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真夏の木更津トライアスロンでKONA獲得のヒントを探る

投稿日:2018年10月23日 更新日:


ルミナ編集部

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仮説・検証実施の場としての木更津トライアスロン

猛暑の記憶も新しい8月26日(日)、木更津トライアスロンが千葉・木更津市で行われた。このレースに出場したKONAチャレメンバー4人にコナを目指すにあたって、今回のレースに出場した意味について語ってもらった。

※当日は酷暑対応としてバイク6周回⇒4周回(約26.6km)、ラン4周回⇒2周回(約5km)に変更して開催された(スイムは1500m)。

member 01. 永堀悟さん
アイアンマン台湾のテストレースとして

——KONAチャレメンバーとして木更津に出場した意味は?
ターゲットレースとしていたアイアンマン台湾の暑さ対策と補給食のテストがメインテーマで、ポジションを含めた本番前の最終チェックという位置付けで出場した。8月後半に行われる木更津と10月の台湾を比べても気温などの気候条件が似ており、ふたつのレース間隔も約40日と疲労などの面からも問題ないと考え、出場を決めた。また、木更津のバイクコースが51.5㎞のレースの中では平坦・直線基調の高速コースであり、大半がDHポジションのままレースを進めることが可能であるためロングのレースをイメージするのに最適だと判断。

——当日のレースはどうだった?
厳しい暑さの中でそれぞれのパートでの暑さ対策(水分の摂取量、身体の冷却部位・方法)を確認、改善点を確認できた。

——レース後に感じた改善点は?
ランの際に首筋をしっかり冷やすことで集中力を保てることを再確認。暑いからといって全身水をかぶりすぎてしまうとシューズも水で濡れて重くなってしまうので注意が必要。また、夏場、薬局などで売っているシャツクールなどの冷感スプレーの使用の有効性、首に巻くタイプの冷感タオルの使用の検討を確認した。

——木更津トライアスロンの大会としての印象は?
実は木更津トライアスロンは2回目の参加で、前回は第1回大会に出場していたこともレース出場の決断に至る要因のひとつだった。特にバイクコースは平坦で滑走路を走れるということからも真夏のレースでも他の大会では味わうことのできない爽快感が楽しめると記憶していたため。

実際、今回もバイク中は暑さを忘れられるくらい気持ち良く走れた。また、首都圏の大会ではミドル以上の大会は少ないため、51.5㎞のレースでバイクコースの大半をDHポジションで走行できる今大会は秋シーズンにロングの大会を控えている選手にオススメしたい大会である。

【アイアンマン台湾後】
今年の台湾は昨年ほどの暑さはなかったが、それでもランパート時は30℃前後あり、通常ならしんどいはずだが猛暑の中行われた木更津の経験のおかげで給水や体の冷やし方など冷静に対応でき、目標としていたコナ獲得は叶わなかったが最後まで走り切れた。

member 02. 田所隆之さん
自信をもってひそかにTKに挑戦! その結果は?

——木更津に出た意味は?
TKやKONAチャレメンバーと張り合いたかったから

——木更津トライアスロンの位置づけは?
9月のゴールドコースト世界選手権への調整。

——出場後の感想
暑さの中でのバイク、ランの心拍コントロールが不十分だった。3種目全てにおいてTKには歯が立たなかった。これまで主戦場としていたショートでここまで差をつけられるとは絶望した。

——課題の改善点と対処策
より自分を追い込む場に身を投じることを決意した。KONAチャレのコンセプトと逆行するようだが、フォームや効率を考える前に絶対的な量が必要だと感じた

——木更津トライアスロンの感想
都心からのアクセスの良さ、充実した出店ブース、走りやすいコース、フィニッシュ後の水浴び場、初心者から上級者までとても楽しめる大会だった。

member 03. 中野未奈子さん
秋に台湾、ランカウイに出場するならシミュレーションとしてオススメ

——KONAを目指しているメンバーとしてどうして木更津トライアスロンに出たのか?
距離(時間)耐性をつける練習だけでなく、そもそも速く走れるようになることも重要だと考え、3時間を切ることを目標に木更津トライアスロンに出ました。また、今年は10月にアイアンマン台湾が控えていたので暑さ慣れしておきたいという目論見もありました。

