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「問題点を発見しただけで解決した気になってない?」第4回KONAチャレフィードバックMTGルポ②

投稿日:2019年4月25日 更新日:


ルミナ編集部

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課題を発見しただけで「やった気」になっていないか

11月4日に行われた、3回目のKONAチャレメンバーのフィードバック・ミーティングの続きから。

須田 光さん
西オーストラリアで自己ベスト更新も
スロット獲得にはさらに20分短縮が必要

©Kenichi Nakashima

須田さんは大学時代にトライアスロンを始め、社会人になってからも仕事環境の変化などに応じてマイペースで続けてきたが、10年前から本格的にロングディスタンスに取り組んでいる。
※須田さんのインタビューはこちら「KONAチャレ公式サイトより」

【自己評価】
2018年12月 アイアンマン西オーストラリア 
10:11:32(須田さんのレースレビューはこちら
スイム:1:08:15(平均ペース1分42秒/100m)
バイク:5:25:52(平均ペース33.14㎞/h 平均パワー171W)
ラン:3:31:19(平均ペース5分00秒/㎞)2018年は皆生トライアスロンとアイアンマン西オーストラリアに出場。課題克服に取り組みながらトレーニングした結果、西オーストラリアでは目標タイム10:15を上回る10:11:32でフィニッシュできた。2017年アイアンマンフランクフルトの10:43:37を大幅に更新する自己ベスト。以前は土曜日にバイク、日曜に30㎞走を行っていたが、一昨年のアイアンマンフランクフルトでは30㎞からペースダウンして3時間39分。この反省を踏まえ今回はHIT(高強度トレーニング)を取り入れたところ走力が向上した。ただしエイジのKONAスロット数9に対して順位は17位なのでこの実力では届かない。KONA出場のためには最低でも20分のタイム短縮が必要。

<須田さんロードマップ>

Suda’s Road map to KONA

2019年は7月に皆生トライアスロン、11月にアイアンマンマレーシアに出場。マレーシアの目標は、トータル10:40 スイム1:15 バイク5:30 ラン3:45。マレーシアでKONAスロット獲得を狙う。暑い大会なので、このくらいでKONAスロット獲得は可能か。スイムはウエットスーツ禁止で、かなりペースが落ちると想定されるので、対策が必要。7月の皆生では暑いレースのテストができる。

【自己分析】
目標クリアのための課題・取り組み西オーストラリアのタイムから20分短縮を目安にパフォーマンス向上をめざす。西オーストラリアの3種目タイム・順位はスイム50位、バイク50位、ラン7位。バイクは伸びているのでペダリング改善やパワー向上で15分は短縮可能か。スイムも同じ50位だが、一昨年のアイアンマンフランクフルトから1年半フォーム改善に取り組んできて、タイムはほとんど伸びていないので、5分短縮するのは難しい。得意のランで5分短縮する方が現実的か。

【TKのアドバイス】

パワー向上とスキル向上
2種類のトレーニングバランス

TK■西オーストラリアは良いレースができたと思います。KONAスロット獲得のためには最低でも20分の短縮が必要とのことですが、一昨年からの伸びを考えると可能性はあると思います。ただし、レースではいろいろなことが起きますから、もっと余裕をもちたいですね。今シーズンに向けて、課題解決の取り組みは進んでいますか?

須田■12月の西オーストラリアから休養のためトレーニングの質・量を落として、技術練習を主体にしてきましたが、そろそろシーズンに向けて質を高める練習に移行しつつあります。1月のバイク測定ではAT値でのパワーが10月の266Wから231Wに下がっていますが、これは休養したからなので問題ないと考えています。

<パフォーマンスチェックシート>

バイクは軽いギヤで回転を上げる練習をしてきましたが、重いギヤで出せるパワーが出せないのがひとつの課題です。これはペダリングスキルの問題で、軽いギヤでも回転を上げられればパワーも上がるはずなんですが、それができない。だからといってそろそろ重いギヤで負荷をかける練習もしないと、パワーが下がったままシーズンインすることになってしまいそうです。

TK■二者択一で考える必要はないと思います。オフの間フォーム練習に重点を置いたのはいいと思いますが、スピード練習はスピード練習でやる必要はある。スイムでも一度の練習の中にフォーム練習とインターバルなどスピード強化練習の両方やりますよね? バイクもウォームアップのときにペダリングに注意して、メインメニューで強度を上げるといったことはできます。

須田■ペダリングを意識する練習はクールダウンではなくウォームアップのときにやったほうがいい?
TK■メインメニューの後でやるより前にやったほうが、強度を上げたときに良いペダリングを意識できますから、前にやるべきでしょう。

問題の原因を分析して
改善しなければ意味がない

須田■軽いギヤで回転を上げたときに重いギヤで出せるパワーが出せない場合、ペダリングのどこに問題があると考えればいいでしょうか?

TK■そういう場合はどこかに余計な力がかかっているはずです。おそらくその力によって腰の位置がサドルの前にズレるでしょう。腰が前にズレるということは、それだけ身体を前に引っ張る力が働いているということになります。それはペダリングに必要ない無駄な力です。その力はなぜ生まれると思いますか?

須田■体重をかけようとするからでしょうか。

TK■ひとつはそのタイミングですね。ペダルが水平のあたりに来たときに荷重をかけようとする。そこで脚の重さに引っ張られて力が前に働いてしまうと、その分腰が引っ張られます。もうひとつはペダルが下死点に来たときです。ここで下向き・後ろ向きの力がかかると、地面を蹴るのと同じで、その分腰が前に引っ張られてしまいます。

腰が前にズレると上体が起きて空気抵抗が増すというデメリットも生まれます。オフにペダリングの練習をしたなら、ただ問題を発見するだけでなく、原因を分析して修正する努力をすべきでしたね。これからのトレーニングでもこうしたことを分析しながら修正していきましょう。

続き≫≫≫③「ペース設定には必ず根拠が必要」牧野 星さん

①「休養の摂り方とオフの過ごし方の決め手は?」東度久美さん
④「タイムの伸び悩みの原因はひとつとは限らない」 中野未奈子さん

>>>KONAチャレ過去掲載記事を読む

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