MAKES KONA CHALLENGE
KONAチャレンジ・ミートアップ
トライアスリート的ステイホームや
シーズン再開に向けた取り組みについて情報交換しよう
8月16日KONAチャレンジメンバーたちが、ネットテレビ会議を通じて情報・意見交換会「第2回KONAチャレンジ・ミートアップ」を行った。
5月3日に行われた第1回から約3カ月。この間、新型コロナウイルスの緊急事態宣言は解除されたが、一時期減少した新型コロナウイルスの感染者数は、夏に入って再び増加した。
トライアスリートによる合同練習会や合宿などは再開されているが、大会は秋にいくつか開催が決定したものの、アイアンマンを始めほとんどが延期・中止となった。
レースがない中、KONAチャレメンバーは何を思い、どのようにトライアスロンに取り組んでいるのか、スタートから2年経ったKONAチャレとは自分にとって何なのかなどについて話し合うのが、このミートアップの目的だ。
当日は午前中にZwiftを使ったオンラインバイクイベント「Zwift 90㎞レースライド」が行われ、KONAチャレメンバーとリーダーの竹谷賢二さん(TK)と一緒に多くのアスリートが汗を流した。
TKやKONAチャレメンバーによる、バーチャルトレーニングの活用法についてはこちらを参照。
KONAチャレメンバーの近況報告
今できることの中から、今後につながることを精査してやる
【TK オープニングトーク】
春から新型コロナで外出自粛が続きましたが、緊急事態宣言解除後は少しずつ仕事を再開しています。TKキャンプ(バイク合宿)も、感染予防対策を徹底しながら2回実施しました。
インドアのみだったトレーニングにアウトドアが加わるときに注意したいのは、実走でのバイクコントロール力が鈍っていることです。安全確認しながら、実走に慣れていきましょう。
レースは予定していたアイアンマン・ケアンズがなくなりました。レースがあるかないか分からない状態でトレーニングプランを立てるのは難しいですが、私はレースがない前提で、ペース走的なトレーニングはやらず、スイム・バイク・ランの改善に取り組んでいます。
特にスイムは改善の効果が現れて、追い込まなくても以前より速く泳げるようになっています。
今必要なのは歯を食いしばってやるトレーニングではなく、それを何のためにやるのか、考えて行うトレーニングだと思います。
ただし、レースのようなトレーニング、たとえばバーチャルレースやミートアップの90㎞ライドなど、自分をレースなみに追い込むことも、たまにやっています。
これはトレーニングで自分が伸びているのかどうかをチェックするためです。「練習はレースのように、レースは練習のように」という言葉がありますが、トレーニングでやったことの成果を確認するには、レースに近い状態を作り出す必要があります。
そのために、バーチャルであっても他の人と走れるレース的なことを活用するのは有効だと思います。
インドアと実走のメリットを融合することの大切さを感じた
牧野星さん
牧野さん関連記事>>>https://kona-challenge.com/monthly202004.html
5月から3カ月間、特にインドアバイクでかなりいろいろなことに取り組んできました。Zwiftなどでインドアでもみんなとトレーニングする楽しさが身につき、レースがない中でも楽しめています。
TKバイク合宿にも2回参加して、実走での乗り方を確認。ペダリングに集中したり、強度を緻密にコントロールしたりといったインドアトレーニングのメリットに加えて、インドアで身につけたことを実走で確認することの大切さを感じました。
コロナ以前のインドアトレーニングは、ただ頑張るためのトレーニングでしたが、コロナで外を走れなくなったことで、インドアでペダリングに神経を研ぎ澄ませ、どうしたら自分を変えられるか考えながらトレーニングするようになりました。
こうして3カ月試行錯誤した結果、インドアだけでパフォーマンスが上がりました。
バイク合宿では、実走で神経を研ぎ澄ませて走った結果、ペダリングやバランス、重心など色々なことを、倍くらいの感度で感じられるようになりました。
これからもインドアとアウトドアを繰り返していくことで、さらに自分を向上させていけそうです。
また、スイムとバイクも同じようにやっていけばいいと気づいたことも、大きな収穫です。
今、私はインドアトレーニングで、いかに左右差と訣別するかという課題に取り組んでいるんですが、左右差というのは実走だと無意識にバランスを調整してしまって感じられないんですね。
ところがインドアだとバイクが固定されてしまうのでごまかしがきかない。そこでサドルと仙骨の角度、どう真っすぐ座るかといったことを意識しはじめ、30年慣れ親しんだ左右差と訣別したいと考えるようになりました。
スイムでは胸骨を意識するようにしたら、プッシュからリカバリー、呼吸で胸骨の面が乱れていることがわかり、これを乱さないことを意識したら速くなりました。さらにランでも左右差を意識するようになりました。
こうして分かったのは、自分でも気づかないクセが3種目に影響している可能性があるということです。漠然と走ったり泳いだりしていてはわからないクセ、ブレを意識できるようにすることが、フォーム改善ではとても重要だと思います。
インドアとアウトドアの良さを生かしながら感覚を磨いていくというのは、すばらしいと思います。
故障が完治しない中、バイクの基礎練習と筋トレでFTP値が過去最高に
小濱靖典さん
小濱さん関連記事>>>https://lumina-magazine.com/archives/news/15189
1月に傷めた脚がまだ治らず、ランはジョグのみ。昨日RSLで測定したが、ランニングエコノミーが低下しています。