——出場してみての実証結果
狙い通り、当日は距離が短縮されるほどの酷暑。日影がなく、滑走路の照り返しを受けるコースは私の中で今年一番暑い試合となりました。その甲斐あってか台湾では心配していた暑さはほとんど気にならず、木更津を経験しておいて良かったと思いました。秋に台湾、ランカウイなど暑さが想定されるレースを控えている方にはオススメです。肝心のタイムは2時間17分07秒で、51.5kmに換算すると3時間20分くらいなので残念ながら目標には及びませんでしたが、また来年挑戦します。

——課題の改善点と対処策
ランの時暑かったので水をたくさんかけて頂いたのですが、その時水を吸ったランシューが重くなり気になったので、軽いものを新調しました。台湾でも水をかけて貰いましたが、これが功を奏したのか、最後まで足元が快適でした。このようなギアのシミュレーションも事前にできて良かったです。

——純粋に木更津トライアスロンの感想
今回初めてB.B.BASEを利用しました、受付・説明会が移動中に済ませられて効率的でした。車がなくても都内から気軽に参加できる点も魅力的だと思います。51.5㎞の定点観測に毎年挑戦したいです。

member 04. 恩田一生さん
本格的にトレーニングを始めた腕試し、検証の場として

——木更津トライアスロンに出た意味は?
トライアスロンを始めて3年目の今年。ミドルデビューのターゲットを9月の九十九里トライアスロン(今年からミドルディスタンスが併設された)とした。99Tは私のトライアスロンデビューの大会であり、思い入れのある大会。所属するトライアスロンチーム「PARADERO」のメンバーも多く出場することから、初ミドルとは言え、きっちり結果を残したい!木更津トライアスロンは距離こそ異なるが、それ以外は同じ千葉県開催、かつ残暑厳しい条件、そして3週間前の自分自身の仕上がりを確認する意味で出場を決めた。

——木更津トライアスロンの位置づけは?
1番のテーマはKONAチャレに参加してからの自分の成長度合いを確かめること。きさトラは昨年も出場しているので、比較検証することがしやすいと考えた。また、KONAスロットを獲得する上で、来年以降アイアンマンへ出場する場合、アジア圏でのレースであれば、当然高温多湿の厳しい条件も想定されるため、酷暑での経験値を積む意味もあった。

——出場してみて
2017年の総合記録は2:50:28(スイム27:40、バイク1:25:42、ラン57:06)
2018年の総合記録は1:43:58(スイム26:04、バイク0:53:15、ラン24:39)

スイムは1分以上の短縮となったが、ターゲットは25分だった。レース後GPSを見ると蛇行しており、結果長く泳いでいることが判明。また今回は前半からテンポを上げていったことから後半に腕がしんどくなったことや、ウエットスーツによるのぼせ症状も感じた。

バイクは昨年はロードバイクでの参加だったが、今年はTTバイクで出場した。直前のバイクフィッティングが功を奏したのか、いつもバイクパートで後半出てくる股部のスレや背中の痛みは皆無だった(距離が短くなったのもあると思うが)。平均時速は昨年よりも上昇したが、直前で導入したGARMINのパワーメーターでワット数も見ながらレースを進行したため、想定していた速度よりも抑えめの数値となった。

ランは昨年は右脚のシンスプリントに悩まされ思うような走りができなかったが、今シーズンは練習量を減らし、鍼灸やセルフケアによって右脚は復調。5kmという短い距離だったが、AT値でのランができた。

