太田麻衣子のウキウキトライアスロンライフ#26
今年もアイアンマン・ケアンズへ行ってきました!
こんにちは! トライアスロンコーチ、ラプレムの太田麻衣子です。先日出場したIRONMAN Cairnsについてレポートしていきます。
オーストラリアケアンズは日本から直行便で約8時間、時差1時間、空港からメイン会場まで車で約10分、ロケーションが良く、この時期は寒くも暑くなく絶好のコンディション! ボランティア・応援の盛り上げが素晴らしく、お祭りのような大会。毎年ケアンズを選ぶ方の気持ちがよく分かります。
IRONMANと70.3が同時開催され、日本からは200人ほどが出場しました。ラプレムからは14人、ひとりDNFになりましたが、みんなベストを尽くし笑顔でフィニッシュしました。
現地ではIRONMAN Oceaniaアンバサダーのサム酒井さんによる日本語説明会があり、Facebookグループでもいろいろと情報をアップしてくださるのでとても安心できました。
初めてのIRONMANにケアンズを選ぶ人も多いですね。かなり弾丸スケジュールになりますが、木曜夜出発、金曜現地入り、月曜帰りの出場が可能です。
私が出たことのあるIRONMANは、プーケット(70.3)、マレーシア、KONA(IRONMAN世界選手権)、Hawaii(70.3)、ケアンズと4カ所です。この中ではケアンズが一番行きやすく、コンディションも整えやすいのでオススメです。
食事に関しても、色んな国のお店があるので困りません。物価は日本よりちょっと高め。コンドミニアムに宿泊すれば自炊も可能なので節約できます。
オーストラリアはカフェが多くあり、今回は最終日に念願の(いつも起きられないので(笑)、)サムさんオススメの「Maddy’s cafe」でモーニングをすることができました。
朝からゆったりと海を眺め、ジョギングをする人を見ながら贅沢な時間を過すことができました。
ケアンズでの私の定番の過ごし方
ジェットスターで火曜朝に現地に入り、木曜は昨年に続きグリーン島で開催されるOWSレースに出場しました。ラプレムメンバーは5人、その他日本選手も多く参加していました。昨年より潮の流れが弱く、いろいろな魚を見ながら楽しいスイム。
大人女子2位でメダルをGETしました。レース後は散策スイムをして、グレートバリアリーフを満喫! スイムが苦手なメンバーさんはウミガメに遊んでもらい、OWSを少し克服できたようでした。キレイな海は泳ぐのが楽しくなりますよね。
レース前は軽くバイクとランコースを試走し、金曜はスイム会場で試泳をしました。朝8:00頃に着くとアスリートでいっぱいでした。
91歳稲田弘選手はじめ日本人選手の活躍
スイム会場のパームコーブはリゾート地で、いつもと雰囲気の違う場所でのスイムにみんなワクワクウキウキ。海は昨年以上に穏やかで、レース当日は穏やかを超えてベタ凪でした。素晴らしい朝焼けと共にレースがスタートしました!
スタート前は白戸太朗選手と話して穏やかにスタートを迎えました。冬はケガに苦しんだようですが、安定の走りと調整力で今回もKONAを獲得! 21回目? のIRONMAN世界選手権出場になると思います。きっちり決めてくる強さ、さすがです!
プロカテゴリーでは上田藍選手が7位に入賞しました。女子では約10年ぶりにIRONMAN世界選手権(NICE)のスロットを獲得しました。
ランは2時間56分での追い上げ! 宮古島の時とは違い、獲物を追う眼差しがカッコ良かったです。
また91歳でIRONMANにチャレンジされた稲田弘選手も注目を浴びていました。
スイムは予想より速く上がられて、バイク80km地点でカットオフとなりましたが、その走りに日本人選手だけでなく、すべての選手が刺激と感動をもらったことと思います。これからのチャレンジも楽しみに応援しましょう!
