京菓子の老舗だからこそ実現できた味で、おいしく運動中のエネルギー補給ができる羊羹。

1箱（5本入）から購入可能
価格：1本あたり140円（税抜）
内容量：200g（40g × 5本）
エネルギー97kca（l 1本あたり）
アミノ酸828mg配合
※表示値は目安

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京菓子處 鼓月

昭和20年（1945年）創業。伝統の京菓子文化を大切にしながらも、かつて和菓子では使われなかったバターやクリームなど洋菓子の素材をいち早く取り入れ、「華」や「千寿せんべい」など既成概念にとらわれない新たな京菓子を創造してきた。自社研究所をもち、「anpower」をはじめ時代のニーズにこたえる新しい京菓子の開発を続けている。京都洋菓子工房KINEEL・京菓子処洛心館を含め国内67店舗、海外にも２店舗を展開している（2019年7月時点）。

鼓月公式WEBサイト
https://www.kogetsu.com/
anpower公式WEBサイト
https://anpower.jp/

◎問い合わせ 京菓子處　鼓月　TEL 0120-122-262（月～土 午前９時～午後５時）