酷暑対策としては、パールイズミのKONAチャレ公式ウエア以外には、パールイズミのアームカバー(コールドブラック)ホワイトを用意し、肌の露出を避け、バイク、ランパートは頻繁に水をかけた。また、ふくらはぎにはコンプレスポーツR2を着用し、水をかける際にシューズ内に水が入らないようにした。日焼け止めクリームはいつも通りTop Athlete Sun Protect “Fighter”。ランパートでの体温上昇を抑えるため、身体を冷やす保冷剤を用意した。

——純粋に木更津トライアスロンの感想
何と言っても、滑走路でバイクをぶっ飛ばせるところが魅力。トライアスロンは非日常を味わえる最高のスポーツだが、木更津駐屯地という場所もさらに非日常感を増すシチュエーション。関東からのアクセスもとても良く、事前説明会が都内で開催されるなど、利便性もバツグンです。また来年も参加したいです。

きさトラ×MAKES RUN AID STATION

また、KONAチャレ企画をサポートしているMAKESが「MAKES AID」と銘打って、レース当日ランエイドを担当した。出場した選手なら、蛍光ピンクのテントと揃いのTシャツ、元気いっぱいの応援など思い当たる人も多いだろう。実際に大会後に取ったアンケートでは「ランエイドが最高でした!」という意見も寄せられた。

MAKESは、KONAチャレのサポートを通じて、スポーツを楽しむすべてのアスリートを応援している。初めての体験であるトライアスロンの大会、またエイドステーションのボランティアを通じて感じたことを聞いてみた。

選手の皆さんの気迫、熱量に圧倒されました!
炎天下でのトライアスロン、想像以上にキツそうで見ているこちらが倒れそうでしたが、自分と戦う姿はすごくかっこよかったので、また応援に行きたいと思いました!(営業部 木津谷彩さん)

アツイ走りに感動
人生初のトライアスロンの応援に初のエイドステーションでのサポート、だいぶ痺れました。完走に向かっている方々を見て、スポーツに無関心の僕でも心から応援できるくらいアツイ会場でした! またサポートとして参加させて頂きますので、選手の方々宜しくお願い致します!(営業部 緒方祐介さん)

選手から元気をもらった
真夏の暑さに負けないくらい、選手の皆さんがアツく燃えている姿を見て、心を動かされました。私たちは応援をする側でしたが、「暑い中、ご苦労さま!」「ありがとう!」と逆に選手の皆さんに声をかけて頂くこともあり、とても元気をもらいました。最高の夏の思い出です。(管理本部 清井彩奈さん)

トライアスロンをやってみたくなった
とにかく大会の雰囲気・選手の熱量に圧倒されました。選手の方々はとにかく明るく前向きで、こちらからの声掛けやドリンクを手渡す時に「ありがとう!」と笑顔で返してくださったり、「暑いから大変でしょう?」と逆に気遣って頂いたりと、バイクの後のランという足がキツくて苦しい時間帯のはずなのに、こっちが元気と勇気を貰いました。トライアスロンを生で見る機会は初めてだったのですが、応援だけでなく、実際に競技してみたくなる気持ちにさせるそれくらい熱いものを感じた大会でした。(建物管理事業部 秋本美津則さん)

今度は選手として!
当日は炎天下の中、初めてのエイドステーションで始まる前はかなり弱気になっていたのですが、レースが始まって、全力で頑張っている選手を見ていると、自分自身が応援して選手を元気付かせなきゃという気持ちにさせられました。また機会があれば、是非やりたいですし、次は僕自身も選手として挑戦してみたいと思いました!(営業部 尾本孝介さん)

がむしゃらな姿ってカッコイイ
まさかこんなに感動すると思いませんでした! 初めてだしちゃんとドリンクを渡せるのか不安ばっかりだったのですが、いざ始まると選手たちの一生懸命な姿や「ありがとう」って言葉にいつしかドリンクを渡しながら一人ひとりから勇気をもらっているそんな感覚でした! 大人ががむしゃらに一生懸命にチャレンジする姿、こんなにかっこいいんですね!(営業部 阪本晴希さん)

