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ロング完走の安全圏は「週平均5時間」のトレーニングが目安

投稿日:2019年12月24日 更新日:


ルミナ編集部

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はじめてロングに挑戦する人へ

2020年シーズンこそ、ミドルまたはロングディスタンス・デビューを目指しているトライアスリートや、奥深いミドル&ロング対策の知識を、イチから学び直したいという人のための連続コラム。

シリーズ第1回は、これからロング・デビューをめざそうという人へ、「はたして自分は、ロング挑戦できるのか?」という出発点から、2020年の初ロング、はたまた4月の宮古島大会参戦が決まっている人へのアドバイスまで。

指導・文/宮塚英也(プロフィールは記事末尾参照)

ミドル&ロングで差がつくトライアスロン学!①
中長期的に考えるトレーニングプランの立て方≫ロング編

まずは一週間の「平均トレーニング時間」をチェック

これまでオリンピックディスタンス(51.5km)からミドルまでの距離のレースしか出たことのないトライアスリートが、初めてロングのレースに挑戦する場合には、やはりこれまでよりもトレーニングの「量」を増やす必要があるかもしれません。

ただ、ミドルのレースまでしか出たことがない人であっても、すでにロングのレースが完走できるまでのトレーニング量をこなしている人もいるかもしれません。

そこで、まず具体的に把握する必要があるのが、
「いったい自分はどの程度のトレーニングをこなしているのだろうか?」
という点
です。

目安になるのは、「一週間の平均的なトレーニング時間」。できれば、過去3カ月分の平均トレーニング時間がわかるといいでしょう。

©Kenta Onoguchi

よくトライアスリートの皆さんに、「あなたは週何時間のトレーニングを行っていますか?」と質問すると、多くの人が一番トレーニングした週のトレーニング時間を申告しがちですが、実際には多く練習できる週もあれば、病気や仕事であまりトレーニングできない週もあるもの。

過去3カ月分であらためて見直してみると、週平均練習時間は、本人が思っているより少ないケースがよくあります。

ですから、まずは過去のトレーニングデータを見直して、実際の具体的なトレーニング量を知るところから始めることが大切です。

無理なくロングに挑戦できる目安とは?

さてロングを完走するためには、具体的にどの程度のトレーニング量が必要になってくるか?

私(宮塚)が目安にしているのは≪過去3カ月の週平均トレーニング時間が5時間≫というラインです。

週5時間以下のトレーニング量で、ロングのレースを完走するトライアスリートもいますが、できれば週平均5時間はやってからレースに臨みたいところです。

制限時間ギリギリではなく、余裕をもって完走したかったとして、あなたのこれまでのトレーニング時間が週平均5時間以下の場合は、(ロングのレース直前3カ月で)週平均5時間以上の練習をこなせるようになることを目標に、徐々にトレーニング時間を増やしていきましょう。

もしすでに週5時間以上のトレーニングを行っているトライアスリートであれば、さらに余裕をもって完走し、良い記録を目指すために、さらにトレーニング量を増やしてもいいでしょう。

©Kenta Onoguchi

ただし、闇雲にトレーニング量を増やすのではなく、徐々に増やしていくことが大切。

毎週のようにトレーニング量を増やしていくと、肉体的にも精神的にも疲れがたまってくることがありますので、できれば4週間に1週程度は練習量を落とす週を設けて、心身ともにリフレッシュしながらトレーニング量を増やすことが大切です。

もしそのリフレッシュする週を設けず、毎週のようにトレーニング量を増やしていくと、身体はオーバートレーニングの症状に陥ってしまい、体調不良や、やる気の低下、ケガを招いてしまうことがあります。

そうなってしまうと、長期的にトレーニング量を落とさざるをえない状況に陥ってしまい、結果的にトータルのトレーニング量が増やせずにレース当日を迎えてしまう・・・ということもあり得るのです。

ミドルまでのレースと、ロングとの一番の「違い」は?

ミドルまでのレースであれば、週平均5時間以下のトレーニング量でも、完走できるかもしれませんが、やはりロングのレースとなると、トレーニング量は無視できません。

ミドルであれば、一般のトライアスリートだと5~8時間の間でフィニッシュすると思われます。しかしロングのレースとなれば、速い人でも10時間、制限時間一杯かかるとしたら13~17時間ほど身体を動かし続けなければなりません。それにはそれ相応の筋力や、スタミナが必要となってきます。

このため、トレーニングでは「運動強度」よりも先に「長時間、身体を動かし続けられる体力」をつけるための「量(時間)」が必要となるのです。

トレーニング・プランを立ててみよう

具体的に2020年のシーズンの後半、9月以降のロングのレースを予定しているとした場合、まだレースまで半年以上の準備期間があることになります。

そうすると今のうちからレースまでずっと同じトレーニングを続ける必要はありません。

約9カ月の準備期間がありますので、これを約3カ月ずつ3期に分けて、それぞれの期で目的、テーマを決めてトレーニングするほうが、無理なくターゲットとするロングのレースに臨めます。