エイジでは多くの選手が表彰台、そして世界選手権のスロットを獲得されました。なかでも同期で、トライアスロンプロショップ「ハイリッジ」のオーナーでもある、高嶺寛己選手が初のKONA(IRONMAN世界選手権の出場権)を獲得。
大学は違いますが昔一緒にトレーニングしていた仲間で同級生なので感慨深いものがありました。初KONA楽しんでね!
アイアンマンで初めての経験も次につなげる
私のレースは、というと……バイクまではボチボチでしたがランで下痢になってしまい、トイレに行くこと10回。こんなことは初めてで、約2km毎のエイドまでとにかく速くたどり着くことだけを考えていました(笑)。
お腹はピーピーでしたが元気だったので、仲間と日本人選手に声をかけ、沿道の応援に力をもらい笑顔で返して最後まで楽しく走れました。
タイムは11時間24分。散々な内容でしたが、長い時間レースを楽しめたとポジティブにとらえています。ランは4周回ですが、最終周でライトを貰い暗い中走るものまた新たな経験。もちろん次は対策をしっかり練って早く帰ってきます。
応援の少ないレースだったらもっと時間がかかっていたことでしょう。それだけ応援の力は偉大です。お腹に関して多くの方にご心配いただきありがとうございました。レース当日に美味しくビールを飲み、翌日はかなりの量を食べられました。
唯一レースで良かった点は、スイムが女子プロ含めて女子6位だったこと。レース前の泳ぎ込みが効きました!
多くの選手がお腹を下していたようですが、私の原因はおそらくお腹が冷えてしまったのだと思います。サンプルで作ったウエアの生地が気候に合わなかったのかなと。
次のメインレースである9月のIRONMAN・ジャパンみなみ北海道はもし雨が降ったらかなり寒くなるので、そういうケースも頭に入れて寒さ対策を考えていきます。
ケアンズはとにかく応援が盛り上がるので、きつくても脚が動き笑顔で走れました! 思うような走りができないときこそ、どうすれば最善を尽くせるのか。最後まで諦めずにフィニッシュを目指すことで、また次のレースに繋げることができます。
思い描いたレースじゃなくてどんな結果でも、フィニッシュは笑顔で! だって長い時間頑張りましたから。それに笑顔でフィニッシュしないと、トライアスロンって楽しいよ!と伝えられませんからね。
上田藍選手の強さの秘訣
今回プロ7位に入った、上田藍選手からレース前日以外の夕食をご一緒して、いろいろお話を聞くことができました。昔、稲毛インターナショナルトライアスロンクラブで一緒にトレーニングしたいたときと変わらず、モリモリ食べる食べる!
あまり動いていないのにこんなに食べて大丈夫ですか? というメンバーさんの質問に対して、レース前に食べられるということは、内臓疲労がなくてコンディションが良いという証拠、という回答でした。
補給も同じなのですが、しっかりレース中に摂ることでパフォーマンスを上げて、疲労を最小限に抑えられます。レース前はみんなよく食べたのでレース後も元気!