バイクはルミナのトライアスロンLABでTKの講習を受け、インドアで基礎から練習。筋トレの効果もあり、エンデュアライフの測定でFTPが最高値を記録しました。
来年10月のKONAを目標に長期的な取り組みを
東度久美さん
東度さん関連記事>>>
インタビュー:https://kona-challenge.com/monthly201903.html
KONAゲット後座談会:https://kona-challenge.com/monthly202005.html
コロナの影響で5月くらいまでは、自分が思っていた以上に気持ちが滅入っていましたが、この3カ月くらいは気持ちを持ち直して、来年に向かって行けそう。
トレーニングはインドアをベースに行っています。昨年スロットを獲得した今年のKONAは、来年2月と10月、再来年にも選択肢が広がり、一応来年10月を目標に、基本のスキル改善など今しかできないことをやっています。
ランの高強度運動は段階を踏んで
横山正尭さん
横山さん関連記事>>>https://lumina-magazine.com/archives/news/17405
自宅が荒川に近いこともあり、バイクも外で走れています。できるなら実走のほうがいいと思っています。
ランは5㎞のタイムトライアルなどトラックのレースが開催されるようになってきたので、それに出ようと6〜7月にスピードトレーニングをやったところ、ふくらはぎを傷め、トレーニングを休止。今は回復してきたので、ジョグを再開しています。
バイクは乗れるので、スピード強化など、これまでやっていなかったことをやっていこうと考えています。
私もランのスピードトレーニングをやり始めていますが、脚の負担が大きく、故障のリスクがあるので、導入は慎重にしましょう。まずスピードトレーニングができる身体を作ってからやるという2段階の取り組みが必要です。
モチベーション上がらない中、ベースをキープ
鬼鞍肇さん(フレンドメンバー)
目標となるレースがなく、モチベーションがない中、どうするかが問題。無駄に距離や時間を追わず、5〜10分でもいいからやる。身体の張りや疲れがあったらオフにして翌日やり直すというやり方で、今のところケガもなく、うまくいっています。
スイムはプールに行くのもだるいけれども、ドリル1000mだけ泳ごうといった割り切り方で練習を継続しています。スイム・バイク・ランとも最低限フォームはキープしたいと思っています。
3段階の目標を設定して課題に取り組む
沼部真理子さん
8月よりレギュラーメンバーに昇格。
沼部さん関連記事>>>https://kona-challenge.com/monthly202007.html
小中大と短段階の目標を設定して、練習に取り組んでいます。
小目標は直近の今年10月東扇島トライアスロン。夏にスピード強化に取り組み、エイジ優勝を目指しています。
中目標は来年3月のアイアンマン台湾(初ロング)。しっかり計画通りに走って完走することが目標です。
大目標は来年6月のアイアンマン・フィリピン。台湾の結果を踏まえて改善し、KONA出場という目標に近づきたいと考えています。
現在トレーニング量は週15時間。大目標を達成するためには、波を作らずトレーニングを継続することが大切。特に苦手のバイクの割合を増やしていきたい。
TKコメント
「無事これ名馬」という中国のことわざがありますが、バイクの落車事故やランのケガなどは、失うものが大きいので要注意です。バイクはインドアトレーニングでパワーが上がっても、実走のスキルは上がっていないので、スピードにコントロールが追いつかず事故につながる危険があります。この点を頭に入れて、コントロール技術を上げるようにしましょう。
転居で向上したトレーニング環境を生かしたい
木家勝之さん
木家さん関連記事>>>https://kona-challenge.com/monthly202001_02.html
これまでスポーツジムで行う仕事の関係で都心に住んでいましたが、コロナでこの仕事がなくなったので、鎌倉に引っ越し。トレーニング環境が劇的に変わりました。
スイムは家から徒歩5分の海で泳げます。大磯までバイクで走ってからブリックランといった練習もできます。思い切って引っ越して良かった。
コロナでパフォーマンスが落ちましたが、環境が良くなったのでこれから1年かけて上げていきたいです。
こういうときに前向きに行動できるのは素晴らしい。メンタルヘルスはすごく大切だと思います。
後編>>>第2回KONAチャレミートアップ①《トライアスリート的ステイホームトレーニング実証》
◎「KONA Challenge supported by MAKES」オフィシャルHP
オフィシャルページでは、メンバーのトレーニング状況やピックアップコンテンツなどを随時更新しています。
【サポート施設】
AQUALAB
流水プールを使ってインストラクターによるフォームの分析、プルブイを使用して20分測定を行う。
※メンバーの孫崎が実際に測定している様子はこちらから。
RUNNING SCIENCE LAB
心肺能力(VO2MAX)、AT値、AT水準、AT値でのフルマラソン適正ペース、ランニングフォーム評価、AT値での20分走タイムを測定。
R-body Project
ファンクショナル・ムーブメント・スクリーン(FMS)で体のコンディションを骨格のゆがみや関節の可動域などのポイントからチェックし、評価。
Endurelife
AT値で20分間バイクをこいだときの平均パワー/心拍数(PWR/HRT—AT値)、FTP(機能的作業閾値パワー/PWR/HRT—AT値20分の95%)、フォーム、ペダリングについてチェック&アドバイス。