選手とのコミュニケーションで一体感が生まれた
木更津トライアスロンのサポートクルーは僕にとって初めての体験で、トライアスロンを見たのも初めてでした。駐屯地という無機質かつ非日常的なロケーションで今からどんなことが始まるのかとワクワクしたのが印象深いです。

いざ始まってみると、視界もぼやけるほどの過酷な暑さでトライアスリートの方も、僕たちエイドステーションも必死でした。支援したい気持ちが前のめりになり、競技に集中している選手とのコミュニケーションが一番の課題でした。

僕に出来ることは水をかけて身体を冷やすことと水分やエネルギーを補給していただくことだったので、どうにか効率良く選手の要望を確認出来ないかと思い、遠くから走ってくる選手に対して出来るだけ大きな声で要望を聞く様に徹底しました。

すると変化が起きて、選手の方からジェスチャーや言葉で要望が返ってくるようになりました。コミュニケーションが取れるとより熱が入り、自分も参加しているんだと強く感じました。

こんなにも短時間で人と心が通いあう体験はなかなか出来ないんじゃないかと思います。サポートクルーを通じて、自分自身が人を応援するのが心から好きなんだと感じるきっかけになりました。機会があればまた参加したいです (必死にサポートし過ぎて携帯が水没しました)!(営業部 牧本琢志さん)

多くのトライアスリートたちにパワーを送ってくれたMAKES AID。KONAチャレ企画のサポートがきっかけとなり、来年は実際にトライアスリートが誕生するかも?

写真左からSports Science Labの三田さん(ラン担当)、AQUALABの和田さん(スイム担当)、Endurelifeの松田航介さん(バイク担当)

ちなみに、KONAチャレサポート施設でメンバーたちの計測を行い、アドバイスしてくれるスペシャリストたちがリレーで出場。AQUALABの和田泰仁さんとSports Science Labの三田祐介さんは初めてのトライアスロン大会を体験した。

3カ年計画で始まったKONAチャレ企画もコナ本戦のことを考えると、スロットを獲得するまでの猶予期間はあと1年10カ月。一つひとつのレースがとても重要になってくる。メインターゲットを決めたなら、それまでに出場するレースについても「なぜ出るのか」「出る意味」をしっかり考える必要がある。コナだけではなくて、自分の目標レースで結果を出すためには練習はもちろん、レースに出るたびに仮説・検証を繰り返していくことが重要だろう。

>>>KONAチャレ過去掲載記事を読む
File01. キックオフミーティング「夢へ挑戦するアスリートたちのリアルタイムストーリー」
File02. 第1回フィードバック「レースでもう一段強くなる秘訣は”変化を恐れないこと”」
File03. モータージャーナリスト河口まなぶ、 KONAへの焦燥と誓い。

File04.ウエットスーツに頼らない本物のスイムを手に入れる(AQUALABでの測定リポート)
File05.第2回フィードバック「スタートから3カ月で見えてきたコナアスリートへの道筋」

◎「KONA Challenge supported by MAKES」オフィシャルHP

オフィシャルページでは、メンバーのトレーニング状況やピックアップコンテンツなどを随時更新しています。

◎MAKES
https://makes-design.jp/

【サポート施設】
AQUALAB

流水プールを使ってインストラクターによるフォームの分析、プルブイを使用して20分測定を行う。
※メンバーの孫崎が実際に測定している様子はこちらから

SPORTS SCIENCE LAB

心肺能力(VO2MAX)、AT値、AT値でのフルマラソン適正ペース、ランニングフォーム評価、AT値での20分走タイムを測定。

R-body Project

ファンクショナル・ムーブメント・スクリーン(FMS)で体のコンディションを骨格のゆがみや関節の可動域などのポイントからチェックし、評価。

Endurelife

AT値で20分間バイクをこいだときの平均パワー/心拍数(PWR/HRT—AT値)、FTP(機能的作業閾値パワー/PWR/HRT—AT値20分の95%)、フォーム、ペダリングを評価。

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