翌日は完走&NICE獲得祝いとして人気店で食事をしました。海鮮・お肉・パスタをしっかり食べていたので、回復も早そうです。
またレース中にどれくらい補給を摂るのか聞いたところ、バイクは約3000kcalをエイドも活用して用意。今回のバイクが5時間4分だったので、1時間に約600kcal。ランでは毎回GELを摂取しているそうです(ケアンズでどれだけ摂ったかは聞けていません)。
私がバイク1時間500kcalで多いかなと思っていた量を遥かに超えていました。それだけの量を摂っても胃が大丈夫なのはかなりの強みと言えます。回復が早いわけです。
真似して今日からたくさん摂ってしまうと胃にかなりの負担をかけて逆効果なので、トレーニングで少しずつ量を増やすようにしてくださいね。
ロングの明暗を分ける補給戦術
ケアンズをはじめ、ロングに出てなかなか疲労感が取れない人は、レースでどれくらい補給を摂りましたか? 補給についてはいろいろ試行錯誤しながらですが、先日私のSNSでアップした投稿をよろしければご覧ください。
糖質・電解質・水分の必要量をタイミング良く摂ることでベストパフォーマンスを出せます。私の計画はあくまでも参考程度にして、練習で摂りながら自分の量を確立していってくださいね。
理想は1時間に消費する分を1時間で摂取する。GEL等だけでは追いつかないので、ドリンクでも糖質を摂取できるといいですね。人によってはおにぎりを作って食べる人もいます。自分のベストな補給を見つけてください。
私のIRONMANでの消費カロリーは1時間400〜500kcal。そしてレース後の補給もしっかりと。今回はランでほとんど補給が摂れませんでしたが、バイクまでは予定通り摂ることができました。レース全体の消費カロリーは5800kcalでした(スイム292kcal、バイク2926kcal、ラン2318kcal)
宮古島トライアスロンでの摂取&消費カロリーはこちら。
消費量4228kcalに対してレース当日朝から摂取したのは合計3730kcalでした。貯蓄できる糖質を合わせたら、合計5730kcalです。
IRONMAN・ジャパンみなみ北海道には多くの人が出場されますが、初ロングという人も多いのではないかと思います。
ラプレムでは初IRONMANが15人ほど。補給をしっかり摂ることで元気に完走、レースのダメージも抑えられるので、今から補給の練習と計画を立ててくださいね。
レースをより楽しむためにしっかり食べて、コツコツとトレーニングして、ウキウキ楽しんでいきましょう!
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>>#04【ケガで落ち込むよりもできることを積極的に】
>>#05【ケガからの復帰戦 WTCS横浜に想うコト】
>>#06【高地トレーニングでパフォーマンスアップを狙おう!】
>>#07【今季注力のトレーニングで2週連続レースも笑顔でフィニッシュ! 】
>>#08【シーズン後半 本命レースに向けてラストスパート!】
>>#09【佐渡で感じたコトをKONAで生かす】
>>#010【いよいよKONAへ】
>>#011【夢の舞台に立ってみて】
>>#012【リセットして再出発! しろさとTT200出場へ】
>>#013【スタートダッシュを決めるためのオフシーズンの過ごし方】
2023年
>>#014【特大ジャンプで2023年は飛躍の年に】
>>#015【いよいよシーズンインに向けて本格始動】
>>#016【4年ぶり開催の宮古島でトライアスロンシーズンイン】
>>#017【宮古島でトライアスロンへの想い新たに】
>>#018【国内外のアイアンマンに参戦】
>>#019【アイアンマン・ケアンズ、そして2度目のKONAへ向けて】
>>#020【駆け抜けた灼熱の夏!】
>>#021【女性パワーにあふれた2023KONAのRACEWEEK!】
>>#022【2度目のKONAは素敵な笑顔にたくさん会えた!】
>>#023【もっと自分を磨くための身体改革とラン強化】
2024年
>>#024【あっという間の4カ月 今年もウキウキトライアスロンライフ】
>>#025【2024年怒涛のシーズン前半戦!】
太田麻衣子/おおたまいこ
トライアスロンチーム・ラプレム代表 https://linktr.ee/lapulem_maiko
大学からトライアスロンを始めて日本選手権8位、U23世界選手権代表など。2022年念願のアイアンマン世界選手権(KONA)に出場を果たし、2023年も出場。目標は2025年のKONAでエイジで表彰台。今はコーチングをしながら一緒にレースを楽しむスタイルでトライアスロンを満喫中!
【2024年レース予定】
7月7日(日) 真鶴・岩海岸OWS
7月21日(日)榛名湖リゾートトライアスロン
9月1日(日) 佐渡B/ナショナルチャンピオンシップ
9月15日(日)IRONMAN JAPANみなみ北海道
9月22日(土)・23(日) クラブフェスティバル(海の森トライアスロン)
10月20日(日)LAKE BIWA TRIATHLON
11月17日(日)おきなわKINミドルトライアスロン※新規大会