トレーニング期分け例
約9カ月で初ロングを目指す場合

具体的には大まかに分けて、最初の3カ月がベースづくり。運動強度は低くて良いし、逆に強度を上げ過ぎないで「ゆっくり長く」のトレーニングをメインにします。

レースが近づいてくると、不得意種目の強化よりも3種目バランス重視のトレーニングになってくるので、この時期に不得意種目の強化を行ってもいいでしょう。

その場合、スイム、バイク、ラン3種目の練習量のバランスは多少崩れてもOKです。

次の3カ月は、実際のレースと同じような運動強度のトレーニングや、場合によっては、実際のレース強度よりも少し高い強度のメニューも加えながら、これまでの自分よりもレベルアップを目指します。

3種目のバランスに関しては、まだ特別重視しなくてもいいので、最初の3カ月のように、自分の強化したい種目を優先してトレーニングするのもアリ、な期間でもあります。

そして最後の3カ月は最終強化トレーニング期と、最終調整期間になります。この3カ月間はレースに向けて、徐々にトレーニング量を増やして、さらに実際のレースと同じ運動強度のトレーニングをメインにする必要があります。

そしてレース直前の3週間ほどはトレーニング量も落としていき、実際のレース当日にフレッシュな身体で、ベストのコンディションで臨めるように、身体を調整する期間にします。

2020宮古島大会に出る人が、4月までにすべきことは?

一方、現時点ですでに宮古島トライアスロン(2020年4月19日開催)に出場することが決まっている人の場合、(12月段階で)すでにレースまで4カ月ほどとなりますので、1月から本格的に宮古島大会に向けた具体的なトレーニングを行う必要があります。

まず1月は、やはりベーストレーニングを行うことから始めたほうがいいでしょう。

実際には1カ月ほどですぐにエアロビックベースが構築できるわけではありませんが、すでにこれまである程度のトレーニングを継続されていることを前提にすれば、1月はこれまでのトレーニングに加えて、しっかりエアロビックベースを強固なものにするために、強度の高いトレーニングを控えて、その分ゆっくり長くのトレーニングをメインにすることをお勧めします。

寒い時期に一気に強度の高いトレーニングして、病気やケガをしては元も子もありません。2月と3月のトレーニングをより効果的なトレーニングにするためにも、1月は焦らずじっくりトレーニングして、今後トレーニングの量を増やしたり強度を上げても病気やケガをしない身体をつくることが大切です。

2月からはゆっくり長くのトレーニングだけではなく、実際のレースペースでのトレーニングを組み入れていきます。

かと言って決してレースと同じペース、スピードで実際のレースと同じ距離の練習を行うわけではありません。

それぞれの種目でレースの距離の10分の1くらいの距離や、それより短い距離の練習を何度か繰り返す--といったメニューを行います。

©Jero Honda

3月は、基本的なメニューこそ2月と大きく変わりませんが、身体がレベルアップしていますので、さらなるレベルアップを目指して、2月よりもトレーニング量を増やす必要があります。

2月と同じだと、結局はレベルの維持だけになってしまいますので、ここで少しトレーニング量を増やすことがポイントとなります。

4月に入るとレースまで3週間を切っていますので、もし1月から3月のまでのトレーニングが、予定通りに順調にこなせていれば、まずそれまでの疲れをとる必要があります。

その疲れを残したままレースの当日を迎えてしまうと、せっかくトレーニングした効果が発揮できないままレースが終わってしまうことも考えらえます。

そうならないためにも、4月に入ったらまずは疲れをとって、レースまで残り2週間になったら、これまでやってきたトレーニングの成果を発揮するために、トレーニング量を徐々に落としながら、レースで走るペースを確認し、調子を上げる作業に入ります。

大切なのは自分の「器」を知り、大きくしていくこと

そのほかロング初挑戦にあたって注意することとしては、ただ単純に諸先輩の意見を聞き過ぎないことです。

もちろん参考にはなるのですが、例えば、具体的なトレーニング量にしても、人それぞれトレーニングできる身体の器が違いますので、単純に先輩から「そのくらいのトレーニングでは、ロングは完走できないよ」と言われたとしても、それはその先輩の身体の器を基準にした経験であって、決してそのトレーニング量があなたに合った量とは限らない。

まずは自分の実際のトレーニング量を把握して、そのトレーニングできる身体の器を徐々に大きくしていくことが大切なのです。

諸先輩方の意見をそのまま受け入れて、自分の器以上の練習をした結果、オーバートレーニングに陥ってしまい、「トレーニング量こそ増えたものの、レースはオーバートレーニングの影響で本来の調子が出ず、リタイアしてしまった・・・」なんていうトライアスリートも少なくはありません。

©Kenta Onoguchi

良いトレーニングのメカニズムには、休養と栄養が欠かせない

比較的距離の長いロングディスタンス・トライアスロンをターゲットにしていく場合、質の高いトレーニングとセットで重要なのは「休養と栄養(食事)」です。

そもそも『トレーニングでレベルアップする』ということは、トレーニングを行った後、身体に十分な休養と栄養を与えることで、弱った身体を元に戻し、さらにそのトレーニングという負荷に対して適応しよう(身体を強くしよう)とする防衛反応を利用するもの。

ですから、集中して良いトレーニングを行うため、練習前に必要な栄養を摂ることと併せて、日々の正しい食事や、そこで補いきれないアミノ酸などの栄養をサプリメントでしっかり摂り、トレーニングのダメージをマメにつみとっていくことは、とても重要なことなのです。

©Kenta Onoguchi

プロフィール
宮塚英也 Hideya Miyazuka
切れ味鋭いバイク→ランを武器に宮古島大会通算4勝(男子歴代最多)、日本人で唯一となるKONA(アイアンマン世界選手権)のトップ10入りを2度果たすなど、ロングディスタンス・トライアスロンを主戦場として活躍した元トッププロ。現役引退後は、那須塩原市で「ハイディア トライアスロン&バイク」を営みつつ、後進のエリート選手や一般アスリートへの指導・プログラム提供を手がけており、指導者としてのキャリアも15年を超える。

ロングデビューを目指すトレーニングライフに
アミノバイタル® おすすめラインアップ

宮塚さんのコラムにもあるとおり、安全・確実にロングデビューを狙う上では、そのときどき「期」ごとの目的(テーマ)に沿った質の高いトレーニングを積みつつ、

いかにして「ケガや体調不良、オーバートレーニングに陥らず、トータルの練習量を週平均5時間以上までもっていけるか?」が勝負になってくる。

一回一回のトレーニングでしっかり集中し、適正な負荷をかけた後、速やかにダメージをつみとって、身体を適応(レベルアップ)させていくためには、体内に貯蔵されている糖質と脂質だけでは不十分。筋肉などに含まれるたんぱく質から分解されたアミノ酸が、エネルギー源として必要だ。

必要なアミノ酸は食事から摂るのが基本だが、食事から摂ったタンパク質が身体の中でアミノ酸となって吸収されるまでには長い時間がかかるため、ちょうどいいタイミングで、必要な量のアミノ酸を摂ることはなかなか難しい。

そこで活用したいのがアミノ酸サプリメント。運動前・中・後など、トレーニングのシーンに応じて使い分けられる製品がそろっているアミノバイタル® シリーズがオススメだ。

ショットタイプ(小容量ゼリータイプ)で運動中にも摂りやすいアミノバイタル® アミノショット®(写真右)と、アミノ酸組成を一新したのとあわせて、顆粒の形状や味もさらに進化させ、より摂りやすくなったアミノバイタル® プロ®(同左)

トレーニングに集中して、その質を高めたいときは、運動前に素早くアミノ酸(BCAA)を摂れる青いアミノバイタル®アミノバイタル® プロ® 、アミノバイタル® アミノショット®が重宝する。

顆粒タイプのアミノバイタル® プロ®  は、2019年8月、24年ぶりにリニューアルされたばかりで、従来よりもアミノ酸の量も増え、シスチンという新しいアミノ酸も含めた、新しい成分組成となって、より日々のコンディショニングにオススメできる商品となっている。

アミノバイタル® プロが 初めてアミノ酸組成を全面リニューアル。

ロングライドや、ロングランなど、比較的長い時間をかけて行うトレーニングでは、最後まで集中して、良いパフォーマンスを途切れさせないために、青いアミノバイタル®アミノバイタル® プロ®アミノバイタル® アミノショット®を練習中(運動中)に摂るという手もある。

後半でも途切れないためのエネルギー源アミノ酸(アラニン+プロリン)と糖質を含んだエネルギー補給ゼリー「アミノバイタル® アミノショット®」パーフェクトエネルギー®(写真左)と、アミノバイタル® プロ®と同等の高濃度のアミノ酸(BCAA)を含有したアミノバイタル® アミノショット®(同右)

また、長時間の練習では、エネルギー(糖質)を補給するとともに、後半でも途切れないためのエネルギー源アミノ酸(アラニン+プロリン)を摂ることができる赤いアミノバイタル® (「アミノバイタル® アミノショット®」パーフェクトエネルギー®アミノバイタル® パーフェクトエネルギー®がオススメ。

パッケージの形状も含め片手でも摂りやすい工夫がほどこされたショットタイプ(小容量ゼリータイプ)の「アミノバイタル® アミノショット®」パーフェクトエネルギー® なら、バイクトレーニング中、乗りながらでも素早く摂ることができる。

そして、レースまでの数カ月間、トータルの練習量を増やしていくためのコンディショニングという面では、練習後(運動後)の金のアミノバイタル® (アミノバイタル® GOLDがオススメ。

トップアスリートの間でも、運動・競技後のリカバーに良いというフィードバックをもらって製品化された金のアミノバイタル® ことアミノバイタル® GOLD

アミノバイタル® のオススメ・ラインアップをタイミング良く活用することで、日々のトレーニングのダメージから素早く・しっかりリカバーして、トレーニング負荷に身体を適応させ、安全・確実なロングデビューに耐えうる身体をつくっていこう。

▶商品ご購入は「アミノバイタル®」ブランドストアから

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